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第848話 北東北煉瓦奇譚・岩手軽米町編Vol①『あらやだ!煉瓦の学校無いわよ!?』首塚さんの五月病&旧円子小学校跡ほか

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『お久しぶりね~☆』と廃村サークルの部室を訪れたのは、なんと首塚先輩でしたです。

 元・心霊研究部部長なのに、何故かほとんど廃村サークルに入り浸ってた私の恋のライバルです(ライバル?)

 今は卒業してOLさんかな? どんな会社か知らないけど^^;

 

『ちーっす!久しぶりっす^^』(琴音)

『は、初めましてですヨン^^』(ルカ)

『わきゃ?ど、どうしたんですか先輩?』(わたし) 

『まあ~いいからこれどうぞ^^』と私は差し入れを手渡された。

 

『たまたま近くに寄ったから懐かしくて思わずね^^』

 たまたまにしちゃ、お土産なんて用意がいいじゃないかあ・・・^^;

『で、菅原君とかもたまに顔を出したりするのかしら^^』

 やっぱり先輩目当てか!

 

『お兄ちゃんは全然顔出さないっすよ首塚先輩^^』

『ああそうなのね^^; 出来れば最後にアポとりたかったけれどまあいいわ^^』

『『最後???』』と私と琴音っちが食いついた。

 そして首塚先輩は一呼吸間を置いてから、少し憂いだ顔で続けた。

『私、会社辞めて実家に帰ることにしたのよ^^』

 

 第848話、北東北奇譚編!

 私こと石廊崎夕実視点で今回の物語がスタートです。

第848話・北東北煉瓦奇譚・軽米町①・首塚先輩ブログ用.jpg 

『え?会社辞めるつもりなの?首塚さん^^;』と菅原先輩が首塚先輩に問い詰める。

 私たちはあの後、琴音っちのアパートに首塚先輩を連れ、菅原先輩にも仕事が終わってから来てもらったのですう。

 

 これは琴音っちの提案でもあった。

『だって寂しそうっすよ首塚先輩のあの顔は・・・。これでお兄ちゃん呼ばなきゃ私が廃る!』と。

 その後は首塚先輩から辞めようとした経緯を色々と聞きだしたのだ。

 なんでも新人の首塚さんと仕事のパートナーを組んだ先輩上司がひどすぎるとのこと。

 セクハラ発言は日常。新人への責任のなすりつけ。プライベートにもズカズカ入ってくるような人だとか・・・。

 新社会人への洗礼と言うにはあまりにも惨い話でしたです・・・。

 

『聞いてもらえて少しスッキリしたかも』と言いながら彼女は涙を滲ませていました。

 ・・・誰も愚痴を話せる人がいなかったのかもですね。

 

 辛い思いを溜め込むと言うのはどんなに精神を削ぐことか

 

 私はかつて母を亡くして塞ぎ込み、無口になってしまったところをイジメの対象物にされた経緯があったから・・・

 彼女の気持ちが共感と言う矢となって心に突き刺さった。

 

 そんな私を救ってくれたのは菅原兄妹。

 そして今度もやっぱり救うのは菅原兄妹だったのかもしれませんねーーー

『改善策はあるはずっす!^^ なんなら私が先輩上司を貶める謀略を練るっすよw』

『辞めるのは保留にしようぜ!首塚さん^^ 琴音の謀略はオーバーだが色々模索は出来ると思うよ^^』

『わきゃ・・・私バカだから分からないけど・・・首塚先輩が嫌じゃなきゃお話し聞きますです^^』

『ありがとう。ありがとう。ちょっと元気出てきたわ^^ やっぱり皆に会って私は大正解だったわね^^』

 

 そこからは明け方まで熱い論議が展開です!

 お酒も入ってかだいぶ気を取り戻した首塚先輩には笑顔も^^

 とりあえずもう少し会社を辞めるのは保留と言うことに落ち着いた

(琴音っちが言い放った五月病に負けんなああ!に、首塚先輩もオー!と拳を上げてたよ^^)

 ---さて、

 ここから漸くこの物語が加速する。

 それは空がすっかり青み始めた明け方に首塚先輩が発した一言二言だったのですう。

『とりあえず辞めるのは考え直したけど、ちょっとGW前に実家の青森に里帰りするつもりなのよ(*´д‘*)ヒック!』

『青森っすか。未開の地っすよお~(*´д‘*)ヒック!』(琴音)

『今頃は弘前城の桜も見ごろかもねえ(*´д‘*)ヒック! 皆に見せたいなあ~アソコ。だって凄く綺麗だもの(*´д‘*)ヒック!』

 

 この言葉にお酒の勢いもあってかめっちゃ反応した菅原兄妹だったのです。

『いいね首塚さん!オレも弘前城の桜を見てみたい!(*´д‘*)

『ならば兄上!北東北の煉瓦ちゃんも見に行こうでござるっすよ(*´д‘*)

 私ってばめっちゃ気になってるとこあるしいー(*´д‘*)』

 かくして、酒の勢いついでに首塚先輩の帰省に便乗する旅行がここに勃発!

 え?旅行代はどうするかって?

 そんなの菅原先輩がこっそり競馬の天皇賞を当てていたから造作もしないお話しなのですうw

 と言うことで~

 琴音っちが首塚先輩の帰省と合わせて旅行をプランニング!

 いざ、その当日を迎えることにーーー

DSCF6694.jpg

 GW直前のある日。

 私たちは上野駅へ早朝に集合ですう^^

 ちなみに旅行日程は首塚先輩と琴音っちしか知らされていません。

『ハイハイ!さっそく新幹線の乗車券買ってきたっすお~^^』と、琴音っちが私たちに新幹線の乗車券をみんなに配り始めたのですう。

 

 手にしたチケットに目をやるとーーー

DSCF6695.jpg

 二戸?って書いてあったのです。

 二戸って・・・ええっと・・・えとえと・・・

 岩手県???

『なんでまた岩手県に行くですか???』

 私は思わずおっきい声で聞いてしまうのですう。

 

『実はっすねーーー青森県と岩手県の県境の山奥に煉瓦の街が存在するんすよ^^

 なんでも戦後に焼かれた煉瓦で造られた煉瓦遺構が数多くあるらしいんすよマジで!

 古煉瓦(明治大正期)と、イマドキ煉瓦(平成)の中間である昭和中期の煉瓦がそこにあるんす!

 岩手の山奥に煉瓦ちゃんっすよ?すごくね???

 見に行きたくなっちゃうじゃーん(*´д‘*)』

 

 岩手の山間部に戦後煉瓦の街並み?

 うーん・・・確かにそれは気になるです。

 地元県の方には怒られちゃうかもですが、

 岩手県の山奥に煉瓦遺構がいっぱいって・・・まったくイメージ沸いてこないですう^^;

 

 そんな私の表情を見てか琴音っちはニンマリと嫌らしい笑顔をニヤつかせるのだけれど、

 そこに菅原先輩が待ったを掛けたのです。

『お~い琴音!この新幹線のチケット立席じゃねーかw』と。

 ・・・立席?

 あ、ほんとだ立席って書いてあるです^^

『わきゃ?えーっと菅原先輩。立席ってなんですか???』

『うーんとね夕実ちゃん、東北北海道新幹線は全車指定席なんだ^^ 東海道新幹線みたいな自由席は無いんだよ。

 で、簡単に言えば満席で座れなくてもいいから乗りたいって場合に立席特急券ってのが存在するわけなんだが・・・ 

 おい!琴音、

 座ってゆっくり行けるやつ無かったのかよw』

『1時間後の新幹線なら満席じゃ無かったっすよ^^ でもどうせなら~はやぶさ1号で速攻したいっす!

 遊ぶ時間が増えるしね(*'ω'*)キャピ

 これには流石にみんな大ブーイングw

 それなのに・・・

『でもっすよ?立席なら通常より520円の割引でお得っす(上野~二戸間)(*´д‘*)』とか更に余計な事言うものだから、

 菅原先輩にこめかみをグリグリされてましたですw

DSCF6697.jpg

『まあ・・・買っちゃったんじゃしょうがないか^^; ならば頑張って空席を探すことにしようぜ!

 はやぶさなら二戸まで約2時間半だ。流石に2時間半もデッキで立ちっぱなしは嫌だからなw』

 え?満席じゃないの???と疑問に思いつつも私たちは新幹線に乗り込んだーーー

 

 

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『やっぱり・・・デッキなのね菅原君^^;』

『うーん・・・空席はいくつかあるけれど、もうちょっと待ってね^^ 大宮でチャンス訪れるかもしれないから耐えようよ首塚さん^^』

 大宮でチャンス?

 え?いったいどういうこと???

 

DSCF6699.jpg

 しかも琴音っちに手渡された券面を見ると『立席特急券では着席できません』って書いてあるんですけど^^;

 私は半分、席に着けるのを諦めていた。

 

 上野駅を出て20分くらいでしょうか?大宮駅にやってきた私たち。ここで先輩と琴音っちが乗客の動向を注意深く探るのでした。

 するとーーー

『よっしゃお兄ちゃん!空席確定っすwww』

『これで仙台までは座っていけそうだ^^ じゃあ~皆、ゆっくり座っていこうぜ!』と菅原先輩は、私と首塚先輩を引き連れて空席に座ることに。

 

 えええ!?勝手に座って怒られないのお?Σ(ll゚д゚)

 

『せ、先輩・・・空いてるからって座っても平気なんです・・・か?』

 座って行ける嬉しさなんてちょっとだけ。むしろ違法行為をしてるような罪悪感に包まれる私だった。

『基本ルールなら本来は指定車両のデッキでの乗車が原則なんだけど、空席があった場合は黙認と言うか温情と言うか着席してもOKなんだよ^^

 どうしても気になるなら車掌さんが来た時に聞いてみればいい。

 勿論、指定席券を持った乗客が来たら立ち退かないといけないんだけれど、

 さて夕実ちゃん? このはやぶさ号の大宮の次の停車駅ってどこだか分かる?』

 質問したのに逆質問???

 私は思わず周りをぐるぐると見渡した。すると、入り口ドア付近上部の電光掲示板に『次の停車駅は仙台』って出たのを見つける。

『えっと・・・どうやらですう・・・仙台みた・・・え? 仙台!?

『そう。ズバリ次の停車駅は仙台駅だ^^ 少なくとも仙台までは停まらないし指定席券を持った人もやってこない訳なんだ夕実ちゃん^^

 さっき、大宮まで様子を窺ったのは大宮での乗車が多いから空席確定を確認したってことさ☆

 よかったね。とりあえず仙台までの約1時間半は座って行けるみたいだよ^^』

 立席ルールにも驚いたけれど、大宮の次が仙台なのにも驚いた私^^;

 なんだかとっても安堵と言うか気疲れしてしまったですう・・・^^;

 

『まあ~とりあえず祝杯といこうっす(*´д‘*)』と言う何が目出度いのかよく分からないけれど、琴音っちが皆にお酒を配りだした。

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 あんまり美味しく飲めなかったですよ~実際は。

 だって指定席券を持った人がうんこトイレ行ってるだけかもしれないしねw

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 そんなこんなで仙台どころか盛岡まで座ってきちゃった私たち(盛岡からは混む予想だったのでデッキへ早々に移動。予感的中!バッティングすることもありませんでした^^)

 満席なのに途中まで空席のこのシステムがよくわかんないですう^^; たまたまなのかなあ?

(※ ただ単に盛岡までなら指定席とれただけです) 

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 さて、なんとか岩手県は二戸駅へ到着ですう^^

  

岩手軽米町の大まかな位置.jpg 

 岩手かあ~、初めてだなあ~と感慨にふけっていると(作者は岩手には何回か来てます。お話の都合上ね^^)

『着いた早々、悪いっすけど皆、小走りにバスターミナルへゴウ!』と、琴音っちが急かすのです。

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 何でも今日の目的地である軽米町までのバスの乗り継ぎまで10分しか無いらしい・・・^^;ソウイウコトハシンカンセンノシャナイデイッテヨ!

 

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『じゃあ~無事に乗れたってことでー、祝杯をあげるっす(*´д‘*)』と、琴音っちはまたもやお酒を配りだした。

 一体、なんの祝杯なんですかあw

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『私からもプレゼントよ^^ はい、岩手名物南部せんべいよ☆ さっき駅の売店で買っちゃったw』と首塚先輩もお菓子を配りだした。

 バスまで小走りする必要なかったじゃん!w

 余裕じゃんw

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 でもこれが結構おいしかったですう(*´д‘*)

 リンゴの乾燥チップが入った南部せんべい。おつまみにもいいですね~(*´д‘*)

 

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『お!桜もまだまだ健在だねえ~^^』と走り出したバスの車窓から菅原先輩が指をさす。

 わきゃあ~ほんとだ♪

 桜前線に追いついた私たちはちょっとホッコリした(*´д‘*)

 

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 バスに揺られること3~40分でしょうか。

『あ、え?ちょっと降ります!降ります!』と琴音っちが大きな声を出す。

 どうやら停車ブザーを押したにも関わらず、バス停を過ぎちゃった模様^^;

『いや~すみませんでしたあ^^;』とバスの運転手さんがゴメンナサイ。

 それだけこんなとこで降りる人が滅多にいないってことなのかなあ?

 何はともあれ琴音っちの言うバス停付近まで到着です^^

 

 さてここで菅原先輩が今日の目的を今一度、琴音っちに再確認をするのです。

『なあ~琴音。岩手県軽米町の煉瓦遺構群を今日は見学するってのは聞いた。でもさ・・・

 オレが知ってる限りじゃ軽米の煉瓦遺構は主に軽米中心部じゃないかなあ。

 なんでまた軽米町の町外れっぽいこんなとこに降りたんだ???』と。

 

 すると琴音っちはふっふっふ・・・と不敵な笑みを浮かべつつも刀を返す。

『確かに軽米町中心部に煉瓦遺構は多く存在するんすけどお、軽米町の他地区にも数件ほど煉瓦の遺構があるんすよ^^

 その中でも私が特に見てみたいと思ったのが、この近くの円子地区にある、

 煉瓦が使われた旧円子小学校校舎跡なんすよ!

 だって煉瓦が使われていた小学校って結構珍しくね?マジで(*´д‘*)』

 

 わきゃー!確かに煉瓦が使われてる小学校とかあんまり聞いたことないですう。

 都内の大学とかには古い煉瓦棟の校舎はあるけれど、ましてや岩手の内陸くんだりに煉瓦使用の小学校があるだなんてビックリですう(*´д‘*)

 さすがの私でもこれには興味をひかれましたです。

 ちょっとワクワクしてきました☆

『まさか隣の県にそんなのがあったなんて知らなかったわよ~^^;』と青森出身の首塚先輩もビックリポン

(今、流行ってるんでしょ?このフレーズ。え?違うの?w)

軽米町・歩いた道どり・マップ.jpg 

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 さあ~琴音っちを先導役とし、軽米・円子地区へと歩き出す私たち。

 

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 岩手県に来ちゃったのかー^^

 

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 歩き出した当初は民家も無かったけれど(どんだけ辺鄙な場所にバス停あるんや!)

 ちらほらと家々が見えてくるように^^

 

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 時には県道沿いを流れる河川の土手を歩いたり

 

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 民家の土塀にちょっとばかし触れてみたり

 

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 満開ちょっと過ぎの桜を愛でながら進みましたよ^^

 

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 途中、廃神社っぽいとこでお参りしながらも更に先へ!

 菅原先輩は『オークス・ダービーも馬券取らせてください!お願いします☆』と、念入りに願い事していましたが^^;

 

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 そうしてやってきたのは、恐らく円子地区の中心である県道の交差するところですう^^

 

 すると先を行ってた琴音っちが私たちに振り向いた。

『あそこに土俵っぽいのあるっす(*´д‘*)』と。

 え?土俵???

 交差点の一画には大きな建物が。そしてそこにはーーー

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 あらやだ本当に土俵じゃないですか(゚д゚)!

『私の小さい頃は青森の小学校とかに結構、土俵があったわよ^^ 体育でやったりとかね^^』と首塚先輩が懐かしむように笑う。

『小学校に土俵ですか???』と、はてなマークを浮かべる私に菅原先輩が少し補足。

『東北地方にはこういう風に土俵が残る学校もあるんだよ夕実ちゃん^^ 大相撲の力士の出身県と言ったら東北地方がメッカな感じもするよね?

 だからこういう土俵が色濃く残る土地柄と思われがち。

 だけど、九州四国も結構あるんだよ。むしろ九州が多いかな^^

 他地域に比べれば少ないかもだがボクたちの住んでた静岡県だって土俵のあった小学校はあるんだ。

 なんせ昔の尋常小学校時代は履修科目だったしね^^』

 昔は当たり前にどこにでもあったのですか!

 

 そこに琴音っちも突っ込んできた

『小学校の話じゃないっすけど、イマドキ中学校じゃダンスなんかも必修科目のひとつだったすよね?お兄ちゃん^^;』

『まあ~最近はなw 今の中学校は武道必修つって、剣道や柔道の他にもリズムダンスなんかもあるんだよ^^

 その中には相撲もあるんだぜ夕実ちゃん(選択必修科目。とは言え9割がた柔道か剣道を選ぶ学校ばかり)』

 ええっ!?リズムダンス???

 わたしダンスとか苦手だし、

 武道も苦手だし・・・

 相撲も・・・おっぱい丸見えになっちゃうから嫌かな(アホの子です)

 

 

 まあ~そんな感じで見つけた土俵から話が盛り上がっちゃったけれども、ここで気付く。

『わきゃ? じゃあじゃあ~琴音っち。もしかしたらこの土俵のある建物が目的の小学校じゃないの???』

『やっぱそうっすよねえw 私も今思ったっすw っつーことでさっそく煉瓦の旧校舎を見に行こうっす(*´д‘*)』

 

DSCF6728.jpg

 県道から回り込んでみると、正門らしきところには『軽米町立円子小学校』と書いてありました^^

 でもあれれ?

 なんか見た目は普通の小学校。

『琴音っちい? 煉瓦なんかどこにもなさそうな小学校なんですけど^^;』

『まあ~あわてなさんな^^ この小学校は現・円子小学校だけれど、そのすぐ傍には明治9年創立の旧円子小学校校舎跡があるはずだから(*´д‘*)』だって。

 

 と言うことで琴音っちと共に煉瓦校舎を探す私たち。

 ここで少し気になったのが首塚先輩のつぶやき。

『平日の昼なのに子供の声が聞こえないわね・・・』

 確かにそうでした。

 そしてーーーーーー

 イマドキの校舎の横を過ぎた先に到着した私たちは呆気にとられることに。

DSCF6729.jpg

DSCF6730.jpg

『おい琴音・・・妙に真新しい更地が広がってないか?^^;

 二宮さんも下半身埋まってるし・・・

『えっと・・・ええっ(;゚Д゚) 私だってさっぱりわからねーっすよマジで^^;』

 ここまでの旅行計画を立てた立案者が分からないと言う・・・。

 私たちも当然、この状況はチンプンカンプンですう^^;

 

DSCF6731.jpg

 学校の前に広がる校庭らしきところも草ボーボー・・・。

 もしかして・・・取り壊し???

 みんな薄々そう感づいていたけれど、琴音っちは必死にこの近くにあるはずだ!あるはずだ!と諦めずに探し始めるのです。

 そして公園に居た地元のお母さん連中らしき方たちと、公園整備のオジサマを発見。

 私たちは『この円子地区に煉瓦が使われた小学校を見に来たのですが』と尋ねたのです。

 するとーーー

『え?古い方の校舎???あ~あの交差点とこにあったような気がするねえ~^^』と、さっき私達が居た場所を指さすのでした。

 ・・・あった気がするね?

 地元の方じゃないのかな???

 とりあえずみんなでありがとうございましたと頭を下げつつ、でもしっくりこない感じで再び交差点付近へ。

 でもでもやっぱり無い!

 しかも新しそうな校舎も子供たちの声がしない!

 ここで改めて琴音っちがスマフォを開いて旧円子小学校の情報を整理することになったのです。

『まずはこれを見て欲しいっす^^;』と見せられたのは、グーグルマップの画像でした。 

旧円子小学校上空から.jpg

『あら?何か赤い屋根の建物が建ってるわね~コレ^^;』

『わたしっちの見立てじゃ、たぶんこれが旧校舎だと思うんすよ。

 そしてこれがストリートビュー画像っす』

 

旧円子小学校ストリートビュー.jpg

 そこに見えたのは先ほどの校庭らしきところから臨んだ学校らしき建物でした。

 私のイメージ的にはガッツリと煉瓦が使用されている校舎でしたが、どうやら外壁に部分部分に使用されてる感じでしょうか?

 

 ここで菅原先輩が指摘する。

『なあ~琴音、グーグルマップやストビューの撮影日時は何年になってるんだ?画面の隅っこに年数表示出てるだろ???』と。

『え?年数っすか? ええっと・・・2015年って書いてあるっす^^;』

『つまり去年まではあったってことだよな。旧円子小学校校舎跡は。

 ちょっと待ってろオレも調べてみるから^^』

 そう言って菅原先輩もスマフォをいじりだしたのですがーーー

 

軽米町事業報告.jpg

第4次軽米町行政改革報告書23~27年度から抜粋.jpg

 なんと軽米町の行政報告書や事業報告書には平成27年度に校舎解体撤去と記されていたのですう・・・^^;

『ちょっと下調べが甘かったんじゃないか?琴音^^;』

『うい・・・反省してますゴメンナサイ・・・^^;』

『でも残念だな・・・ここまで来たなら煉瓦が使われたという小学校校舎を一目見たかったよ^^;』

 

 後で聞いた話だと、明治9年創立の円子小学校は近代に新校舎へとなったそうなのですが、

 そちらも統廃合によって2011年3月20日をもって廃校となってたようです。

 

 さて、だからといってクヨクヨしてばかりもいられないようです。

『ここから軽米の中心街に歩いて行くっす(*´д‘*) じゃないと今日中に青森県に突入できないから』だってw

『わきゃ・・・バスとか無いのですか?』と聞くと、

『あるけど夕方まで無いっすw』と笑う琴音っち。

 笑えないよその冗談・・・^^;

 いったいどれだけ歩かされるのやら・・・・・・

 

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軽米町・歩いた道どり・マップ.jpg

 途中にあった地図を見ると結構距離ありそう^^;

 

DSCF6748.jpg

 県道を折れ、軽米方面へ進みだした私たち。

 何か6キロとか坂の勾配が7%って見えるんですけどっ!( ;´Д`)

 途中ーーー

 ここまで煉瓦らしきものに全然お目に掛かってなかったけれど、その道程にちらほらと軽米町の本領発揮を見ることに。

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『なんだあれ?煉瓦の塀・・・じゃねえな琴音。土台???』

『民家の駐車場下部の法面が煉瓦積みっすね!

 しかも長手が8~9段に小口が1段の変則アメリカ積みっす(*´д‘*)』

 どうせなら近くで見ようと彼女が提案するんだけれど、

 わんわんお(このおうちの犬)が吠えまくるのでやめましたw

 

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『あらあ・・・ほんとに夕方なのね^^;』と苦笑いの首塚先輩。

 途中で見かけたバス停の時刻表は朝と夕の三本立て!

 

DSCF6755.jpg 

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 農家には煉瓦のサイロ?なんかも見えてきましたですう^^

 段々煉瓦の街っぽくなってきましたね☆

 

DSCF6756.jpg

 残すところ3キロまで来たところで次回に続くです~w

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 っつーことで行ってきました北東北の内陸に存在する煉瓦の街『軽米町』へ!

 まさかの下調べミスw 旧円子小学校校舎跡が健在の時に訪れたかったけれど残念だねえ^^;

ちょいのり・サザエさんver1.jpgさて次回は軽米町煉瓦遺構群の本編です^^

 人見知りなオイラですが、嬉しいことに地元のオジサマに声を掛けていただき色々と教えていただきました☆

 気になる方は是非どうぞ。岩手県の隠れスポットを堪能あれ(*´д‘*)

 

 最近、体調思わしくなく休日はなるべく横になってました(すごくだるい・・・)

 16時間ぐらい寝たら回復した気がするけれど、どうなのか^^;

 仕事から帰ってきたら久しぶりに皆さんのとこに行きたいと思います。 


第849話 北東北煉瓦奇譚・軽米町編Vol②『戦後に焼かれた煉瓦の街と復興のシンボルと』旧日山商店煉瓦酒蔵跡・旧大黒醤油工場ボイラー室跡ほか

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『ほら、そこの道路のとこまで洪水が迫ってきたんですよ』

 オジサマは軽米中心部を流れる雪谷川のほど近くの県道の段差を指さした。

 

 ここに来るまでは正直、

『こんな山奥に煉瓦ちゃん!(*´д‘*) 刻印とか見つけられたらいいなあ~☆』

 って言うくらいの軽い気持ちで訪れたんだけど、

 知れば知るほど、聞かされれば聞かされるほど、

 そんな浅はかで軽~い気持ちは大変失礼だったと後悔させられることになるーーー

 

 第849話。私っちこと菅原琴音視点で、岩手県軽米町の煉瓦を紐解きたいと思うっす^^

(※ 一週間分の記事なので凄く長いです。ご注意ください)

第849話・北東北煉瓦奇譚・軽米町2・琴音ブログ用.jpg 

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 なんだかんだでスタートから9~10キロかな?

 やっとこさ軽米中心部の手前まで到達っす^^

『もう歩くのやだわー^^;』とゼーハーする首塚先輩。

 でも我らが廃村サークル現部長の夕実っちと元部長のお兄ちゃんは『いい運動だったね^^』とケロリ☆

 フィールドワークこなしてなんぼのサークルだしねw

 

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 恐らく煉瓦物件が幾つか残存するだろうと言う中心街へ突入しかけた頃、

 県道の向こうに小さな子供たちの道路の横断を手解きするオジサマがいるのが遠くに見えた。

 保護者とか先生かなあ?なんて皆で言い合いながらもそこへと近づく私たち。

 そしてオジサマの脇を通り抜ける時にお互い『こんにちわ~^^』と軽い会釈を交わし、私たちはそのまま先へと進んだんす。

 そしてしばらく進んだ私たちの元に、

 先ほどのオジサマが自転車で追いかけてきて私らの前にやってきたのです。

『カメラをもって観光ですか^^』と。

 

 お兄ちゃんがすかさず『はい!そうなんですよ~^^ この軽米町には煉瓦の建物が存在するって聞きまして、妹が煉瓦好きなのでここまできちゃいましたw』と私をダシに受け答え^^;

 

 でもそこから色々と教えていただきましたっす^^

『煉瓦好き?へえ~^^ ならばアソコとアソコがいいかな。あっちの煉瓦は今は空き家かな^^

 煉瓦以外にも見てくれたらいいな。すぐそこの徳楽寺の木彫りの萩薬師如来坐像なんかも東北ではーーー』って感じで、

 なんかめっちゃ凄いんだ!

 思わず皆で『えっと・・・学校の先生とかでしょうか?』と聞くと、

『いいえ。私はただの地元の人ですってば^^ あ、私の家すぐそこですから。ではでは皆さん軽米の町楽しんでいってくださいね^^』と、ご自宅に帰られた。

『『『『ありがとうございました^^』』』』と見送る私たち。

 

『先生とか郷土史家でもないのにあんなにお詳しいなんて素敵よね^^』と首塚先輩がぼそり。

 それには心底だれもが頷いた。

 だって自分の住んでる町のこと、詳しく歴史から何から何まで説明できますか?

 私は幾らか調べた人間ではあるけれど、あそこまで詳しく出会った旅人に説明できる自信なんて全然ないっすよ^^;

 郷土愛だけではなく、オジサマの『せっかくきたなら知ってもらいたい』ってハートにも皆、心を打たれてしまったっす^^

 

(※ 過去にも旅をしていてそういう出会いがありました^^ 新潟県粟島編でも村上市のバスの運転手さんがそうだったなあ。

 彼は元々地元の人ではなかったけれど、必死に地元の勉強をして地元に溶け込んだ凄い人でした^^)

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 徳楽寺は残念ながら端折りますが・・・(なんでやー。記事の都合や~w)

 素敵な意匠のお寺さんでしたよ^^

(あと数日違えば萩薬師如来坐像も見れたそうです^^;)

 

 ーーーさて、いよいよ軽米中心部の煉瓦建築物とご対面かな?って頃合いに、

 首塚・お兄ちゃん・夕実っちからの怒涛の質問攻めにあう。

『ねえねえ琴音ちゃん? そもそもなんでこんな岩手の内陸に煉瓦がいっぱいあるのかしら?』(首塚)

『なあ琴音。この町の煉瓦がどこで造られたのかも気になるんだが^^;』(お兄ちゃん)

『お腹へったですう(*'ω'*)』(夕実っち)

『あーもー!うっさいうっさいw 一辺に言うなあーw

 わかったよおう^^;

 ざっとだけれど説明するから、もー^^;』と、私は皆に歩きながら説明することになったっす。

 

『じゃあ~まずは首塚先輩の質問からっすね^^

 軽米になぜ煉瓦建築物が多いか?

 ーーーそれは諸説あるんすが、

 戦後間もなく岩手県にも進駐軍がやってくるんす。

 盛岡・久慈・一戸・宮古・釜石・花巻・水沢と岩手県の主要ポイントを抑えるようにやってきたんす。

 野放しでは再び脅威となるだろう日本軍各個の軍事解体、戦後の混乱を治める治安部隊(お巡りさん役)として、

 若い米兵を中心としてやってきた訳っす^^

 

 で、彼らが長期に駐屯するには家が必要っすよね?

 勿論、接収した日本の建築物を改修して住居とすることも多かった訳なんすが(そういうとこに住むのはだいたい米軍の高級将校さんとか)

 そこで、久慈にも一戸にもほど近いこの軽米町。

 ここには煉瓦に適した土壌があったんす。

 それならばと利用して煉瓦を焼き、進駐軍が住むための家を建てる煉瓦を焼いたのが・・・始まりなんじゃないか?ってのが一応有力説っす^^

 ・・・ならば、進駐軍が住むために煉瓦で造られた住居って実際どこにあるの?あったの?って問われると困っちゃうんすけどね^^;アハハ

 

 とは言え、軽米の煉瓦はこの戦後から数年が主流と言われてるんす。

 日本に数多く残る歴史的煉瓦構造物は明治・大正。頑張ってせいぜい昭和初期・戦前に造られた物がほとんどっす^^

 戦後間近の煉瓦、しかも一つの町に多くその煉瓦を使った建造物が残るってのは日本国内でもダブルで珍しいってことなんすよね~(*´д‘*)』

『へえ~、何となく軽米町と煉瓦の関わりがわかったわ^^ そんな歴史があったのね』と軽い感じで首塚先輩は頷いてくれた。

 

 だけどチラッと横目にお兄ちゃんを見ると、なんか私の説明じゃ少々納得してないご様子^^;

 確かに・・・調べがまだまだ甘い・・・穴だらけって感じだけどしょうがないじゃない!

 私はこれくらいで精いっぱいっすよ^^;

 

『じゃあ~次はお兄ちゃんの質問ね^^;

 軽米町の煉瓦はどこで焼かれたのか?

 えっと・・・正直わっかんないっすw

 さっき行った円子地区に煉瓦の窯場跡があったらしいんすけど、それが円子地区のどこにあるのか分からなかったっす^^;

 もしかしたら・・・円子地区から軽米中心部へと向かった途中で見かけた変則アメリカ積みの煉瓦構造物がソレ※1だったのかもとか思ってみたりw』

(※1 前記事の最後に出てきた大きな煉瓦壁を設けた民家の土台部位。わんわんおに吠えられて調べるのをやめたとこがありましたよね?

 あそこはよく見ると煉瓦塀を支える煉瓦造りの控え壁がありました^^

軽米町・辻が沢の煉瓦の控え壁.jpg

 大き目な工場とかを囲む外塀にはコンクリであろうが煉瓦だろうが、この控え壁って言う壁の支えになる出っ張り部位があったわけで、

 憶測ですがとっても怪しい場所でもありました)

 

 私は自分の説明に自信が無く、笑って誤魔化そうとしたのだけれど、

『なんだ。琴音もしっかりチェックしてたんだな^^

 オレもあの構造物。特に控え壁(壁を支える補強壁)は気になってたんだよ^^』と、

 なんと!お兄ちゃんは肯定してくれたのです(*´д‘*)

 

 続けてお兄ちゃんはーーー

『アレが煉瓦外壁だとすると、結構大きな建物があったんじゃないかと思うんだ^^

 控え壁は建物の内側に存在するものだし、もしかしたら~

 ボクたちが覗き見ていた県道の場所すらも昔は建物の敷地内だった可能性アリだな^^』

 ぶっちゃけそこまでしっかりと調べたわけじゃないので煉瓦窯場なのかはわかりませんが、少なくとも大きな建物が存在していたのは間違いがないっすね^^

 

 ---さて、

 みんなにもある程度の軽米町に残る煉瓦の何ちゃらを知ってもらえたところで、

 やっとこさそれっぽいのがお出ましですw

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『わきゃ~☆ 煉瓦のおうちですう(*´д‘*)』

『なかなか素敵じゃない^^』

 

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『おい琴音。これがオジサマが言ってた、今は空き家だよって家じゃないか? って言うか、煉瓦蔵を住まい用に改造したとかじゃなく、ほんとに煉瓦の家だなあ!』

 玄関先は後付けっぽいけれど、それでも純に煉瓦の家っぽい!

 イマドキ煉瓦ちゃんでもこの手の建物はあるけれど、やっぱり味わいがダンチで違うう(*´д‘*)

 もし本当に空き家であってーーー

 私に仮に財力があったならば・・・移築してでも欲しい物件だと思っちゃった(割とマジで)

 昔の煉瓦蔵は近年色々なところで再利用されたりしているし意外と残ってるんすが、

 煉瓦の家となると中々無いんだよね^^;

 

 あーん宝くじ当たらないかな~と夢見る少女じゃ始まりません!

 さっそくですが調査開始です^^

 何しろ軽米の煉瓦は情報がすっくない。

 どこで焼かれ、どこに使われ、どのくらい焼いたのか?

 刻印なんかも当然情報無いんすよね~^^;

 っつーことでさっそく手分けして検証です!

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 積み方はイギリス積み。

 

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 色合いはとても鮮やかな赤煉瓦☆

 軽米町だけで土も窯場も賄えたと言われるくらいに、上質な煉瓦に適したところだったんでしょうね^^

 

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『おーい琴音。軒下らしい軒下もないから刻印探しは厳しいぞ^^;』と、お兄ちゃん。

 ならばと私は縁の下の通気口を探ってみることにしたんす^^

 

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 かがんで見上げると鉄骨に補強された煉瓦面。残念ながら刻印的ものは見つからないっす。

 そこに狭いっちゅーのにお兄ちゃんが私の横に顔を突っ込んでジロジロ。

 

『なあ琴音。煉瓦の面が機械成型特有のシワシワが見えるよな。軽米町の煉瓦って職人さんの手による成型じゃなくって機械で煉瓦を切り出してたのかな? だとしたら結構、中規模よりも大きな工場だったんじゃないか???』

 私としてもそこが一番知りたかった。

 割と歴史的には近代煉瓦ちゃんなはず。機械で煉瓦成型してたかもだ。

 ここは近年になって注目され始めたこともあって、伝聞による情報がほとんど。

 少しでも何かを掴みたい!とその後色々探すけれど、そこまでのものは見つからなかったっす。

 

 ---さて、名も無き煉瓦のお家を後にした私たちはーーー

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 雪谷川に架かる橋の袂までやってきましたっす^^

『わきゃ? 一見、煉瓦ですけどイマドキ煉瓦さんの花壇やインフォメーションですね、琴音っち^^』と夕実っち。

 だよねー。見るからにイマドキ煉瓦ちゃんだよね。

  

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『琴音、この昭和橋って言う橋の親柱も煉瓦だぞ。でも今風の煉瓦っぽいな^^;』

 お兄ちゃんが言う親柱ってのは、橋とかの欄干・高欄の両端にある柱っす。

 一見・・・古めかしくあるけれど確かにこれもパッと見イマドキ煉瓦ちゃんぽい。

 

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 お兄ちゃんが確認の為に親柱の煉瓦面をのぞき込む。

『古いか新しいのか判定に悩む煉瓦だな^^;』と言うけれど、恐らくこれは限りなく新しい煉瓦ちゃんかな。

 

 

 ここで私は一応みんなに注釈をした。

『なんでも話によると、さっき見たインフォメーションの煉瓦ちゃんもこの親柱も、煉瓦でこの町を再び盛り立てようとした地元の方たちの運動で造られたものらしいんすよ^^

 その煉瓦が再び焼かれた煉瓦ちゃんなのか、再利用の煉瓦ちゃんなのかはわかんないけど、

 実は復興のシンボルでもあったりするんすよ^^』

『『『復興のシンボル???』』』と皆がハテナマークを浮かべる。

 煉瓦と復興。そしてそのシンボル。

 その全く繋がらないキーワードの答えは『川を渡ったその先にあるっす^^』と、私は先頭に立って皆を導いた。

 

 その橋を渡り切った真向かいにあったのはーーー

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 軽米町防災センター(ステーション)

 一見、こじゃれた建物だけど軽米町にとってはとっても深い意味のある建物だったりするっす。

『琴音ちゃん? この建物がどうかしたの?』と聞いてくる首塚先輩に、

 私はこの建物の前に設置された説明版を指でなぞっていくのでしたーーー

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『実は・・・この軽米町は平成11年に集中豪雨によって大洪水に見舞われるんす。

 多くの家屋が水没する大災害だったんすよ』

『わきゃ? さっきのオジサマが言ってた洪水ってこれのことですか琴音っち』

『そうなんすよ夕実っち。オジサマがおっしゃってた洪水ってのはこの軽米町を襲った集中豪雨のことなんす。

 家屋倒壊・半壊・床上下浸水など、この小さな小さな町を襲った集中豪雨の被害は町の年間予算を4~5年は凌駕する大災害だったんす(被害総額約260億)

 

 でも軽米町の人たちはこれを教訓としてチカラに変えたんす^^

 当然、県の助成もあったけれど、地元の人たちの頑張ろう軽米!と奮起したからこその早い復興を成し遂げたんす。

 その中でも地元の有志の人たちは『軽米らしさ』新しい町づくりに訴えたんすよね~^^

 

 それがこの煉瓦を基調とした防災センターや煉瓦調の親柱の昭和橋再生などの、

 煉瓦を主体とした町づくり!だったんすよ^^

 軽米町に新旧共々煉瓦が多くみられるのも、こういった経緯がたあったってことなんすよね^^』

 私の説明にみんな『そんなことが・・・』『そうだったのか・・・』とようやく軽米町になぜ煉瓦が多いのか理解してもらえたようだった。

 

 さて、ここからはガチで軽米町に現存する『古い方の煉瓦ちゃん』を探しに行くことになったっす^^

 ですが・・・

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『ねえねえ琴音ちゃん? 川の向こうの河川敷に煉瓦が見えるわよ?』と首塚先輩が指をさしたのだ。

 あらやだ本当に煉瓦がある。

 でも・・・ここらへんは軒並み洪水で流されてるはずだしな・・・

 あるとしてもイマドキ軽米煉瓦ちゃんな気がするんすけど^^;

 一応確認の為にみんなでそこへと行くことになったっす。

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『わきゃ? えっと・・・煉瓦は煉瓦ですが・・・なんですかね^^;』

 どちらかというと煉瓦よりそれに囲まれている水辺にみんな注目・・・

 だってカエルの卵とかありそうなんだもんw

『公園スペースか何かか?琴音^^;』とお兄ちゃんが聞いてくるもんだから、私はリュックから秘密兵器をガサゴソと持ち出した。

軽米町ウォーキングマップ集.jpg

『じゃじゃーん☆ 実は軽米町の役場さんのホームページには、軽米町ウォーキングマップ集っていう散歩して楽しんでくださいよ!と言うしおりがあってダウンロードできるんす(*´д‘*)

 その紹介ルートはズラリ!16ルート!

 だから・・・えっと・・・えとえと・・・

 この中に答えが載ってるかも(*´д‘*)

 ちょっと待ってね、---あ、これじゃね?』

 そう言って私はしおりのある1ページを皆に見せた。

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『わきゃ?えっと・・・です。仲町洗い場って書いてありますですね^^;』

『洗い場・・・なの?琴音ちゃん^^;』

『おい琴音!ここでいったい何を洗うんだよw

 

 ・・・確かに、皆様のおっしゃる通りでございます^^;

 

 水が流れなくなってこうなっちゃったのかな?

 それとも昔はここが洗濯場だったことを示すモニュメント的なものなのかな。

 さっきのオジサマに出会う順序が逆なら聞けたかもしれないけど、まあしょうがないっすよね^^;

 

 さて、ここからは軽米町ウォーキングマップ集と言う素敵なアイテムをなぞって煉瓦ちゃんに会いに行くことになったよ(*´д‘*)

 最初に見えて来たのはーーー

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『旧日山商店煉瓦酒蔵跡』っす^^

 

『あら~大きい煉瓦の建物ね琴音ちゃん^^』

『立派な煉瓦の酒蔵だな琴音^^』

『なんでもジャズライブなどの会場としても再利用してたらしいっすよ^^』

『わきゃ? えっと琴音っち。らしいってどーゆーこと?』

『うーん・・・現地の人に聞いたわけじゃないんで的確なことは言えないんすが、今もジャズライブをやってるのか分からないんすよ^^;

 煉瓦で町おこしの一環だったと思うんすが、ネット上でも数年前くらいから使われている形跡を見かけないような気がするし^^;』

 

 これがほんとに見かけない。

 先ほど洪水からの復興をみんなに語ったばかりだと言うのにチクチクと違和感が胸を刺すーーー

 

『じゃあ~いつものいっときますかw』

『刻印が存在するのかも分からねーのによくやるぜw』

 お兄ちゃんにさんざん突っ込まれたけれど、儀礼的に当然やります探しますw

 ではレディーごう!

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 見上げたそれはとても高かった。

 旧って付くからには過去の物。

 どんだけ大きい酒蔵さんだったのよ^^;

 それとともに今は酒蔵として使われていないんだねと寂しくも思った。

 

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 とは言え今の私には望遠と言う武器がある。

 さっそく軒下煉瓦ちゃんを覗き見ることに^^

 

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 鋸状に斜めに突き出した雁木(がんぎ・dog-Toothing)の装飾がとってもすてく(素敵)(*´д‘*)

 

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『やっぱ無いよな~^^; おい琴音。お前の方はどうだ?』

『うーん、さっぱりそれっぽいのも無かったっす^^;』

 まるっきし煉瓦に興味ない首塚先輩はおいておき、お兄ちゃんと二人で探してみたものの刻印らしきものすら見つからなかったっす(おーい夕実部長!お前も探せよーw)

 一通り見学した私たちはその建物のすぐ近くの異様な存在感を放つ物件へと赴く。

 

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『わきゃー!サザエさんのEDに出てきそうな家があるです(*´д‘*)』

『そ・・そうっすかねえ^^; えっとここはーーー

 旧大黒醤油工場ボイラー室跡ってとこっす。

 

 元々はこの雪谷川の傍に工場があったんすが・・・

 洪水被害で移転されたんす。

 移転先でも火災に遭い・・・かなりご苦労をされた大黒醤油さんっす(※詳しくは『軽米 大黒物語』で検索してね)

 今は地元の商工会の方たちがそれを改装して、

 まちかど煉瓦館と言う軽米の情報発信基地として使用しているらしいっす^^』

『『『らしい?』』』

 やっぱり突っ込まれたかー^^;

 これまた最近はこの煉瓦建物を活用している情報を入手できなかったと私はみんなに伝えた。

 だから煉瓦見学と共にそれを探ってみようと、ここで提案したのです^^。

 

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 ボイラー室跡には小屋が二棟。

 煙突付きの小屋は何となくどういった感じで使われていたのかは分かるんだけどお、

 もう片方の木造のせり出した屋根が付いてる建物はなんなの???

 

『ねえねえお兄ちゃん。あの木造の出っ張った屋根が付いてる小屋は何すかね?』

『アレはたぶん~越屋根(こしやね)って言う換気用の屋根造りなんじゃないかなあ^^ 醤油や味噌の麹菌は呼吸してるからな。

 味噌醤油は温度も大事だけれど新鮮な空気も重要なんだよ^^

 ま、違ってたらごめんなさいだけどなw』

 

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『あら~小屋の大きさに比べて随分大きくて立派な煉瓦の煙突ねえ~(*´д‘*)わ~お』と首塚先輩。

  

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 試しに灰出し口をお兄ちゃんと共にのぞき込む。

 もしかしたら赤煉瓦の刻印面が見れたりとか、耐火煉瓦が使われている可能性もあったから。

 残念ながら煤けててさっぱり分からなかった^^;

 

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 煙突のある方の小屋の入り口にやってきた私たち。

 

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『わきゃ!? まちかど煉瓦館・・・ってうっすら書いてあるですが・・・』

『ねえねえ琴音ちゃん? ほんとに今でも使われてるのかしら?^^;』

 ・・・みんなが言うように少し怪しい感じになってきた。

 

『とりあえず・・・ガラス越しに中をみんなで覗いて見ようっす^^;』

 私たちはガラスにびったりくっついて、中を覗き込んだーーー

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『わきゃー、物置小屋みたいになってるですね^^』

『あら???あそこに赤煉瓦ジャズライブ08って看板があるわね琴音ちゃん^^;』

『08ってことは・・・2008年ってことっすよね^^;』

『なあ~琴音よ。他に見えるものの中には新しそうなのも見えるぞ^^; もしかしたらジャズライブはいつのまにかやらなくなって、ほかの活動はされてるんじゃないか?』

 うーん・・・そうだといいけどどうなんだろ^^;

 

 その後も色々探ってみる私たち。

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『おかしいなあ。私がネットで見かけた写真だと、この小屋と小屋の間のスペースに花壇とテーブルや椅子があったんすけどね^^;』

『うーむ・・・。もしかしたら今は特に使ってないみたいだな琴音^^; 煉瓦での新しい町づくりって聞いていたが、その出発点であった洪水からも、もう既に17年も前になるからな。

 いつの間に風化してしまったか、もしくは・・・お金が無いかとかだろうなあ^^:

 それと軽米町に来てから幾つか違和感があったんだが、

 琴音の用意した軽米町ウォーキングマップ集に載ってても存在しない煉瓦建築もあるみたいだけど?』

『う・・・実は・・・そうっす。旧円子小学校校舎跡もそうっすけど、他にも無いのあったっすね^^;』

『今は煉瓦建築を保存するにもお金がかかるしな。耐震補強を施さないと危ないものもあるだろう。やむなく解体された方たちも居たんだろうな。

 まあでもこれは外部の人間がとやかく言う問題じゃない。

 とやかく言うなら金を出すしか無い話だし^^;』

 煉瓦をシンボルとした新しい町づくりと、古い煉瓦建築の保存の難しさを垣間見ることになった私たち。

 明治大正昭和の建築物は減りこそすれ、もう増えることは決して無い。

 残したくても残せないもどかしさに一同、シュン・・・となってしまった。

『さてっと、それならば残ってくれている煉瓦ちゃんをめいっぱい目に焼き付けておくことにしやしょう!^^』

『そうよね^^ 残っててありがとうって思うのも素敵だと思うわよ琴音ちゃん^^』

 ここまで来て気落ちしてたら勿体ない。目に心に記憶に残していきたいと思うっす^^

 

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 ここには小屋と小屋をつなぐ煉瓦壁が胸元辺りの高さで残ってた。

 

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 よーく見ると、煉瓦の中に小石が混じってる。雪谷川の川砂利なのかな?

 

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 残念ながら刻印は見つからなかったけれど、煉瓦表面のシワシワとか小石とか煉瓦製造工程に興味がわく変態の私です(*´д‘*)

 

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『あら?何か足元に文字が刻まれた煉瓦片が落ちてるわよ琴音ちゃん^^』

 あらやだマジだ^^;

 34って数字が見えるから耐火煉瓦だろうけれど、それでも一日一煉瓦刻印と決めていた私には嬉しい発見でしたっす(*´д‘*)

 煙突の灰出し部に使ってたのかな?

 

 さて次に向かったのはコチラ(まだまだあるよ!)

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『軽米町立図書館』っす^^

 昭和25年に建てられた旧軽米町役場を現在は町の図書館として再利用してるんす。

『わきゃー♪ 映画に出てきそうなくらい素敵な建物ですう(*´д‘*)』

『ほんとよねえ^^ 焼杉板がとってもいい味わいじゃない(*´д‘*)』

 

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 そしてこの図書館の敷地内には移築した物件が二棟あるんすが、その中でもやっぱりレンガ書庫に興味がわくw

 昭和35年から41年まで使われていた旧役場の耐火金庫。今は書庫として使ってるようっす^^

 と言うことで、それは裏手の方にあるらしいので、レッツ裏側へ!

 

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 近所のお家にも煉瓦ちゃん居たけれど、人んちなので遠目に見て終了^^;

 そしてぐるっとやってきたそこにはーーー

 

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 立派なレンガ書庫(旧耐火金庫)がありました(*´д‘*)

 もう少し時期が早ければ桜と煉瓦でバッチシ!だったんだろうなあ☆

 とは言え葉桜でも映えるっす(*´д‘*)

 

 では~さっそくいつものっすw

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 残念ながらここも刻印らしきものは無かったっす(怪しいのはいくつかあったけど傷だなありゃ)

 

 そして次に向かったのが(もういいよw)

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 君成田酒店さんの赤煉瓦倉庫っす(*´д‘*)

 

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『これは中々立派だな~琴音^^ コーニス(軒下の張り出した部位)も素敵じゃないか☆』

『だよね~(*´д‘*) 建てられた方の熱意がそこに見えるっすよマジで!』

 私たちの会話についていけず、後ろから眺めてる首塚・夕実っちペア。それでも感心してましたぞ(*'ω'*)

 

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 人んちですので遠方から眺めるだけだけど、コンパクト&シンプル&ビューティーな赤煉瓦ちゃんでしたっす^^

 

 さて、この後は軽米町でランチをしてその後もうちょっとだけ煉瓦散策をしてから、夕方発のバスで今日の宿泊地である八戸へ向かう予定だった私たち。

 予定だったんですがーーー

『おい琴音!二戸行きのバスがいんぞw てっきり夕方まで無いと思ってたのにw』と、お兄ちゃんが私たちの目の前を過ぎていくバスを指さした。

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 思わず飛び乗っちゃった(*'ω'*)えへへ♪

 だって次のバスは夕刻。待つにも散策で時間を費やすにも長すぎだったからw

 突飛な行動だったけど、みんな同意してくれました。

『もう座りたかったから嬉しいわw』(首塚)

『もうへとへとですう・・・^^;』(夕実)

 と、みんな歩き疲れ宣言してましたしね^^;

 

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 青い森鉄道に乗り換え、目指すは八戸駅!

 朝から晩までグルメな旅は次回っす^^

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ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 長くてごめんねw 一応一週間分まとめたって感じかな。

 分割も出来たけれど洪水と復興と煉瓦の話のくだりは一辺に書きたかったもんでご理解ください^^

ちょいのり・サザエさんver1.jpgあと今回は憶測も少し入っているので(取材不足)そこもご理解ください(今現在の軽米町の煉瓦活動とかね) 

 さて次回は八戸編です^^

 結構色々食べてきたぞ!

 興味がある方は覗いてやってください、ではでは!

第850話 北東北煉瓦奇譚・八戸編☆『八戸市営・魚菜小売市場でアーレ・キュイジーヌ?』八戸聖ルカ教会&八戸市営・魚菜小売市場ほか

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『もうすぐ宿のあるJR八戸駅に着くけどどうするみんな?』

『わきゃー!もうお腹ペコペコですう!(少し半ギレ)』

 

 電車に揺られて3~40分かしら。私たちは青森県に突入しました^^

 私の実家は下北半島北部なんだけど、実は県内って青森市と弘前市くらいしか行ったことがないの。

 だから八戸はちょっと楽しみなんです^^

 

 さて、てっきりこのまま駅前ホテルにチェックインして食事なのかしらと思ったら、どうやら違うみたいねw

『お兄ちゃん!となりのとなりの本八戸にも煉瓦があるから行きたい行きたい!』と琴音ちゃんが駄々をこねるものだから、

 食事前にもうひとつ寄ることになったのですーーー

 第850話、北東北煉瓦奇譚・八戸編。

 私こと首塚視点でお送りします^^

第850話・北東北煉瓦奇譚・八戸編☆首塚・あ~ん2.jpg 

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 やってきたのはJR本八戸駅(初代八戸駅)です。

 なんでも琴音ちゃんが言うには煉瓦造りの教会があるとのこと。

 ではさっさと行って帰ってきましょう。お姉さん・・・歩き疲れたしさw

 

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『なあ~みんな。食事は本八戸でとることにしようぜ^^ どうやらJR八戸駅(元・尻内駅)周りよりコッチの方が飲食店多いみたいだし^^』

『『『さんせー!(*´д‘*(*´д‘*)*´д‘*)』』』

 食事をどこらへんでとるか確定したしちょっと歩みに元気が出てきた私たち。

 私たちだったけどお・・・

 目的地までなんだかんだ歩いて30分でした(往復考えたくなーい^^;)

 

 やってきたのは、

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 八戸幼稚園!

 ではなく、その隣にあるーーー

 

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『八戸聖ルカ教会』と言う場所だったの^^

 

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 私は煉瓦の何ちゃらなんてサッパリわからないし、素直な感想で琴音ちゃんに言ったのよ。

『ねえ~琴音ちゃん。こじんまりしてるけれど木と煉瓦の味のある教会ね^^』って。

 するとーーー

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『うーん・・・うーん・・・首塚先輩! うーん・・・って感じっす^^;』

 えっ!?うーん・・・ってどういうこと???

 はっきりは言わないけれど、彼女的に結構不満そうな顔をする。

 そんな彼女は諦めきれないような感じで入り口や裏手部分まで繰り出すのだけどーーー

 

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『じゃあお兄ちゃん。ごはん食いに行こうっす!^^

『ん?あ~・・・まあそうだな^^; みんなご飯食いに本八戸の繁華街に戻るぞー♪』

 ・・・だって^^;あらま随分あっさりねえ

 

 私は戻る道すがらに彼女に聞いてみることにしたの。

『ねえ琴音ちゃん。いつもなら煉瓦を見れば食い入るように見てるのに、さっきのはさっさと終わっちゃったけど・・・』と。

 

 するとーーー

『実はっすね?八戸に残る貴重な大正期の木骨煉瓦造りって聞いてたんすよ^^;

 大正14年建造。昭和53年にさっきのとこに移築はされたけれども当時の様を残す貴重な教会。

 私はてっきり古煉瓦ちゃんが色濃く残ってるのかなあ~ってワクワクしてここまでやってきたんすが・・・

 外壁の煉瓦はどう見てもイマドキ煉瓦ちゃんなんすよ^^;

 もしくは煉瓦タイルかもっす^^;

 だからねえ・・・。

 勿論、造りとしてはとっても素敵な建物っす☆ 石と煉瓦の組み合わせって多いけど、木と煉瓦って意外と少ないんす^^ 石との組み合わせよりもとても柔らかい味わいで大好きなんすが・・・

 やっぱり煉瓦に注目してるので、うーん・・・って感じなんすよ^^;

 首塚先輩。ここまで私のわがままに付き合ってもらっちゃってゴメンナサイ^^;』

 

 そういうことだったのね。ようやく理解したわ^^

 と言うか別にアナタがあやまることじゃないのよ^^;

 

 私は申し訳なさそうに謝る彼女を気の毒に思い、

『じゃあ~ワンドリンク一杯ゴチで過失相殺(チャラ)ねw』って笑って返すつもりだったのだけれど

『わきゃー!もうお腹ペコペコですう!(半ギレ)』って喚きながら先行く夕実ちゃんを見て、彼女へ返す言葉が変わってしまった。

『えっと・・・琴音ちゃん。夕実ちゃんに早く餌(ごはん)を与えた方がよさそうね^^;』

『はい・・・そのようですw』

 まあ・・・結果的に笑ってくれたからいっかw

 

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 ようやく本八戸駅手前の繁華街に戻ってきた私たちは、軒を連ねる飲食店の店外看板のメニューを吟味しながら練り歩く。

 色々アレもいいなあ~

 これもいいですね~

 って言い合ってるうちに繁華街が終わってしまいそうになったので、

 結局、駅までの通り道の近場のチェーン店っぽいとこに入りましたw

『八戸ならチェーン店ぽくっても海鮮素材はいいっしょ(*´д‘*)』と言う琴音ちゃんの提案です^^

 

 まあ~・・・夕実ちゃんは

『もう食べれるならなんでもいいですう!(ガチギレ気味)』とガルルルル・・・って感じだったけどw

  

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『『『『かんぱ~い♪(*´д‘*(*´д‘*)(*´д‘*)*´д‘*)』』』』

 まずはやっぱりお疲れビヤーね(*´д‘*)

 なんだかんだで歩かされた今日です(26キロね☆)

 こんなに美味しいビールはいつ以来でしょうか!

(※作者的には、会津シリーズで磐梯熱海から猪苗代湖を歩いた時か、新潟・粟島シリーズでキックスケーターで島を約一周した後に飲んだビールですなw

 折り畳み自転車で三宅島一周した後のビールも美味かったなあ~w)

 

 さてファーストビアーですっかり心も腰もトロリととろけたところでおつまみよ^^

 

『わきゃー!これもいいですう♪ あ、これも!これも(*´д‘*)』

『私っちはこれがいいかなあ~(*´д‘*)』

『オレはコレとコレが食いたいぜ^^』と、

 みんな思い思いにメニューの写真に指をなぞらせるのです。

 メニュー選びって楽しいよね(*´д‘*)

 ならば私も!とメニューに指を差す☆

 

 するとーーー

『わきゃ・・・それもアリ・・・だと思うですう^^;』(夕実)

『うわ~首塚さんそれいっちゃうんだw』(菅原君)

『首塚さん冒険者っすね!』(琴音)

 と、なんだか彼らからすると

『それ・・・選んじゃう?選んじゃう系ですか^^;』と言う雰囲気がヒシヒシと伝わってきた。

 そうなってくると逆に意地になるお姉さんなのよ私ってばw

 と言うことで皆が思い思いに注文するときに堂々とソレを頼みましたよ^^

 

 そして最初にやってきたオーダーは、まさに私が頼んだソレからだったのです。

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『は~い、こちらがホヤ刺しで~す^^』と、店員さんがコトリとテーブルに置いたのは黄色い身がプリプリしたホヤのお刺身です(*´д‘*)ワタシスキナノ♪

 

『じゃあ~みんな、さっそく箸をつけてちょうだい^^』と私が言うと、

『わきゃ・・・怖い・・・怖いですう・・・^^;』

『うは!きちゃったよマジでw マジで・・・マジっすか^^;』

『この若布も八戸産なんかな(どうでもいい)』

 と、

 みんなホヤの刺身から一線、距離を置くのでしたw

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『はい。みんな口を開けなさい。食わず嫌いは不健康の元よ☆ ほら、あーーん(*´д‘*)』

 と、私は女王様の血がゾクゾク煮えたぎったので強制的に一人づつ御口に放り込みましたw

 

『わきゃー!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・ううう・・・^^;』

『ひどい・・・ひどいっすよ・・・私、結構・・・首塚先輩好きだったのに(琴音半べそ)』

『オレはMだけど、Mにも限度があるよ!』

 と、まあ~彼らには随分と不評^^;

 もー!このクセのある味がいいのになあ~。

(※ 作者は美味しく・・・いただきましたよ☆ でも御免!全部食べたけどやっぱ無理!w)

 

 その後はみんなが頼んだオーダーが次々にやってきました^^

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 お刺身盛り合わせに~(わざわざ名札付けてくれるのね)

 

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 馬刺しの部位盛り合わせとか~(青森県は馬産地ですからね~^^)

 

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 イカ腸入りのゴロ焼きとか(*´д‘*)これが一番みんなうまそうに食べてました☆

 

 

『イカゴロ焼きが来るまで、口の中がどんなもの食べてもホヤの味だったけどねw』と、菅原君が笑いながら言うと、

『わきゃ・・・ほんとにホヤ味の魚と馬刺しでしたですう^^;』と夕実ちゃんが答える。

『お酒もホヤ味だったっすよw』と琴音ちゃんまで告白ですよ^^;

 確かにホヤは独特の味と香りが後を引くし、人を選ぶ珍味なのかもしれないわね^^;

 でも酒呑みにはいいのよ?あんたらはまだまだねw

 

 そう思った私ですが『日本酒飲んでそんなの忘れましょー(*´д‘*)』と日本酒のオーダーを頼んだわ^^

 疲れもあってか皆、日本酒飲んだその後はべろんべろんでしたよ(まだまだ甘いわね貴方たち!ヒックw)

 

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『は~い、これサービスで~す^^』と、呑みの後半戦にお味噌汁を頂きました^^

『くうー!酔った時の温かい汁物最高っす(*´д‘*)』と琴音ちゃん。

 みんなそれにウンウンと頷いてズズズと飲み干した。

 この他にも『お刺身のつまをそのまま捨てちゃうのももったいないのでサラダにアレンジしたのですがいかがでしょうか^^』と、サッパリしたサラダなんかもいただきましたよ☆

 お会計してご馳走様でしたをお店の方に告げて本八戸駅へと歩き出した私たち。

 

 その道中、みんなフラフラヨロヨロ。

 たまたま最後尾に居た私からその様を見ると、

 まるでEXILEのような縦に一列に並んでローリングダンスをしていたようでしたw

 ーーー彼らと飲むとやっぱり楽しいわ^^

 仕事で色々あったけれど・・・、彼らに救いを求めてやっぱり良かったと思った。

 

 JR本八戸駅が間近に迫ってきたところで、琴音ちゃんが急に私を振り返り、タッタッターと近づいてきてボソリと告げる。

 

『首塚先輩!実はテケトーにチェーン店ぽい居酒屋を選んでごめんなさいとかちょっと思ってたんすけど・・・

 良い店だったっすよね!マジで(*´д‘*)』と。

『そうよね^^すごく気づかいのあるお店だったわよね☆ お料理も美味しかったじゃない^^』

 私はそう言いながら彼女を猫のように『いい子いい子』と頭をナデナデするのだった。

『デヘヘ(*´д‘*) ゴロニャン☆』と猫真似する琴音ちゃん。

 普段は『~~っす』とか男の子口調だけれども私から見れば可愛い妹ですねえ^^

 

 さて、本八戸駅から電車に揺られて八戸駅へ到着です^^

『ホテルでも飲みなおそうぜ!』と言う菅原君の言葉に、チェックインの前に近所のスーパーへと買い出しにいきましたよ^^

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 駅回りにはスーパーも無く、結局ずいぶんと探しまわったんだけど何とかスーパーに巡り合えましたw

 各自思い思いに晩酌のおつまみを購入です(*´д‘*)

 

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 私は初なんだけど、彼らには馴染みらしい東横インさんにチェックイン^^

『やったっす!これで8ポイント~♪ あと2ポイントでシングル無料宿泊券(*´д‘*)』って琴音ちゃんは喜んでた。

 どうやら宿泊ごとに1ポイント付いて、10ポイント溜まれば一泊無料なのね。

 へえ~そうなのね。

 でも私はシティーホテルとかビジネスホテルより旅館や民宿が好きかな^^

 

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 さて各人の部屋で身支度を整えた後、菅原兄妹の部屋へとみんな集合です^^

 当然、二次会ですよね(*´д‘*)ヒック

 ぶっちゃけ兄妹と言えども同じ部屋泊はいかがなものかと思っちゃったけど、そんな禁断愛は彼らにゃ無いでしょうねw

  

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 おつまみにはイカメンチ☆

 

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 イカの肝刺しとイカばっかりw

 でも嬉しかったなあ^^ 私の地元はイカ漁盛んだしイカ好き大歓迎だよ(*´д‘*)

 この後は家族のようにテレビを囲んでテレビに突っ込み入れながら飲んで食べて一家団欒・友達団欒で楽しい時を過ごしました^^

 ふとーーー 

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 私はいつまで経っても活躍しないけど何故かテーブルの上に置いてあった、

 八戸名産の『いちご煮』の缶詰を指さして

『ねえねえ菅原君。このいちご煮を買ったのは菅原君だよね?今日は出番無いの?』と菅原君に聞いた。

 

 すると彼はーー

『これで炊き込みご飯を炊くとめっちゃ美味いらしい(*´д‘*) だからお土産と言うかキャンプとか野営で使おうと購入したんだよ~(*´д‘*)』だって^^

 

 何それ!いちご煮の炊き込みご飯のキャンプとかめっちゃ気になるんですけどっ!

『そのキャンプ私も呼んでよね!』と私が言うと、

『わきゃー!私も食べたい食べたいですう!』

『なんだよお兄ちゃん!そのキャンプ飯、私も参加してー!』

 と、夕実ちゃん琴音ちゃんも追従したわけなの^^

 

『じゃあ~そのうちプチキャンプとかみんなでやっちゃうかw せっかくだしな☆』と菅原君。

 その後はお酒を飲みつつ『どこがいいかな?』『海辺がいいっす』『テント泊っていいわよね~』って大盛り上がり☆

 いつ実行するか分からないけれど皆であれこれ予想する未来予想図談議もまた楽しかった☆

 

 

 ・・・さて、結局みんなでそのまま部屋に眠り込んでしまったのは内緒よw

 誰彼が一番最初に起き出したのかはもう忘れちゃったw

 朝6時くらいに琴音ちゃんのスマフォの目覚ましアラームが突然部屋に響き渡り、

 みんなムックリと『何?何?はわわわわ・・・(大あくび)』と起き出した。

(何のアラーム音なんだろ?アニメの主題歌っぽいけど。後で聞いたら『ふらいんぐ・・・』なんとかって聞かされたけど^^;)

 ここで菅原君がパンパン!と手を叩いて『ええ~っと、皆おはやうw じゃあ~チェックアウトして朝飯食べに行くぞ!』と宣言するの。

 え?チェックアウトして朝ごはん???

 東横インの朝食サービスじゃなくて???

 寝ぼけ眼に頭がてんで回らない私。そして『ほえ???』と夕実ちゃんも私と同様。

 どうやら琴音ちゃんは知ってたようでニヤリとしてた。

 

 ここで改めて菅原君が宣言する。

『みんな!八戸の朝市へ朝飯を食べに行こうぜ!^^』って。

『『朝市???』』(私と夕実ちゃん)

 私たちは彼に促されるままに身支度を整えてホテルを後にしたーーーーーー

 

 

 

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 菅原君に急かされて乗り込んだ電車でやってきたのは

『JR陸奥湊駅』

 八戸駅から3つ目の駅かしら^^

 降り立った第一印象は『うわー!魚の匂いがプンプンしてクレイジー』でしょうかw

 私的には懐かしい匂いですけれど^^

 

 駅前ストリートは鮮魚や野菜を扱う小売店が軒をズララ~と連ね

『お姉さんどうよ?いいのあるから買ってってよ!』と、ひっきりなしに声を掛けられちゃうとっても活気のある市場街だったわ^^

 

『何か所かあるけどやっぱりここかな^^』と駅前のある店舗を指さす菅原君。 

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 それは『八戸市営・魚菜小売市場』と言う店舗でした^^

 

『ここで朝飯食べるっすよ^^』と琴音ちゃん。

 彼女はお兄さんの菅原君にとっても不器用なウインク(目配せ)をした。

 それに応えるように菅原君がーーー

『ええっと・・・コホン。では今からここで朝飯を食べたいと思いますw 難しいルールはいっさい無し。

 このウナギの寝床みたいな奥行きある市場店舗には、所狭しと取れたての海鮮が、町のスーパーにあるような食品トレーに並べられて小売りされてます^^

 そのどれもがチョー安くてお得☆

 おのおの各人好きなおかずを選べ!

 店のおばちゃんに『これ欲しいです』って買い漁れ!

 そして店舗の奥にある食事処で合流だ☆

 そこには100円で購入出来る白米とお味噌汁が待ってるぞ

 課金式だけれども自分のセンス次第で安価で素敵な海鮮丼や定食を食べられる素敵なビュッフェがここなのだ!(*´д‘*)』

 と、力説と言うか解説をしてくれたの^^

 

『わきゃー!だったら豪華海鮮丼つくるですよ私(*´д‘*)』と一番に夕実ちゃんが気勢を上げる。

 それに続くように琴音ちゃんも『全部のっけ盛りじゃあー!』と駆け出したw

『首塚さんはどうするのかな^^』と、彼女らの勢いに取り残された私へ菅原君が聞いてきた。

『う~ん朝からたくさん食べるのは苦手だから1品くらいかな^^』

『ここにはお惣菜や焼き魚もあるからじっくり吟味してね首塚さん^^』

 へえ~お刺身だけじゃないのね。それはちょっと嬉しいかも。

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 と言うことで、私と管原君もゆっくりと市場へと向かいました^^

 所狭しと軒を連ねる小売りの店舗。

 そこから選ぶ新鮮な海鮮の数々。

 ああ~ん、悩みますねコレ(*´д‘*)

 

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 結局、私は最初に声を掛けられたおばさま(むしろおばあちゃま)の『これがいいわよ~^^』と言う言葉に断れ切れなくて、シンプルにマグロのお刺身を購入した^^

 食が細い私にはこれで充分かな。

 さて皆は何を買ったんだろ?

 菅原君が2~3品のお刺身とサバの塩焼きを購入したのは見えたけど、

 若いガッツのある夕実ちゃん・琴音ちゃんは何を買ったのか気になるわ^^

(※ 若いあの子たちって言ってますが、首塚・菅原兄は23歳。夕実ちゃんは22歳。琴音は21歳の設定です^^)

 

 待ち合わせである一番奥の食堂へと辿りつくと、

『『首塚せんぱーい!こっちこっち(*´д‘*)(*´д‘*)』』と彼女らにおいでおいでされた。

『はーい^^』と彼女らのキープした長テーブルに行くとビックリ!

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『えっと・・・彼方たち・・・ガッツリ買ったのねw』

『わきゃー♪だっておいしそうなんですよー(*´д‘*)海鮮もの大好きですう』

『だって一個一個が2~3百円だし安いんすもんw このシステム、実家の稲取漁港でもやってくんないかなw』

 だって^^;

 でもその品数じゃ・・・

 2千円近いんじゃないの?w

 このよくばり猫ちゃん達めw

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 遅れて合流した菅原君と共に、私も100円のご飯とお味噌汁を購入して朝食タイムです^^

 

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 その後はーーー

『うは!調子に乗ってご飯おかわりしたらお腹きっついw 首塚先輩もつまんでよー^^;』と琴音ちゃんたちが買い過ぎたものを菅原君と共にシェアしながら平らげた^^;

 

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『たぶんお前らは買い過ぎると信じてたぜw』と、菅原君は自分のお椀に彼女らが食べれない食材を集めて、プチ海鮮丼をあつらってみせたのです。

 ああ~なるほど。だからあんまりおかずを買わなかったのね。

 そこまで彼女たちの行動を見越してたのはさすが彼女らのお兄ちゃんだわ^^;

 ポイントとしては、お安いからってあれもこれも買わないことなのね^^

 でもおいしかったわ~(*´д‘*)

 

 私たちは『ご馳走様でした☆』と、食材を購入した店舗のおばちゃんたちに挨拶しつつも魚菜小売り市場を後にしました^^

 

 ーーーさて今日はこれからどこに行くのかは琴音ちゃんと打ち合わせしてるのでわかってる私だけれど、

 ここで改めて琴音ちゃんがみんなに通達する。

『これから弘前市に向かって煉瓦をいっぱい見るっすよみんな(*´д‘*)』

 ん?

 おーい!

 打ち合わせだと弘前城の桜を見に行く予定だったじゃないかーいw

『なんでも弘前市は煉瓦建築たくさんらしいんすよ!うっひょー(*´д‘*)

 その後でついでに弘前城の桜っす☆』

 ついでなのかよ!私がみんなに一番見せたかったのが~~^^;

 とは言え弘前市に煉瓦???

 

 

 私は煉瓦建築にまるで興味がないものだから、弘前市に煉瓦の建物があることすら知らなかった。

 もしくはいつの間にか見過ごしていたのかも。

 少し気になる・・・

 と、今日の行程が琴音ちゃんから発表されたことで、さっそく駅へと向かいましたが30分待ち^^;

『電車が来るまでみんなでお散歩しようぜ^^』と言う菅原君の提案でブラブラ散歩に出かけました^^

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 ようやく電車に乗れた私たちはJR八戸駅へ。

 そこから新幹線で『新青森駅』へと揺られることに^^

 

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『食べるのに夢中になりすぎて呑むのを忘れてたっすねw』

 と、琴音ちゃんがいつものチューハイを皆に配りだすw

 

 まだ朝の9時くらい。

 学校の休みや仕事の休日でも『朝からお酒!?』とためらう時間だけれど、

 日常を忘れて朝からお酒をたしなむのもまた楽しいですね^^

 それこそ

『ザ・旅路のなせる解放感!』

 よね☆

 

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『新青森駅についたっす^^  ここから電車を乗り換えて弘前市に行くっすよ! そこは煉瓦とお城とアニメの聖地っす(*´д‘*)』と、

 下車するなり琴音ちゃんが言ったのです。

 え?煉瓦だけじゃなくてアニメの聖地???

 どうゆうことなのお?

 ------次回、弘前市内編へ続くわよ^^

 

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 今回は自分の記事にしては珍しい『9割方グルメ記事』でしたね(だよね?)

 八戸は夜も朝も食って飲んでばっかでしたw

 海産物好きなオイラには、居酒屋も朝市での食事も最高でしたよ(ほや・・・は除く)

ちょいのり・サザエさんver1.jpgさて次回は青森県は弘前市が舞台です^^

 こんなに煉瓦が残る街だったとは・・・と思わされましたよ!

 アニメの聖地も絡めて紹介したいと思います^^

 ではではまた今度!

 

第851話 北東北煉瓦奇譚・弘前市編①『弘前の煉瓦とリンゴの物語』ふらいんぐういっち&弘前昇天教会聖堂・吉井酒造煉瓦倉庫ほか

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弘前市って煉瓦建築そんなにあるの?琴音ちゃん^^』

 

 首塚先輩が新青森駅からの乗り換えの時に聞いてきた。

 そこに夕実っちも参戦。

『わきゃ? 弘前ってリンゴですよねー首塚せんぱい(*´д‘*)』と。

 そりゃ~私だってついこの前まではそうだったっすよ^^;

 でもーーー

 調べて行けば行くほど煉瓦の建物が残る街だと知ったのよ。

 

 第851話 北東北煉瓦奇譚・弘前編!

 私こと菅原琴音がリンゴを煉瓦に変えてみせるっす(*´д‘*) 

第851話・北東北煉瓦奇譚・弘前市編①・琴音・魔法使い2.jpg 

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 新青森駅からはJR奥羽本線の特急つがるに乗り換えて弘前駅へと向かったっす^^

 時間にして約30分の旅(普通列車だと45~50分)

 

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 やってきたのは絶賛放映中の弘前ご当地アニメ『ふらいんぐういっち』の舞台でもある弘前のJR弘前駅っす^^

 

『わたし・・・アニメとか見る余裕ないしなあ・・・^^;』と首塚先輩。

『オレも・・・知ってる作品だけど仕事で忙しくてねえ^^;』とお兄ちゃん。

 まあ~それはしょうがないよね。社会人なりたてチームには、仕事でくたくたになって帰って来てから深夜アニメ見る余裕は無かとでしょう^^;

 

 そんな先輩たちをよそに私と夕実っちは大ファンだったりする。

『ジブリっぽくてほのぼのしてて好きですう~(*´д‘*)』と夕実っちさん。

 そう。実にほのぼの。戦ったり萌え萌えしてません(女性キャラの脚の描写は何故か気合いはいってたりするが)

 時折出てくる街並みや弘前城址がココロくすぐられます(*´д‘*)

 あと、ご当地アニメや映画やドラマっていいなあ~って思うんすよ。

 

『私たちの地元(伊豆稲取)を舞台にしたアニメ誰か作ってくれないですかね^^』ってぼそりと夕実っちが言った。

 そうだよー、そこなんだよー!

 地元の風景がアニメやテレビドラマに使われたりすると妙に嬉しくなっちゃったりしません?

『ああ~ん、あそこよく歩くとこだよ~w』とかさ^^

 

 もしくは今は遠くに離れてしまった『元・地元の人』なんてのは『懐かしいなあ!』なんて昔住んでいた郷里に思いを馳せたりね☆

 伊豆稲取いいとこだぞー。海も山も金目鯛も温泉も少しえっちなどんつく祭りもあるぞー!

 題材はあると思うんす。誰かつくってー!w

 

 

 ・・・さて、少し取り乱しましたので戻ります^^;

 

 弘前駅前に降り立ったところでお兄ちゃんが聞いてきた。

『なあ~琴音。弘前には煉瓦がいっぱい!ってお前は言うけれど、まずはどこから行くんだ?

 オレ達の今日の目的は弘前城址の桜の観賞だぜ?

 帰りの時間を考えても遠出なんてできないぞ???』と。

 

 私はそのお兄ちゃんの質問にニヤニヤと返すのです。

大丈夫っすよ☆ 弘前城址までの間にある煉瓦建築を見て回るだけっすから(*´д‘*)』と。

 

 すると、

『『『ほんとにー?(^_^;(^_^;)^_^;)』』』って、

 大変失礼な疑いの声をみんなから浴びせ倒しですよ(フンガー!)

 どんだけ私、信用されてねーんだよw

『ええっと・・・まずは弘前駅から歩いて2分のとこにあるからみんなついてこいや!』とキレ気味に告げると、

『『『えええっ!? ほんとだったの???Σ(ll゚д゚(ll゚д゚ll)゚д゚ll)』』』と、驚かれる始末でやんす・・・^^;

 やっぱり私ってば信用されてないんすね^^;とほほ・・・

 

 ここからは私主導で弘前市街へ!

 かと言って人生初めての弘前市街。

 内心・・・『やべー。煉瓦の建物見つからなかったらどうしよw』って思ったけどお、

 そしたらほんとに駅近に煉瓦物件あったよw

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 ほんとに歩いて2分くらいで怪しい物件に巡り合う(ぶっちゃけ駅からビルを挟んで真裏)

 一見、白亜と言うか白塗りの古い感じの建物でしたっす^^

 

『蔵とかかしら?』

『そうだね首塚さん^^ でも・・・よく見ると煉瓦も使われてるな!』

 お兄ちゃんが指さした建物の一部に、私と夕実っちも注視する。

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『わきゃ!ほんとに煉瓦ですう^^』

 見れば本当に煉瓦だったっす。しかも見た感じ古煉瓦ちゃんぽい(*´д‘*)

 

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 見上げた軒先は蛇腹の煉瓦コーニス。実にお洒落な建物っす(*´д‘*)

 

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 入り口には『吉井酒造株式会社』と書いてあったっす^^

『なあ~琴音。この吉井酒造さんってのはいつ位からある酒造さんなんだ?』

『うん。えっと、大正11年(1922年)創業の酒造屋さんだそうっす^^

 ぶっちゃけるとこの建物がいつ建てられたのかてんで調べがつかなかったよお兄ちゃんw とは言え少なくとも大正から昭和初期なのは間違いが無いと思うっす^^

 なんせ情報すっくないんだもんw』

『なんだそりゃW』

 はあ~ん・・・だってほんとに少ないんだもん!

 とは言えここが弘前に残る煉瓦建築にたいへん所縁のある人物と関わりのある酒造さんであり、建物と言うことは知っていた私。

 それは次の次の物件でお話しすることにするっす^^

 

 門の前にある白漆喰+煉瓦ちゃんの蔵を見た後に、私たちはこの酒造さんの敷地をぐるりと外側から見物することにした。

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 見れば煉瓦ちゃんの煙突も(*´д‘*)

 明治大正期の酒造さんは結構、煉瓦煙突とか煉瓦酒蔵が残ってたりするっすよね。

 でもさあ、酒造工場の煙突って何の煙突だろ?

 疑問に思ってたらお兄ちゃんが教えてくれた。

『たぶん、酒米を蒸す窯場の煙突じゃないかと思うぞ^^

 日本酒の行程で火を扱うのは酒米の蒸しだけだと思うしな^^』

 ああ~なるほどっすねえ^^

 

 さ~て、時間も無いので先へと行くっす。

 一応は弘前城址へと向かいます。でも、まだまだ煉瓦の寄り道するっすからね(*´д‘*)

 

 そんな道すがら。私も調べてなかった煉瓦物件を夕実っちが発見するのです。

『ねえねえ琴音っち!あそこに煉瓦っぽいの見えるですよ!』と。

『え!?マジ?(゚д゚)!』と彼女の指さす方向を見ると、

 なんとワオウ!

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 ほんとに煉瓦がありやがりましたw

 これはほんとに予定してなかった出会い。

 っつーかすんごく目立ってたW

 だって弘前城址に向かうメインストリートからバリバリ見えるとこだったかんねw

 と言うことでさっそくそこにも行きました(*´д‘*)レンガチャーン

 

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 そこは何かの店舗の壁?

 煉瓦積みの形を見ると、まるで民家のシルエットそのものなんだけれど、

 この煉瓦壁のある店舗はビルと同化しててとっても不思議でした(*´д‘*)

 もしかしたらば、

 今は駐車場と化したこのスペースに元々建ってた建物の外壁部分が煉瓦の建物だったのかな???

 お兄ちゃんとマジマジと観察してみるとーーー

 

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『うっは!これは・・・めっちゃ珍しい煉瓦の平面積みっすねw』

『珍しいってゆーか・・・煉瓦の積み方で一番脆弱な積み方だぞコレw』

『『え?え?どういうこと???^^;^^;』』

 私とお兄ちゃんの驚きについていけない夕実っちと首塚さんに、お兄ちゃんが彼女らに説明を始めるのです。

 

『煉瓦にはイギリス積みやフランス積み(フランドル積み)、小口積みに長手積みにアメリカ積みなどと様々な積み方があるんだけどね?

 この煉瓦の一番面積の大きい平面ばかりを表側に向ける(縦積みする)積み方ってのは、

 非常に安定性を欠く積み方で珍しい・・・っつか危ないんだよw

 うーん、例えばだよ?

 こんにゃくがここに何枚もあるとしよう。

 こんにゃくを横に何枚も重ねて積み上げるのと、こんにゃくを縦に積み上げるとしたらどっちが安定してると思うかな?夕実ちゃん、首塚さん^^』

『『間違いなく横です^^; 』』

 

 そう。つまりはそういうことっす。

 しかも目地のモルタル、べったべった塗りw

 

 でも全部が平面ってことは・・・ごくり

 思わず私は喉を鳴らしてしまった。

 だってーーー刻印見つけ放題じゃんWWW

 

『じゃあー!いつものいくっすか!』と意気込むと、

『あら琴音ちゃん。ここに変なマークがあるわよ^^』と

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 首塚先輩にあっさりと先を越されたのである(最初に見つけて感動したかったのにいW)

 

『おい琴音!!!この刻印じっくり見てみろよ・・・もしかして・・・』

『え!? 何をそんなにワナワナしてる・・・ん・・ん!?(゚д゚)!』

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『これってまさか大阪窯業の煉瓦刻印!?』

『だよな。削れてはいるけれど〇にYの大阪窯業の刻印に見えるな^^; なんでこんな北東北の地に大阪窯業の煉瓦があるんだろうな^^;』

 

 お兄ちゃんが疑問に思うように私も同じ疑問をもった。

 大阪窯業(株)ってのは明治15年から発足した日本煉瓦史の中でも屈指の煉瓦工場さんなんす^^

 大阪府堺市を中心に地方にも分工場を構えていた巨大企業。

 その中には東京の八王子工場もあれば、

 私っちの住む埼玉県草加市にも『東京工場』がありやした。

 でも本州最北の煉瓦を造っていた煉瓦工場は東京工場かな?

 つまりは埼玉までだったような。

 

 詳しい沿革はパスします(分社合併繰り返してるので説明めんどいw)

 この大阪窯業の刻印は明治から昭和初期に存在したものなんすが・・・

 国鉄事業などの規模の大きなプロジェクトで使用されない限り、そんなにいくつもの県を越えて大阪窯業さんの煉瓦が使われるなんて無いと思うんすよね^^;

 ましてや店舗や民家の類でしょ?

 今ほど物流が栄えていた訳じゃないし、ホームセンターで売ってる訳じゃない。

 青森くんだりで大阪窯業さん?って思ったわけっす^^

 だから一応お兄ちゃんに聞いてみた。

『ねえねえお兄ちゃん。大阪窯業さんの工場って青森にもあったの?』

『うーん・・・オレもそこまで詳しくないぞ^^; 煉瓦工場は無かったと思うんだが・・・

 でも昔、国産セメント事業に注力した会社でもあり、大正期にセメント部門を設立したのは聞いてるかな^^

 その時に八戸のセメント工場を合併して取り込んだって話ならあるが^^;』

 セメントかー

 そこでも煉瓦を造ってたとか?

 でもそれは凄く薄い線だと思うなあ^^;

 もしくは非常に大阪窯業さんの刻印に似た(似せた)

 地元の煉瓦工場の可能性もあるかもだしね^^;

 ちょっとビックリな煉瓦刻印の発見にドギマギしちゃった私とお兄ちゃん。

 更に調査を続けます!

 

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『ん?お兄ちゃん! こっちはKYKって英文字が打たれてるっす!』

『ん~・・・あんまり大阪窯業さんの刻印で見たことねーなコレ^^; 別会社も混じってるのかなここは・・・ってアレ!?

 これって耐火煉瓦じゃないか?琴音』

『だよねー^^;』

 刻印発見に思わず惑わされたけれども、赤煉瓦と耐火煉瓦(白煉瓦)が雑多に積まれているような感じだったんす。

 

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『わきゃ?これはYですかね???』と夕実っちも刻印発見。

 

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 これは英文字と大阪窯業さんの刻印ぽいやつ。

 たぶん・・・耐火煉瓦だと思うけど、

 めっちゃ謎が残る発見でした^^;

(作者的には刻印発見うひょーでしたけどね(*´д‘*))

 

 ---さて次も寄り道です。

 と言うか、この謎煉瓦物件の近所こそ煉瓦建築が多い場所でもあったんす^^

 歩いて数分でやってきたのはーーー

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『弘前昇天教会聖堂』っす(*´д‘*)

 1920年(大正9年)建造の煉瓦の教会堂☆

 この前行った、愛知県犬山市の明治村に移築された聖ヨハネ教会と同じ人が設計したんすよね~ここ☆

 

 ここでふと、首塚先輩が『ど、どうなのかしら?琴音ちゃんが気に入ってる昔の煉瓦が使われてるのかな?^^;』と聞いてきたのです。

 どうやら八戸の時に寄った聖ルカ教会さんの煉瓦が古煉瓦じゃなくてガッカリしてた私を気に病んでくれてたらしい(やさしい先輩だよね)

 私は力強く彼女に返す。

『安心してください。古煉瓦ちゃんだと思いますw』と^^

『そうなんだ^^ それは良かったわ☆』とホッとした表情を浮かべる首塚先輩。

 正直、そこまで確信は無いけれど、

 雰囲気がここは別物

 少なくとも遠目からでもイマドキ煉瓦では無いのはオーラで分かったっす^^

 っつーことで、いざ!外観見学スタートっす☆

 

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 見上げた教会鐘まわりの造りがとってもキュート(*´д‘*)

 

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 入り口も素敵だけどやっぱり鐘のある部位に惹かれてしまいます(*´д‘*)

 

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『わきゃ?建物に使われてる石と同じものが転がってるですう^^』

 敷地の片隅には煉瓦積みに被せる笠石の部分でしょうか?

 修復工事などで役目を終えたのかオブジェと化してましたっす^^

 

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『ねえ琴音ちゃん。この教会も控え壁ってのがいっぱいあるのね^^』

 煉瓦教会建築では特に多い控え壁。本来なら補強の壁に過ぎないのだけれど、これがあるからこそ煉瓦教会の味がある(*´д‘*)

 さて一応、煉瓦の刻印も探しやしょう

 あんまり煉瓦教会で刻印を見つけたことないから期待はしてないけど(長崎の爆心地公園にある浦上天主堂遺壁でしか見かけたことが無い^^;)

 

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 どうやら煉瓦の平面が見れそうな部位は、この教会鐘の軒下のごく一部みたい(後は笠石などで綺麗にふさがってるw)

 お兄ちゃんと何度も見てみたけれど、それらしきものは無かったっす^^

 むしろお兄ちゃんは『この教会の煉瓦ってどこで焼いたものなんかなあ』と気になってた様子。

 

『さて次の煉瓦建築に行くっすよ^^』と皆に告げると

『わきゃ!?まだあるですか^^;』

『意外とあるのね~^^;』と、驚くと言うよりもまだ寄り道するのかい!って顔をするw

『これで最後だからw しかも昇天教会堂のすぐ裏だからw』

 地図上じゃ本当にご近所。

 昇天教会堂を後にして裏手へと進むと大きな公園に体育館みたいなのがすぐに見えて来た。

 そこに近づくにつれ、みんなの声や表情がドンドン変わっていく。

『わきゃ?まさか・・・あれが・・・ですか?』

『こ、琴音ちゃん・・・あれが丸ごと煉瓦???』

『オレはもう少し小さいのをイメージしてたんだが・・・まじかw』

 

 

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 えっと・・・でけえ!!!(;゚Д゚)

 大きいとは聞いていたんだけど、私が見てきた煉瓦建築の中でも一棟だけなら横浜赤煉瓦倉庫の次にでっかいw

 思わず見上げて笑ってしまったw

 こんなに大きい煉瓦が青森にあっただなんてねえw

 

 じゃあ~まずはこの建物が何なのかを説明しましょうね^^

 私と同じく笑っちゃってるお兄ちゃんや、ポカンと口を開けて驚いてる夕実っち・首塚さんにね☆

 

『ここは明治40年に建築された吉井酒造煉瓦倉庫っす^^

 さっき駅前で吉井さんの酒造見たっしょ?

 あそこと同じなんすよ^^

 元々は福島酒造さんだったんすが吉井酒造さんにそれが受け継がれた建物でもあるっす。

 福島さん(福島藤助)は元々大工さんだったんだけどーーー

 なんと酒造りにトラバーユします!

 しかも建築用煉瓦も自分で造っちゃったすげー人(弘前市の南部にある小栗山に煉瓦工場を造ったそう)

 

 そんなすごい人が作り上げたこの巨大な煉瓦倉庫は、

 第二次世界大戦後に吉井酒造に受け継がれ、

 現・ニッカウヰスキー弘前工場が造られるまではニッカシードルなどの倉庫としても使われてたらしいっす^^

 ちなみにニッカウヰスキーのニッカって名称は創業時の『大日本果汁株式会社』の社名を短くした『日果(ニッカ)』っす。

 マッサン見てた人ならわかるよねw(吉井酒造さんと竹鶴さんは深い関わりがあるのよ☆)』

 

『わきゃ・・・日本酒もニッカシードルもですか』

『私的には地元のリンゴと煉瓦が繋がりのある話で興味そそられたわ☆琴音ちゃん^^』

『それにしても職業変えて煉瓦も自分で造っちゃうってスゲーパワフルな人だ。。。尊敬しかないぜ^^;』

 私の簡単な説明にみんな驚いてくれた(フヒヒ)

 とは言え・・・

 自分で説明してても福島さん半端ねー!って思っちゃったもんなあ~w

 さて、せっかくなので

 一応~煉瓦の刻印探ししましょうず。

 一応って言ったのは、自家生産煉瓦ちゃんには刻印を穿つ必要があんまり無さそうだしね。期待しないで探しやしょう^^

 

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 壁面はイギリス積み。明治中期から主流の積み方っすね(一番、堅牢って言われてる積み方っす)

 

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 木の出窓がいくつか。

 別の煉瓦で塞いだ跡も見えたっす。

 

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 ここからは皆で手分けして双眼鏡とかで軒下をのぞき込むんだけど・・・

 なんせ高い建物っす。めっちゃ首が痛いw

 

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『わきゃ!?なんか居るです!(;゚Д゚)』と夕実っちが大きな声を出すものだから、皆でそこに集まると

 

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 なんか、わんわんお(犬)のオブジェが仕舞われてたっすw

 どうやら後で調べてみたら弘前出身のアーティスト『奈良美智さん』がここで展示イベントされたとか。

 これはその記念として作られた『AtoZメモリアルドッグ』って言うオブジェだそうっす^^

 

 さて煉瓦棟の横にも行きましょうず。

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 上も下の張り出しも煉瓦の平面があるけれど、刻印らしきものはやっぱり無いみたい。

 

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 裏手側にやってきやした^^

 よく見ると煉瓦の風合いがここだけちょっと違う。

 補修したか後年に付け加えた部位なのかな?

『じゃあ~琴音よ。こっちも一応さがしてみますかね^^』

『あいあいさー(*´д‘*)』

 っつーことで同じくコチラも刻印探しをば。

 

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 こっちは軒下煉瓦ちゃんがちょこっとしか張り出していなくて非常に厳しい^^;

 見れる部分は窓枠の上部裏側だけでした(でも長手部分なんだよなあ)

 

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 一周しちゃったけれど、結局刻印煉瓦は見つかりませんでしたっす^^;

 とは言え北東北でこんな大きな煉瓦建造物に出会えて嬉しかったね(*´д‘*)

 

『そろそろ時間も迫ってきたしお開きにすんぞ琴音^^ じゃ~弘前城へと行きますか!』

『『『は~い(*´д‘*(*´д‘*)*´д‘*)』』』

 お兄ちゃんの号令で一路弘前城へと向かいます☆

 

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 道中、ところどころに煉瓦がちらほら。

 

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 この先に待っている『弘前さくらまつり』を 至る所に貼られているふらいんぐういっちのポスターが知らせてくれる。

 

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 こっちも煉瓦ちゃん(*´д‘*)

 

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 そしてこのモダンな建物『三上ビル』を過ぎた辺りで目の前に近づいてきましたよ!

(昭和2年建造。弘前に現存する一番古い鉄筋コンクリート造り)

 

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 次回、北東北煉瓦奇譚最終話にして、弘前さくらまつり編っす^^

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 ブラタモリのナレーションぽく言うと『弘前は煉瓦の街だった!?』ってところでしょうかw

 正直ほんとに申し訳ないが、弘前市はリンゴと桜とお城ってイメージでしたよ。

 そこにまさか煉瓦が絡んでくるとはね~(リンゴと煉瓦とニッカウヰスキーが絡んでくるとは思わなんだw)

 しかも都会でびっくらこいた^^;

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgさて次回はこのシリーズの最終回。勿論、弘前さくらまつりと弘前城址巡りっす^^

 煉瓦はもう出てこないのかって?(誰も聞いてない)

 実は弘前城址にもちょこっとだけ煉瓦が出てきますw

 気になる方は是非どうぞ。

 ではではごきげんよう~(*´д‘*)

第852話 北東北煉瓦奇譚・弘前市編ファイナル『桜がはらりはらり。りんごと軍都の弘前ですう』弘前さくらまつり・弘前公園ほか

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『よーし!パパ頑張って石垣刻印探しちゃうぞ~(*´д`*)』

 と、琴音が腕まくりして意気込む。

 ・・・てか、パパって誰だよ!

 目の前にこんなに桜が咲き誇ってるというのに。

 花より刻印かあ^^;

 まあ・・・妹らしいっちゃらしいのだがw

 

『ちょっと満開の時期をはずれちゃったわね^^ でも皆に見てもらえて嬉しい☆』

 首塚さんはそうは言うけれど、ボクにはこれでも満足だったよ^^

 第852話 北東北煉瓦奇譚ファイナル

 ボクこと菅原雄介視点でこの物語を締めくくりたいと思います☆

第852話・北東北煉瓦奇譚・弘前編ふぁいなる・夕実ちゃん2.jpg  

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 まずは外堀の桜から。

『わきゃ・・・少し緑が見え始めてますですう^^;』と夕実ちゃんは一瞬嘆くのだが、それは一瞬のことだった。

 桜の木からはらはらと散っていった花弁はーーー

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 まるで桜色の絨毯のように外堀を埋め尽くしていたからだ^^

 

『わきゃあ・・・わきゃあ・・・すごいすごいですう(*´д`*)』

 君は子供かよ!ってくらい感動を表す語彙力が足らない夕実ちゃんに苦笑いだけれど、うん。素直に凄いの一言だねえ^^

 

 隣を見やれば・・・『うっは!まじかお!ヤバいっすココwww』と、思わず笑っちゃってる琴音がいた。

 

 人は本当の感動を目にすると、声に詰まるか『わあ・・・わああ・・・』と言葉にならない声を出すか、思わず笑っちゃうか。

 どうやら妹様は笑っちゃうタイプのようだねw

 

『これは花筏って言うのよ^^』とその二人に説明をする首塚さん。その様はとても嬉しそうだった。

 久しぶりに会ったあの時は冴えない顔をしていたが(そりゃそうだ。仕事辞めるか辞めないかって話だったし)

 今はとても柔らかな表情をしている。

 無理にでもと一緒に旅を共にして、ここまで来てよかったと思った^^

 

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 さて、弘前公園にどこから入ってもいいのだけれど、素直に駅から近い追手門から入場することに。

 門をくぐった先の城内もまた桜がファンタスティック。

 ・・・ボクも語彙力が無いようだ。英語に逃げてみたりして。えへへw

 

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 まずは自分たちの現在地をチェックすることに。

 なんだかんだで弘前城址は広大だ(約49.2ha)

 全部巡っていたら2時間以上はすぐに経ってしまう。

 帰りの帰宅時間を考えて皆で観光ルートの作戦会議をしましたよ^^

(王道パターンの中濠~二の丸~本丸~北の郭~三の丸で弘前駅へ! 桜のトンネルは時間的にパスw)

 

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『わきゃー♪ 桜の流星群ですう(*´д`*)』と下から枝垂れ桜をのぞき込む夕実ちゃん。

『色々な種の桜があるのね~^^』とそれをカメラに収める首塚さん。

 そう。ここには明治末期から市民によって持ち寄られた色々な種の桜で埋め尽くされている。

 その数なんと2600本余り。

 みんなで作った公園なんだね。素敵じゃないですか^^

(※ パンフレットの記述の受け売りです☆)

 

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 杉の大橋までやってきたボクたち。

 弘前城は広大で、外濠・内濠どころか『中濠』まである。

 その中濠に架かる朱塗りの橋が杉の大橋だ^^

 

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 ここは橋の上にカメラを構える人たちでごった返しの順番待ちってくらい混んでいたよ。

 でも欄干に手をかけて見晴らして納得だ。こりゃ景色を切り取りたくなるわけだよね^^

 

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 さて南内門を潜って二の丸へと向かおうか。

 

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『わきゃ~。ピンクばっかりだったから楓の緑が癒されますですうw』と笑いながら新緑の楓を見上げている夕実ちゃん。

 彼女の言う通りかもしれない。正直少し桜に食傷気味でもあったからw

 ボクと同じく飽きっぽい妹様も『そんなことより石垣だっ!( `ー´)ノ』と、桜も楓もそっちのけだったし^^;

 

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 さてここで本丸への入場券を購入することにした。

 本当は券売所はもっと先なのだが、臨時の券売所があったからだ。

『券売所混むからここで購入した方がベストよ^^』と言う首塚さんのアドバイスでもある。

 観光客が臨時の券売所をスルーして先に先に向かってるのを見た琴音が、

『そんなに混むんすか!? ほとんど誰も利用してないっすよ首塚先輩^^;』と訝ったけれど、

『いいからいいから^^』と笑う首塚さん。

 事実、あんまり利用している人は居なかった。

 でもこのアドバイスがのちに活きてくるのは内緒。

 琴音が『さすが首塚おねえたまあ~(*´д`*)』と手のひらを返したのも内緒と言うことで^^

 

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 下乗橋を渡り、

 

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 さあ~込み合ってる南口券売所をよそに、チケットを持ったボクたちはさっさと本丸へと突入です^^

 

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 石垣が見えて来たところで琴音が当然活気づく。

『刻印探しちゃるぞおおおおおお!(*´д`*)』とw

 でも、

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『わきゃー!矢穴発見ですう(*´д`*)』

『矢穴はもういいよ!夕実っちい^^;』と、

 いつもの夕実・琴音漫才がはじまってたw

 正直弘前城に刻印あるなんて聞いてないし、妹の探索も徒労に終わるとは思うけどねw

 

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 さていよいよ天守とご対面。

『わきゃー!かわいい感じですね~^^』と、暗に小さい天守だなあと指を差す夕実ちゃん。

『かわいいはどうかと思うぞ夕実ちゃん^^ これでも江戸期に再建された東北唯一の現存天守だし、重文だぜ☆

 ちなみにここが本来の場所じゃないんだよ夕実ちゃん^^』

 

『わきゃ!?ど、どーゆーことですか???』

 

『去年までは本丸の石垣の角に建ってたんだけど、石垣が外に膨らむはらみと言う兆候が出てきたんだ。

 このままだと地震などで石垣が崩落する危険性も出て来たから、

 100年ぶりの石垣大改修中であり、その為に今現在の場所まで天守ごと約70メートルの大移動をしたのさあ^^

 三か月かけてじっくりじっくりじわじわと移動したんだぜ? すごくね???』

『わきゃあ・・・こんなに大きな建物を??? ううう・・・凄いですね^^;』

 

 あれ?

 どうしたのかな~夕実ちゃん^^ さっきまでは『かわいらしい』って言ってなかったっけかw

 

 確かに現存12天守の中では弘前城の天守は3番目くらいに小さくてコンパクト。

 だからと言ってこれを70メートルもそっくりそのまま移動すると考えると並大抵のことじゃないんだよね^^

 その大きさ、その苦労を分かってもらえて少しホッとした(ちょっとイジワルだったかもだが)

  

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『何あれ・・・お兄ちゃん^^;』

『う・・・ん・・・、たぶんお城とバックに見える岩木山を一緒にカメラにおさめるために造られた臨時の物見櫓・・・だと思う^^;』

 なんともはや・・・

 この物見櫓には長蛇の列がなしていた。

 先に言うのもなんだが、天守内部見学よりも凄い長蛇の列・・・。

 皆さん、お城そのものよりも風景が好きなようですねw

 

 さて、本丸内をブラブラ散策しますよ^^

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 肉眼じゃすごく綺麗に見えた岩木山なのに、写真だとうっすらぼんやり・・・

 でも素敵な眺めに皆大喜びしてたよ^^

 

 ではでは行きましょう。勿論ーーー

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 天守内部見学です^^

 

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『石落としあるけど今じゃあんまり意味ないっすねお兄ちゃんw』

『ああ・・・そうだな^^; 今は石垣の上じゃないしなw』

 

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『へえ~外壁と内壁の間に石を詰めて防弾の役目をしてたんだねお兄ちゃん。私なら間に煉瓦をつめる!(*´д`*)』

『ああ・・・そうだな^^; その頃に煉瓦があるならなっ^^;』

 

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 お約束の急な階段に夕実ちゃんと首塚さんはーーー

『わきゃー!先に登ってください先輩(>_<)』

『私スカートなんだけど・・・スカートだとヤバそうね^^;』と、ボクを先頭に追いやる二人・・・。

 あまつさえスカートじゃねーのに琴音と来たら、

『妹のケツ、ジロジロ見んなよな~お兄ちゃん!』と言う始末・・・^^;

 文句の一つも返したかったが『へいへい^^;』と下や横に視線を泳がして登ることにしたよ^^;

 

 すると、

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 階段横から見た天守の梁には、いたるところに鉄骨の補強が施されているのがマジマジと見えたのだ。

 現存天守とは言え、現代の建築法を掻い潜るのは大変なようである^^;

 

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 天守をグルリと堪能したボクたちは、本丸から『北の郭(くるわ)』へと移動した^^

 ん?郭って何かって?

 二の丸三の丸と同じと考えていいんじゃないかな?言うなれば北の郭は北の丸って感じ。

 本丸を主陣とした場合、土塁や壁で区画したそれぞれの重要な区画に割り当てられた名称。

 本丸から外に向かって二~三。東西南北で北の丸~西の丸~ってところでしょうか^^

 

 さて、

 この北の郭へと渡る鷹丘橋の辺りで、琴音が石垣を指さしてちょっとばかし喚き立てた。

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『お兄ちゃん!お兄ちゃん!?この石垣ちょっと怪しくね???』と。

 ん?う~む。

 言われてみれば確かにとっても怪しい形状だ!

 明らかに今まで見た石垣の形状とは違う気がする。

 一か所だけならともかく、二箇所ほど加工されたような石垣だった。

『何かの転用石とかかな?琴音^^』

『うっは!だったらめっちゃ嬉しい発見だねお兄ちゃん(*´д`*)』

 まあ、たぶんたまたまだと思うけれど妹が喜ぶのならそういうことにしておきましょうw

 これが本物なら石垣刻印並みにレアキャラだけどね☆

 

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 さて、北の郭をぶらりとした後、なんでも工事中の内濠絶賛開放中!とのことで、せっかくなので行ってみましたよ(むしろ琴音がごり押しした^^;)

 

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 ここが所謂、天守の大移動をしてまで修復しなければならなくなった石垣のところ。

『みんな~。よーくこの石垣の奥を見てごらん? 石垣がこんもりと膨れ出てるところが分かるかな?』

 と、クイズを出すボクに皆は注意深く石垣を見渡した。

『わきゃ? あ~確かにぷっくりお腹が出てるですう^^』

『言われてみれば確かに石垣が膨らんでる部分があるわねえ~^^』

 そう。そこがはらみと言う危険な場所なんだよね^^;

 ここを修復して天守が元の位置に戻るのは恐らく10年近く掛かるだろうと告げると、

『『『そんなに掛かるのっ!?Σ(ll゚д゚(ll゚д゚ll)゚д゚ll)』』』

 と皆驚き、マジマジと石垣を見つめるのだった。

 

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 さあ~ここからは琴音の独壇場。

 彼女の石垣刻印探しに翻弄されるわけであります^^;

(※ ん?よーく見ると、積み方が右と左じゃ違うのか。写真撮ってた時は作者は気にしてませんでしたw)

 

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『あれ!石垣刻印じゃね?お兄ちゃん!』

『いや・・・たぶん矢穴の打ち損ねだなあ^^;』

『くそー・・・^^;』

 くそーとか言うな。はしたないぞ妹様よw

 

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(恐らくこの上に天守があったんじゃないかな↑)

 

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『わきゃー♪矢穴発見ですう~(*´д`*)』

『矢穴はいいっすからっw』

 ここでもやっぱり夕実・琴音の矢穴漫才www

 

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 ここが一番、弘前城の石垣が聳えるところだったのだが・・・

『やっぱ無いのか残念!^^;』と琴音が言うように石垣刻印は無かったようです。

 まあ、天下普請のお城じゃないしね。可能性は元々薄かったわけだw

 

 さてその後はもう帰るだけなのだがーーー

 東口券売所を出て三の丸へ差し掛かったところで四の丸の方まで屋台が連なっていたのだ。

 すると・・・女の子たちが急に色めき立つのである^^;

『わきゃー!朝市から何も食べてないです(半ギレ)』

『お兄ちゃんおにいちゃん!酒呑みたくないっすか!それにはおつまみ必要だよねっ!?(*´д`*)』

『菅原く~ん(*´д`*) 朝ごはん食べてから5時間25分も過ぎてるわよ?(こまけーなオイ!)』と、

 んまー!ぴーちくぱーちくうるせーことw

 素直に屋台で何か食べたいよっ!て言や~いいじゃんねw

 

 っつーことで屋台を物色です^^;

 自分的には弘前駅界隈で遅めのランチして帰ろうかと思っていたのだけれど『もうここでOKです』と彼女たちが言うのでそれに応えることにしましたとさ^^;

 

 さあ~ならば何を食べる?ってことになったのだけれど、

 ここで少し。いや、本丸に居た時から道行く人が手に持ってる食べ物が気になっていたのである。

 彼女たちも『あの黒いアイスみたいなのって皆食べてるけど何だろう???』と気にしていたものである。

 それは屋台の並びの先頭に店を構えていた。

 せっかくだし『食べてみる?』と聞くと、

『『『食べた~い(*´д`*(*´д`*)*´д`*)』』』と、大合唱☆

 それならばと並んで買ってみたよ^^

 そのブツはこれだ↓

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 弘前城ナゾ名物『黒コンニャク(おでん)』

 首塚さんは地元県だけあって知ってたらしいが、ボクと夕実・琴音は初見だったのでビックリした。

 

 見かけた時は『チョコアイスでも食ってるんかな?』って思ったのだが、あまりにも持ち手が細い。

 そんなんじゃ『アイスが落っこちちゃうよ!』って思ってたのだがコンニャクだったんだねw

 

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『うっは!ほとんど中まで真っ黒っす!』

『わきゃあー!でも味が奥までしみ込んでいて美味しいですう(*´д`*)』

 

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 お供に当然ビヤーを皆で頂き、ここで乾杯です(*´д`*)

 首塚さんの『弘前城じゃ有名なのよ^^ かれこれ40年近く売ってる定番よ^^』って言葉に皆で

『『『マジっすか!?(゚д゚)!(゚д゚)!(゚д゚)!』』』と驚いた。

 

(※ なんで黒いのか。どういう製法なのかは非公開だそう。

 こんなん作者的には気になっちゃうよなw

 コンニャク独特の臭みなんてほとんど無い。

 一旦湯がいて、ある程度の臭みを抜くのは当たり前なんだが、それでもコンニャク臭は残る。

 その後にごま油で多少炒りでもすれば抜けるけど油なんて使ってないだろうしなあ。

 ーーーもしかして山形の玉こんにゃくがヒントか!?

 濃い口ベースの出汁でひたすら炊き上げて、たまり醤油で色を付けるとかかな?

 いやいや・・・

 恐らくおでんが一番のヒントなのかも???

 じっくり濃い口ベースで煮込み続ければ・・・真っ黒なアイスみたいに中まで真っ黒に???

 うーん・・・恐らくおでんのような煮込みが主体だとは思うが・・・

 煮込み続けてここまで真っ黒になるのかな?

 まあ、さすが非公開で秘伝なだけはありますよねw)

 

 黒コンニャクを堪能した後は

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 四の丸のレクリエーション広場に広がる屋台たちを皆で冷やかしながら見て回ったw

(食べはするけど中には入らないって感じでw)

 その後は再び三の丸へと移動して後は出口を目指すだけだったのだが・・・

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『トウモロコシのから揚げあるよ!お兄ちゃん(*´д`*)』と琴音が帰り道の途中にある屋台を指さすものだから無条件で購入です!

 なんせ菅原兄妹はとうもろこしとかコーン系の食い物には目が無い(*´д`*)

(ボクは大好物一位がコーンで二位が茹で落花生。妹は茹で落花生が一位でコーンが二位)

 

『わきゃー♪ 甘くてサクサクでおいしいですう(*´д`*)』

『これはおいしいわね~(*´д`*)』と首塚さんにも大好評でした^^

 さて、この三の丸。

 ここも桜咲くのどかな公園となっていたのだけれど、

 その公園口に違和感のあるものが建っていた。

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『うっは!煉瓦ちゃんの柱がありゅう~(*´д`*)

 ん? これって何かの門だったとかかな?お兄ちゃん』

『だなあ。明らかに異質だな、ここだけ^^』

 

『お城に煉瓦』って相容れない存在だと思いません?

 

 でもここでふと思い出し、皆に告げる。

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『皆とは何度か旅先でお城巡りや城址巡りしたよな? そこで同じようなものを見た経験は無かったかな?^^』と。

 

 すると思い出してくれたようで次々に『ハイハイハイ!』と生徒のように彼女らは挙手をするのだった。

 

『わきゃ? こういうの広島城とか彦根城でも見たような気がしますですう^^』

『私は別件っすけど、皇居(江戸城)の北の丸公園で煉瓦の建物や煉瓦片を見たっす!』

 

『そう。実は日本でも屈指の大きなお城や城址は、戦時中にほとんどが軍(ほぼ陸軍)の関連施設として使われたんだよね^^

 戦国・江戸時代に戦の要と築きあげられたお城の場所ってのは、

 明治大正昭和の戦時にも打ってつけの場所だったんだよ^^

 なんせ見晴らしの良いスペース。守りやすい陣地なわけだ。

 でもまあ航空戦術が当たり前の戦争後期・近代戦では結果的にめちゃくちゃアダとなる(標的にもなる)んだけど・・・。

 

 ーーーでだ!

 

 その時代は軍の施設は時代柄、かなりの率で煉瓦などが使われた時代でもあったんだ^^

 恐らく十中八九、この弘前城の三の丸に残るこの煉瓦の門柱っぽいのも軍の遺構とかじゃないかと思うよ^^』

  

(※ 日本各地に残っていた城たちは、明治初期の廃城令によって全部が廃城になった。

 事実上、今ある日本のどの城もすべて廃城扱いだったのです。

 官庁の土地財産として取り込まれるか陸軍の接収地として有益に?利用されるか、

 後はそのまま廃墟になるしかないと言う選択肢だったんです)

 ここで煉瓦と来ちゃ~俄然ウズウズしてしまう琴音が、スマフォに指をなぞらせつつ、

『弘前城に煉瓦があるのがめっちゃ気になるっす^^

 お兄ちゃんが言うようにさあ~、やっぱり軍の遺構なのかな?

 ちょっと昔の写真とか検索して調べてみたいっすね☆』と、

 色々と調べ出したのである。

 

 数分後、

『ねえねえ!みんなこれ見てよ!マジで!』と、ボクたちにある画像を見せつける。

国土地理院1948米軍撮影.jpg

 それは国土地理院さん保存の戦後間近の米軍撮影の弘前城周辺の拡大画像だった。

 それは今ではすっかり草木生い立つ、市民憩いの三の丸の公園に、

 何か建物が建っていた痕跡だった。

 この時は『お兄ちゃん。何が建ってたかわっかんないけど、間違いなくここに何かあったんだよね!』と言う彼女に

『間違いねーな。でも・・・何があったか軍の施設だったのかわからねー^^;』と、ひどくお茶を濁した答えを返すくらいしかできなかった。。。

 

(※ 後で色々と調べた結果。この弘前城の三の丸に残る煉瓦の門柱跡はやはり軍部施設の名残だったようです。

 戦後、この土地は弘前市の教育施設にとって代わる時期がありましたが、

 どうやら煉瓦の門柱だけは時代を越え受け継がれ、そして今に至るようです☆)

 

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 さあ、後は帰るだけ。

 

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 この時は分からないまま弘前市街を闊歩したけれど、

 実は元々軍都であり、それによって発展した町だった(明治31年 第八師団。弘前に設置)

 りんごだけじゃ無かったんだね^^

 

 さて新青森駅まで共にした首塚さんともここでお別れです。

『あはーん・・・くびづがおねえさまあ・・・(ノД`)・゜・。』と彼女に泣きながら抱き着く琴音が居た。

『べ、別に永遠の別れじゃないんだから琴音ちゃんw 里帰りだし明後日には東京に帰ってるし会社も出勤だからw

 でもありがとうね琴音ちゃん^^

 そしてみんなありがとう^^

 貴方達と旅ができて元気をもらったわよ☆』

 

 どうやら少しでも元気を取り戻してくれたよう。

 問題は山積みで何も解決してはいないのだけれども、その時はまた一人で塞ぎ込まず、ボクたちに相談してほしいなあ^^

 

 ボクたちは彼女を見送ってから新幹線へと乗り込んだ。

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『わきゃー♪ 今度はゆっくり座って東京ですねw』と言いながら、嬉しそうにお土産をご披露する夕実ちゃん。

 そしてお酒もちゃっかり買ってたようだw

 

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 そのお酒はニッカ弘前工場産の『ニッカシードル・ドライ』

 結局、お土産とはならずに皆で車中で飲み切ってしまったけれど美味しかったねえ(*´д`*)

 リンゴと煉瓦とお城と桜とそして、軍都の歴史。

 知れば知るほど面白い弘前だったように思えた^^

 

 この北東北煉瓦奇譚はこれでこのまま無事に幕を下ろすはずだったのだが・・・

『私!盛岡で途中下車するっす!』と琴音が新幹線を降りちゃったのはまた別の物語と言うことで^^;

 盛岡編はコチラです↓

 盛岡ふれあい覆馬場プラザ

 盛岡マリオス・旧国鉄盛岡工場鉄工職場れんが壁

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 いや~めっちゃ綺麗だったよ弘前城の桜!

 基本、行ったところは中々再訪しないボクだけれど、

 ここは何回も行ってみたいねえ☆

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgさて、中々同じ土地へは再訪をしないと今言ったばっかりなのに、

 次回は『再訪』するお話ですw

 と言うか前回に訪れて願いが叶わなかった場所へのリベンジであります。

 舞台は4つの県境がひしめく北関東

 人生で一番の『藪漕ぎ』をしてきたよ☆

 ではでは気になる方は是非どうぞ。

 また次回お会いいたしましょうず(*´д`*)

第853話 栃木県野木ホフマン式輪窯リニューアル編Vol①『渡る世間は藪ばかり?』旧谷中村排水機場跡&渡良瀬遊水地ほか

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『とうとうこの日が来たっすか・・・(ノД`)・゜・。』

 わきゃ!?え?何何々???

 なんでいきなり感慨に咽び泣いちゃってるですか???

 

 廃村サークルの部室にあるPCで、煉瓦情報を検索していた琴音っちが突然見えない涙で頬を濡らす(まるで聖子ちゃんのウソ泣きみたいに^^;)

 それを見て慌てたルカちゃんが琴音っちに駆け寄って

『琴音先輩・・・月一のお姫様が来ないってことですか?ご懐妊ですネン☆ そりゃ若くしてママになるなら色々となやみ・・・』

『ちがーうw ママとかそーいうんじゃないっすからw』

『え?違うんですか?ハイ^^』

『実はっすね? 日本で現存4基しか残ってないって言う、

 ちょー貴重な煉瓦の窯がリニューアルオープンして、

 常時見学できるようになったんすよ(*´д`*) 

 その名も野木町煉瓦窯!

 マニアの中ではシモレンのホフマンとして有名だったんすが(旧・下野煉瓦工場株式会社。もしくは株式会社シモレンのホフマン輪窯)

 このほど耐震工事や修復工事を経てようやく常設一般公開となったんすよ~(*´д`*)

 っつーことで皆!さっそく行くっすよ☆』

『『ええ~!?(;゚Д゚)(;゚Д゚)』』

 結局・・・

 有無を言わさず煉瓦窯を見に行くことになってしまいましたです^^;

 ・・・ああ、でも懐かしいかもです^^

 

 第853話、懐かしの栃木野木町煉瓦窯リベンジ編。

 私こと石廊崎夕実視点でスタートですう^^

第853話・野木町煉瓦窯編・夕実ちゃん.jpg 

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 やってきたのは草加から東武線で一本で行ける『新古河駅』でした。

 あの時と何も変わらない駅舎になんだかホッとした私。

 実はかつて彼女に騙されて煉瓦散歩につき合わされた過去があったわけなんですよね^^; (煉瓦の古道編①)

 

 さて、この駅の目の前は背の高い堤防が聳えるのですが、それはズバリ渡良瀬川の防波堤でもあり、広大な渡良瀬遊水地の護岸でもあったりするのですう^^

 琴音っちが目標とする煉瓦窯はここからだと渡良瀬遊水地の縁を歩いて結構歩きます。

 とは言え

 JR線の最寄り駅『古河駅』か『野木駅』でもそこそこ歩くと言うちょっと不便なとこにあるのですよね^^;

 

 ここでパンパン!と手を叩き『傾注!傾注っす!^^』と琴音っちが私とルカちゃんに声をかけてきた。

『ええ~っとっすね。実は真っすぐ野木町煉瓦窯には向かいません

 その前に、渡良瀬遊水地にある野木町煉瓦窯にとっても関連のある煉瓦遺構を見に行きますよ~^^』と、寄り道を提案してきたのです^^

 渡良瀬遊水地に煉瓦の遺構?

 そんなのあったかなあ~?と首をかしげる私。

 

 実は私、渡良瀬遊水地も菅原先輩と首塚先輩と一緒に訪れていた。 (旧・谷中村編①)

 

 かつて谷中村と言う村が渡良瀬遊水地の場所に存在したので、廃村サークルの活動の一環で出向いたからね^^

 その時にはヨシとか葦とか草むらだらけで遺構らしい遺構はとても少なかったような気がするんだけどなあー^^;

『それもいいですね~ハイ^^』とあっけらかんに応えるルカちゃんだったけれど、

 私的には何か不穏な空気を感じたわけで・・・

 

DSCF7171.jpg

 やってきたのは堤防をすぐ超えた場所。

 

DSCF7172.jpg

『うわー!渡良瀬遊水地ってめっちゃ広いですね琴音先輩^^』

『ヤバいっしょ?マジでw』

 ここは遊水地の縁も縁。

 見渡す対岸は、はるかかなた・・・^^;

 そりゃそうですよお・・・

 だって日本最大の遊水地だもん(確か3300Ha・・・)

 

 笑ってるルカちゃんと琴音っちが私的にヤバいと思うんだけどなあ^^;

 私はこの広大さに散々痛い目をみたから・・・

 

DSCF7173.jpg

DSCF7174.jpg

 見上げた渡良瀬遊水地の水門の巨大さにも驚かされる。

『うっは!マジでっけーw』

『ビル何階分ですかネンw』と相変わらず笑っている二人。

 私にはどうしても断罪のギロチンにしか見えなくなってきた・・・

 

 ところで今日はどこに行くの?

 思った私は琴音っちに尋ねるのだ。

『ねえねえ琴音さん。今日はどういったところに行くのでしょうかね~(冷ややかに)』

『よくぞ聞いてくれました夕実部長! 実はこの渡良瀬遊水地にひっそりと眠る、

 野木町煉瓦窯の煉瓦で造られたと言う旧谷中村排水機場跡探しに行きやす(*´д`*)』

 え?見に行くんじゃなくて探しに行く・・・の!?

『琴音先輩!先輩!場所の目星はついているのですか!ハイ^^』

『んっとね~、大体の場所しか分からないんだけど~、ちょっとみんなこれを見てね(*'ω'*)キャピ』

 そういって琴音っちは私たちにスマフォの画面に映った地図を見せた。

谷中湖・渡良瀬遊水地.jpg

 なんかすんごいアバウトなんですけどっ!

 しかもその地図の緑色の部分って芝生じゃないよね!

 絶対、そこ藪だよ藪ううw

『わお!結構サバイバルですネン☆』と、それでもカラカラと笑うルカちゃん。

『でしょ~?ワイルドっっしょ(*'ω'*)えへへ』

 ・・・何が『でしょ~?』だよおう^^;

 その笑顔、抱きしめたい。そして首絞めたい!

 地図を頼りに遊水地の敷地内へ突入した私たち。

 琴音っちが『このまま高台(堤防)を進めば一気に近づけるはずっす!』と言うからついて行ったんですが、

 途中から護岸の保護の為に立ち入り禁止区域になってて歩けなくなってたのですう^^;

DSCF7175.jpg

 仕方なく堤防下の道路へと迂回する私たち。

 そしてただひたすらに真っすぐな道に飽きてくる^^;

 

『飽きてきました琴音先輩^^』と笑顔でルカちゃんが言うと、

『だよねw まあ~こういう膠着状態の時こそこれっすよ!』と、琴音っちはガサゴソとリュックを漁るのだ。

DSCF7176.jpg

『焼酎~ハイボ~ルウ~☆(ドラえもんぽく)』と皆に配りだす・・・

 

『これがあればシンパイイナライヨー(*'ω'*)』

『オウ!イェイですハイ(*´д‘*)』

 ・・・廃村サークルに入部したての時は『煉瓦に興味は無いですハイ』ってツンケンしてたのに、

 今や琴音っちにすっかり毒されてんじゃんかよ!ルカちゃーーーーん^^;

 

 まあ~そんなこともあったけれど、

DSCF7177.jpg

 なんとか立ち入り禁止区域を抜けてその先の高台まで到着しましたですう^^;

 鼠色に見えてるところが保護されてる堤防(囲ぎょう堤。もしくは越流堤)

 そして向こう側に小さく見えるのが先ほどの渡良瀬遊水地第一水門ですう^^;

 

 そしてここで今一度琴音っちが地図を開いた。

谷中湖・渡良瀬遊水地.jpg

 それを皆で覗き込み、目の前の景色と照らしわせた私たち。

 

 

DSCF7178.jpg

 ・・・

 ・・・

 ・・・!?

『『えっと・・・マジですか!!??』』(;゚Д゚(;゚Д゚)ガビーン!

(※ ガビーンしてるのは夕実&ルカ)

 

『あの・・・琴音先輩ちょっといいでしょうかネン^^;』

『はいなんでしょーか!ルカちゃん(*'ω'*)』

『薄っすらと・・・実に薄っすらと藪の窪みが見えるのですが・・・

 まさかあそこを歩くのでしょうかねハイ!』

『たぶん・・・あそこらへんだと思うんすよマジで('ω')ノ』

『『笑顔で言うなw』』

 正直その笑顔をとても殴りたい衝動に駆られた私とルカちゃんではあります。

 ありましたが、

 もしかしたら・・・近くに行けば意外と歩けるんじゃないかと思い、

 琴音っちを先頭にして藪の海の入り口まで行ってみたのですがーーー

 

DSCF7179.jpg

『『『道はどこだよw』』』

 

『ねえねえ琴音っち・・・さすがにやめようですよ^^;』

『先輩・・・ちょっといいですかネン^^; 歳の差とか礼儀とか抜きにして今日は言わせてもらいますハイ。

 あんたひどすぎるよw』

『まあまあまあ~、そうカッカしないでくださいよ二人ともw とりあえずチョットダケ行ってみようじゃないっすかw

 当然、私が先頭に立って藪除け係になるっすから、行けるとこまで行って無理ゲーだったら帰るっすから^^』

 

 絶対行きたくないと思った私たちだったけれど、

 先頭に立って藪を踏み、道を切り開き、盾になってくれるならば・・・と言う彼女の条件を飲んで恐る恐る突入することにはしました^^;

 

DSCF7180.jpg

『えっと・・・路盤はうっすら見えるからたぶんこっちっすかね^^;』

『草がチクチク痛いですう(半ギレ。いやむしろ発狂)』

『蛇とかいないんですかネン^^;』

 一応、琴音っちが枯れ木(いや枯れたヨシ)で歩きながらもバシバシと草むらを叩きつつ進んでくれている。

 これが蛇除けになるのか正直疑問だけれど、やってくれないよりマシなのかも^^;

 

 ・・・もう途中から道なのか何なのかまるで分からなかったですう。

 そもそもどこにその谷中村排水機場跡があるのかも分かってないのに、闇雲に藪漕ぎしてて辿りつけるの?って思いましたですよ^^;

 だって下手をしたら藪で見つからないわけじゃないですかー^^;

 しかも高台から見下ろしたこのヨシの湿地帯・・・とんでもない広さに見えたんですけど!

彷徨うこと30分・・・.jpg

DSCF7181.jpg

『わきゃ? 何かこっちにも道っぽいのがある・・・あるのかなあ^^;』と私は草むらの切れ目を皆に伝える。

 正直、道じゃないw

 すると、琴音っちはスマフォをお尻のポッケから取り出して地図の検索を始めたのです。

『先輩・・・グーグルMAPにこんな藪道なんて載っかってないんじゃないですかネン^^;』とルカちゃんが当然の嘆きを訴える。

 すると琴音っちはーーー

『いや、ちょっとこれを見てよー皆^^』と、私たちの前に画面をかざすのでした。

渡良瀬遊水地よく見ると道標記.jpg

『実はグーグルさんに、超薄っすらと道が標記されてるんすよマジで^^

 ん? あれ?

 夕実っちが指摘したように、どうやらこの切れ目が分岐の道っぽいっすねマジで☆

 っつーことでこっちの藪道に突貫するっす!

 これでダメでも、そのまま突き進んで渡良瀬川に出ればちゃんとした道があるみたいだしさあ^^』

『もはや道じゃないじゃん・・・(ll゚д゚(ll゚д゚ll)』と、渋った私たちでしたが、

 この遭難してしまいそうな藪からさっさと出られるならば、もうちょっと我慢して行くのもいいかなあと思って

 とりあえず琴音っちに先頭を行かせてついていくことにしましたです。

 と言うか・・・ここまで来たら戻るのも嫌だしねw

 

 まるで道に見えない藪を何とか掻き分けて進むこと数分ーーー

 下草が刈られたような歩きやすい空間に躍り出ることになる私たち。

 パッと見、人の手が入ったような道に遭遇したのですう。

 その先はきっと地図で見た渡良瀬川脇のしっかりした舗装道じゃないかな?と、

 皆いつの間にか安堵の気持ちで駆け出していた。

 

 正直、一番煉瓦の遺構を見つけようとしていた琴音っちですら

『も~煉瓦とかいいから藪から出たいっすマジで^^;』と言うくらいだったもんw

 

 

 するとですよ!

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 なんと

『谷中村排水機場跡は残り57歩』と言う矢印がありましたです^^;

『琴音っち・・・これって・・・』

『先輩・・・もしかして・・・』

『アハハ☆ もしかしたら、あんな藪道突貫しなくてもここまで来れたのかもしんないっすねw』

 何という無駄で壮大な藪漕ぎだったことか^^;

 この後どんなに彼女を責めたのは察してくださいw

 ですが彼女が放ったその時の言い訳も後で少し納得。

『だってこんなの渡良瀬遊水地の公式ガイドマップにも載ってないんだモーン^^;』だって。

 確かに随分と真新しい『~はコチラ』の立て札だったかも。

 もしかしたらほんとに最近に案内板がここに建てられたのかな???

 

(※ ちなみに綺麗に舗装されたアスファルトの道から簡単に接近できるのですが、スタート地点からそこまではとんでもない迂回をしなければ辿りつけません。

 綺麗な道としてはの字を描いた中心』にある為、

 スタート地点から近いにも関わらず滅茶苦茶遠いのですw

 だからと言って今回のように藪道を突貫するのは推奨しません。

 冬場なら藪も枯れて行きやすいでしょうが・・・)

 

 と言うことで・・・色々ありましたが到着ですうw

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 藪がぽっかり口を開けたところにそれはありました。

『うひょー!やっと出会えたっすね~^^ これが野木町煉瓦窯で焼かれた煉瓦で造られたと言う、谷中村排水機場跡っす(*´д‘*)』

『先輩先輩!ここって本当に野木町煉瓦窯で焼いた煉瓦って確証があるんですかねハイ。あ、それを確かめるべく刻印探しするってことですかネン^^』

『もちろん刻印探しはするっす^^ でもここは野木町煉瓦窯で焼かれた煉瓦を使ってるのはほぼ確定してるんすよ^^ 

 野木町煉瓦窯。つまりは下野煉化製造会社の出荷記録が残っているので間違いないんだってさ(*´д‘*)』

 へえ~出荷記録とか残ってるんだ~^^

 ---ここで、何度か菅原先輩と来て色々と調べて知っている私は、

『ねえねえ琴音っち^^ この排水機場ってのはやっぱアレ? かつて渡良瀬川に流入した足尾鉱毒の排水とか川の氾濫防止とかに使われたとかなんじゃないですかねー^^』と

 先輩風吹かせたったw

 

 するとー、琴音っちはニヤリとしてから答えるのでした。

『お!流石お兄ちゃんと来てるだけあって詳しいっすねぶちょーw 勿論、そういう用途もあったかもっすけど、

 この谷中村排水機場は主に湿地帯の水抜きをして水田を作ろうとした代物っす^^

 明治26年に建造(?)

 でもうまくいかなかったみたいっすね^^;

 結果的に負債を抱えることになるんす。

 それがこの後の谷中村強制廃村にもかなり影響を与えたのは間違いがないと思うっす』

(詳しく説明すると長いので端折ります。遊水地計画はここ以外にもありました。負債を抱えた村が県との裏での取引があったのでは?ってお話しね^^)

 

 ううう・・・先輩風吹かしたら逆に飛ばされてしまいましたですう(恥ずかしい・・・^^;)

DSCF7184.jpg

『さあ~て、ではではせっかく辿りつけたんす! レッツ刻印探しするっすよ(*´д‘*)』

『『あいあいさー('ω')ノ('ω')ノ』』

 かくして歴史の証明。煉瓦の刻印探しスタートですう^^

 

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 積み方は長手・小口積みが交互に重なるイギリス積み!

 

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 横から見たら堅固に思えた煉瓦積みも、

 真上から見るとところどころ風化でボロボロでしたです。

 そりゃそうですよね。だって120年近くも管理されていない物件なんでしょうし^^;

 

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 わきゃ・・・排水機場の中はヨシだらけ^^;

 しかもぬかるんでるしー

 ヨシの切り口が剣山みたいになってて落ちたら嫌あ・・・^^;

 

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DSCF7190.jpg

DSCF7191.jpg

『ねえ先輩たち。探すと結構綺麗な表面の煉瓦もありますヨン^^』とルカちゃん。

『あ、ほんとっすね^^』

 雑草が守ってくれたのでしょうか? 

 探すと幾らか綺麗な煉瓦もありましたです^^

 

DSCF7192.jpg

DSCF7193.jpg

DSCF7194.jpg

 表面はシワシワ。

 琴音っち曰く『明治大正期特有の機械式煉瓦製作工程の特徴』のようですう。

 

DSCF7195.jpg

 ヨシを刈ってる部位が散見できるってことは、管理されてるってことなんでしょうね^^

 まあ・・・そうじゃなきゃ辿りつけませんでしたけどw

 

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 ---それぞれ刻印探しに没頭すること20分

『くはー!刻印見れそうな部分自体少なかったっすね^^;』

『覆いかぶさってる雑草とか抜けばまだまだ見れそうでしたヨン?でもそれってキツイですハイw』

 そうなんです。

 埋もれてる部分をほじくれば、もしかしたらまだまだ探せそうでしたが流石にそこまではね^^;

 結局、刻印らしきものすら見受けられませんでしたですう^^;

 

DSCF7198.jpg

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 断念して藪を抜けると(2分くらい)

 随分とまあ・・・歩きやすい道に出ちゃったw

 

『先輩・・・幾ら遠回りだろうが安全策で舗装道をぐるっと歩いてきた方が良かったんじゃないですかねハイ^^;』

『それを言っちゃ~マジでおしまいっすよルカちゃんw』

DSCF7200.jpg

 案内の矢印がこれほどまでに憎いと思ったことは今まで無いでしょう^^;

 私たちの時間返して!w

 さて『この後は?』と琴音っちに聞くと、

『当然このまま歩いて渡良瀬遊水地を脱出して~、リニューアルオープンした野木町煉瓦窯まで歩くよー(*´д‘*)』だってさ^^;

 そこは直線距離なら本当に目と鼻の先。

 築堤が無ければココからも煉瓦窯の煙突が見えちゃうかもなんです。

 でも・・・

 やっぱり渡良瀬遊水地はデカイんですよねー^^;

 ルカちゃんもその距離を察したようで流石にげんなり。

 すっかり気落ちした私とルカちゃんのほっぺに『ピトッ!』って何かが当たった。

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『まあまあ~お二人さん。こういう時はお酒でぱ~っと!いこうっす(*´д‘*)』

 いつの間にか琴音っちがお酒をツンツンと私たちにあてがってたのです。

 また酒のチカラか!とは思ったけれど、こういうところは気が利くよねw

 

 でもそのお酒、生ぬるかったよ琴音っち^^;

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 今回やってきたのは県境ひしめく渡良瀬遊水地。

 そしてそこに120余年残る煉瓦造りの排水機場跡。

 真っすぐ待望のリニューアルオープンした野木町煉瓦窯へ行くのもいいのだけれど、

『この工場で造られた煉瓦はどこで使われた?』って答え合わせしたくなっちゃったのです。

『ここ近くていいじゃん!しかもウヒョヒョ(*´д‘*) 刻印も探せるかもしんないし一石二鳥じゃん!』と睨んでワクワクして行ったら

 この有り様だよw

ちょいのり・サザエさんver1_汗.jpg覚悟はしてたけど・・・スゲー藪だったなあ・・・^^;

 決して生命を脅かすようなとこではないのだけど、

 無謀にも短パン・半袖・サンダルで挑んだから、

 全行程終えて家でシャワー浴びたら、めっちゃ肌にお湯が染みたねw

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgさて次回はいよいよ野木町煉瓦窯の本編です^^

 懐かしいことや新しいこと。そして素敵な出会いもありました☆

 気になる方は是非どうぞ^^

 ではでは次回更新までごきげんよー(*´д‘*)

  

第854話 栃木県野木ホフマン式輪窯リニューアル編Vol②『ピザピザピザ…ここはっ!?』野木町煉瓦窯・ホフマン館・シモレンの煉瓦刻印たちほか

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『煉瓦と言えば何を連想するかゲ~ム!ドンドンぱふ☆』

 ただ歩くのじゃツマンナイので夕実ぶちょーと琴音先輩に私は出題するのですハイ^^

 

『え~じゃあ~・・・琴音先輩!』

刻印(*'ω'*)ソクトウ

 そりゃそうだよね。

 あんたに聞いたのが間違いですハイ^^;

 

『じゃあ~じゃ~・・・夕実ぶちょー!』

『煉瓦と言えばですねえ~、煉瓦窯で焼くピッツアでしょうかオホホ(*´д‘*)』

 ・・・なんかいつもとキャラ違くね?夕実ぶちょー^^;

 そして続けて夕実部長が言うのです。

『わきゃー!ピッツアが食べたい食べたい食べたいざますううう(>_<)』と。

 この人はほんと子供っぽいな^^;

 ああでも確かに私たち何も食べてないーーー

 

 第854話、野木町煉瓦窯リニューアル編。私こと高幡ルカ視点でお話は進みますですヨン^^

第854話野木町煉瓦窯② ルカちゃん・ピザピザ.jpg 

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 藪を抜けてとぼとぼと広大な渡良瀬遊水地の縁を歩いていた私たち。

 越流堤を越えると向こうに小さく煉瓦っぽい建物が見えて来たのですハイ^^

 

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 道路を見やると『野木町レンガ窯』と道しるべがしてありましたヨン^^

 

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 そこからちょっとした丘陵をのぼると、なんとビックリ!

 煉瓦ど素人の私でも古そうだなあ~って煉瓦の壁がありましたヨン^^

『わきゃー♪懐かしいですねここ^^』

『やっとここまで来たって感じっす(*´д‘*)』

 どうやらかつて先輩たちはここにも来てるみたい。

 懐かしむようにそれを見ていました。

 

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 相変わらず煉瓦を見つけると(☆ω☆)キラリンとして駆け寄る琴音先輩。

『どうです琴音先輩?昔来たときと違って新しい発見ありましたですか?』と聞くと、

『うんにゃ。なんも変わってないしやっぱ刻印も無いっすw』だって^^

 まあ今のご時世、ある意味何も変わらず残っていてくれたことを喜ぶべきだとは思うんですけどネン^^

 

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 坂をあがってやってきたところで夕実ぶちょーが目の前の施設に『そう!ここですココ!ここナツイですう指を差す。

 正門に掲げられてる文字を見れば

『乗馬クラブ 栃木クレイン』って書いてありました。

 え?乗馬クラブに用事ナノ???

 私がハテナマークを頭上にいっぱい浮かべて傾げていると、

 琴音先輩がそっと教えてくれました。

 

『実は色々な過去があるっす^^ 今はこの乗馬クラブの敷地内で町営の施設と同居してるんすよ^^』

 

 なんでも元々あった煉瓦会社は倒産し乗馬クラブになったけれど、そこも経営難でまたもや乗馬クラブになっちゃた。

 でもこの敷地内にある煉瓦施設だけは町が取得し管理して壊さずにとっておいたようですハイ^^

 

(※ 詳しくは過去記事の 第961話『栃木野木町煉瓦の古道編ファイナル』をどうぞ^^

 それもめんどくさいなーって方には簡単な歴史を書きますよw

 ①元々は煉瓦工場の煉瓦の建物を建てるため?明治20年に、渡良瀬遊水地内に東輝煉化石製造所が出来ました。

 そして明治21年10月に現在の場所に工場を設置します(所謂、ここの前身の会社)

 ↓

 ②そのまま煉瓦製造を引き継ぎ、明治26年に下野煉瓦製造株式会社と社名を変更しました。所謂『シモレン』の愛称はここから使われます^^

 ↓

 ③昭和46年。すっかり煉瓦需要も衰退したご時世になっちゃいます。社名もここで愛称からとって『株式会社シモレン』に変更。

 でも赤煉瓦事業から撤退することになったのです^^;

 ↓

 ④昭和54年。会社は貧窮だというのに敷地内の煉瓦建築はなんと国の重要文化財に指定されちゃいます!

 ↓

 ⑤平成2年。なんとシモレンさんはここで高級乗馬クラブへと経営をトラバーユします!

 その名も『ロイヤルホースライディングクラブ』

 ↓

 ⑥平成13年。折しも敷地内の煉瓦施設の修理保全作業がスタートした矢先、平成14年にシモレンさんが倒産してしまいます^^;

 ↓

 ⑦野木町が土地取得したけれども修復工事などはストップ。

 ↓

 ⑧別会社がロイヤルホースライディングクラブを取得。『渡良瀬北斗乗馬倶楽部』として再スタート!

 ↓

 ⑨そこも平成18年???倒産。

 ↓

 ⑩平成24年。そこを大手乗馬クラブのクレインさんが取得して『乗馬クラブ栃木クレイン』を開業!

 ↓

 ⑪実は平成23年(2011年)から野木町はひっそりとコツコツとコツコツと地道に修復を重ねていました。

 そしてそれがとうとう実をむすび花が咲いたのが

 2016年5月10日のリニューアルオープンなのです今ココ!

 こんなに紆余曲折、歴史の変遷に憂き目を覚えた煉瓦構造物、もしくは重要文化財はここしか無いだろうと思います。

 それを地道に残そうとした野木町の方たちに非常に感謝ですね(*´д‘*))

 琴音先輩にここの沿革と言うか歴史を教わってビックリした私。

 素直に感動してしまいましたヨン^^

 

 ---さあ、

 どうやら私たちの目指す場所は、クレインさんの正門から入るよりももうちょっと横にある入り口になっていたようですハイ。

 さっそく突入です^^

(※ クレインさん正門からも行けますが、駐車場スペースにある門が野木煉瓦窯の門ですかね。私たちはその正門と正門の間にある通用口っぽいところから入場しました)

 

 

DSCF7211.jpg

 えっとなにこれ?

 さっそく煉瓦の怪しい物体が目の前に^^;

(※ どうやらミニ煉瓦焼き体験や手作りピザとかの体験学習ができるようです(*´д‘*))

 わあ~なんだろ?って思ってたら、琴音先輩は別の部分に食いついた!

 

DSCF7212.jpg

『うっは!なんか煉瓦の小口面に刻印ありゅううう(*´д‘*)』

 釣られて見れば『H13』と言う刻印が。

 そしてその脇に積まれた真新しい煉瓦たちにもーーー

DSCF7213.jpg

『H13』の刻印たちでいっぱいですハイ^^

 

 ふと、ここで夕実ぶちょーが声を上げる。

DSCF7214.jpg

『ねえねえ琴音っち!この煉瓦を束ねてるビニールの帯(PPバンド。もしくは結束バンド)に、

 埼玉県深谷市・日本煉瓦製造㈱って書いてあるですよ!』と。

 すると琴音先輩はとても嬉しそうな顔をして答えてた。

『うっは!っつーことはっすよ? この野木町煉瓦窯の修復には日本煉瓦製造㈱の煉瓦ちゃんが使われてるってことっぽいね^^

 時代的に、かつてはライバル企業みたいなもんすよシモレンと日本煉瓦って。

 しかも今は平成の世ですぜ?

 輸入の煉瓦やら近代煉瓦メーカーさんの煉瓦だってごまんとある世の中っすよ。

 でもそれでも明治から平成まで一緒に駆け抜けたライバルメーカーさんに頼ったってとこが、

 粋だね(*´д‘*)』

 

 確かにライバルだったとこに頼むなんてね^^

 強敵と書いてとも(友)って、漫画やアニメの世界では呼ぶよ?

 でもそれって実際、なんかかっこいいですねハイ(*´д‘*)

 

(※ 実はこれとまるっきし同じものを日本煉瓦製造㈱のホフマン窯一般公開の時に見ています^^

 日本煉瓦製造も2006年・平成18年に歴史を終えましたが、

 最後まで造り続けた煉瓦ちゃんがシモレンさんに利用されていたなんて感慨深いです)

 

  

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 もうここから全貌が堂々と見える野木町煉瓦窯。

 その大きさに流石に煉瓦に興味ない私でもビビる。

 いや、むしろ目の前で、その中に今から入るの?入っちゃうの?って思うと、

 興味が無いとかそんなの抜きにしてワクワクしてくるヨン☆

 

 これがもしかしたら・・・

 レンズ沼じゃなく煉瓦沼ってやつですかねw

 

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『じゃ、じゃあ~この野木ホフマン館ってとこで見学手続きするっすよ(*´д‘*)』と、琴音先輩がふにゃふにゃと目の前の建物に入っていく。

 先輩・・・ずっと恋い焦がれてずっと待ち望んでたって言ってたもんね^^

 

 ちなみに先輩から後から聞いた話だと、ここの正式名称は『野木町交流センター』

 そして愛称が『野木ホフマン館』なんだそうですヨン(パンフレットにもこっそり書いてありますw)

DSCF7217.jpg

『わきゃ・・・次の見学まで40分もあるですよお・・・^^;』

 煉瓦見学の手続きをしようと向かうと、どうやら思い切り中途半端な時間に訪れたみたいですネ^^;

 まあでも、とりあえず手続きだけでも済ませて待つことにしましたですハイ。

 

 ここで率先して私たちの見学手続きをしてくれていた琴音先輩が『ええっ!?マジですか???』と大きな声で唸った。 

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『わきゃ!?ど、どどどどどうしたですか!琴音っち!』

『先輩?何かトラブル???』と駆け寄ると、

『ボランティアさんの解説付きの煉瓦窯見学が100円ってめちゃくちゃ安過ぎんでしょおおおおw』と、

 喜んでるのか怒ってるのかわっかんない発狂ですw

 

 ・・・でもそれって確かに安過ぎでは?

 

 私と夕実ぶちょーもその言葉に大きく頷いたのです。

 リニューアルオープンまでの苦労を先輩に聞かされていたのも当然あるけれども、

 町営としてもボランティアさんだとしても100円には納得できませんでしたね~^^;

 

 すると聞いていた受付のオジサマがおっしゃった(そりゃ聞こえるわw)

『よく皆様に言われるんですよ。安すぎだよねって^^ ですがより多くの方に訪れてもらって、

 この野木町が誇れるホフマン輪窯を見て頂けたらば幸いだと思います^^』と。

 

 その言葉に感動したけれど、

 やっぱり500円くらいとってほしいなあ~って、

 後で皆でハンマープライスしましたヨン^^

 夕実ぶちょーは200円って言ってたけれど速攻ダメ出しくらってましたがw

(せめて300円はとっていいんじゃないの?)  

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 外の自販機も煉瓦チック☆

 

 ---さて、

 この後40分待ちをどう過ごすか?ですが、

 このホフマン館は『売店』『レストラン』『野木町煉瓦窯の歴史の展示』『渡良瀬遊水地の歴史と自然の展示』『各種催事コーナー』などと、

 時間つぶしには有り余るブースがいっぱいだったのですハイ^^

 夕実ぶちょーは早速『ガルル・・・お腹ペコペコですう!(半ギレ)』とレストラン行きを望みましたが(アンタ動物かい)

『当然、煉瓦の歴史展示っしょマジで(*´д‘*)』と琴音先輩がさっさとブースに入っちゃうもんだから・・・

 私たちも渋々彼女を追いかけることになったんですヨン^^;

 

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 そこは小さな小さなスペースでした。

 でも彼女には宝物がワンサカだったようです。

 もちのロン!で琴音先輩のことですw

 そしてそこにはーーー

 

 

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『うひょー!煉瓦刻印ちゃんっすう(*´д‘*)』

『先輩、このTの刻印は?』

『社名のイニシャル考えるとTっておかしく感じるっしょ? つまりこれはシモレンの前身、東輝煉化製造所の頭文字Tからとったんじゃないっすかね^^』

 なるほど。そういうことですかハイ^^

 

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『こっちは?琴音先輩^^ 星形だけど』

『実は結構、謎刻印っす^^; T刻印の後の時代なのか、T刻印と同時期に打たれた刻印なのかあんまりよくわかんないんすよね^^;

 なぜ星形なのかもよくわかんないし~^^;』

 そうなんだ。それならこの後の見学会で色々と聞いてみようですヨン^^

 

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『うーん・・・っと先輩? この菱形のもシモレンさんなんですか?』

『そうっすよ勿論^^ よーく見ると菱形の中にSって印刻されてるっす^^ つまりシモレンさんの頭文字Sっすね^^』

 なんでまた刻印が小さく控えめになっちゃうのかナゾですヨン^^;

 それも聞きますか、ハイ^^

 

 その後はーーー

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『煉瓦が出来るまでの行程』を皆で見て回る。

 ぶっちゃけ川砂からあんな固い煉瓦になっちゃうのかーってのが感想ですかネン^^

 

 そして焼成したものが最後にあったのですが・・・

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 それに琴音先輩が食いついた。

 いったいこんなののどこに食いつくのさ?と、夕実ぶちょー共々思ったんだけどーーー

 

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『うっは!丸い刻印あんよw』だってw

 ああほんとだ〇の刻印あるじゃん。

 これはホフマン館さんのさりげない演出なのか、はたまた偶然なのか?

 刻印好きな人にしか気づかない演出ですネン^^

 

 さて、この後はシモレンさんの歴史や渡良瀬遊水地の植生の展示物を見て回り、

 それでもまだ時間があったのでお食事と言うことになりましたヨン(待ってました!)

 施設の中にはイートコーナー『こびとカフェ』ってのがあったので、さっそくそこに行きました(*´д‘*)

 

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 まずは早速ビアーで乾杯☆

 みんなでチン!とグラスを鳴らしてオツカレサマです^^

 ちなみに私は19歳なんだけど内緒ですヨン?ウシシシw

 

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『わきゃー♪ このアルパカさんの番号札可愛いですう(*´д‘*)』と、夕実ぶちょう。

 ビヤー先行しちゃいましたが、私たちはピザランチを注文したのです。

 焼きあがるまで番号札ならぬ動物札でピザを待ちましたヨン^^

 そしてーーー

『アルパカさま。アルパカの札をお持ちの方はいらっしゃいますでしょうか?』とお店の方の呼ぶ声が(正直ちょっとハズイw)

 みんな続々と声が掛かってピザを取に行きました。

 

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『全員揃ったっつーことで、いただきやす(*´д‘*)』

『『いっただきまーす(*´д‘*)*´д‘*)』』

 結局、皆同じ本日のスペシャルメニューを頼んだんです。

 サラダとスープ付きのピザランチです^^

 でも名前は忘れちゃったw

 キノコのピッツアですよネン^^

 

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 掬い上げて頬張ったそれはまた美味しかったですヨーン(*´д‘*)

 夕実ぶちょーが『これって煉瓦窯で焼いたですよね?ね?ね?ねー(*´д‘*)』ってウキウキしてたけど、

『受付から見た感じだと業務用の機械のピザ焼き機だったすよ夕実っち^^』と部チョーの幻想をあっさりぶち壊していた琴音先輩とのやりとりに笑ったw

 とは言え美味しかったですね~(*´д‘*)

 コック服姿のお姉さまも可愛らしいし対応も素敵でしたモノ(*´д‘*)

 

 すっかり満足しちゃった私たち。

 煉瓦に興味なくても、ちょっとしたお出かけまったりランチには最高じゃないかなあ~って思ったですね^^

 先輩につき合わされたあんな藪漕ぎもすっかり忘れちゃったヨンw

 美味しいもので空腹が満たされるって正義ですね(*´д‘*)

 ---さて、

 後はいよいよ野木煉瓦窯の見学です^^

 さすがの私も興味でてきたヨン☆

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『はい。それでは皆さんチケットを回収いたします^^ その後は入り口にあるヘルメットの着用をお願いいたしますね^^

 なんせ上から煉瓦片がポコポコ落ちてくる可能性もありますからw』と、ひょうひょうと怖いこと言うボランティアガイドさんに、

 私たちを含めて10人ほど集まった人たちはクスリと笑った。

 

 琴音先輩言うところの『日本屈指の現存する近代化遺産であり最大の煉瓦窯』 

 いざ!定刻通りに見学会がスタートですヨン!

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 やってきたのはボクがいつだろ?いつなのか?と、

 ずっと待ち焦がれていたリニューアルオープンの栃木野木町ホフマン館☆

 いいよ~!いいとこだよ~(*´д‘*)

 

 煉瓦なんか・・・って興味ない人でも気軽にお散歩感覚でもいいから行ってみてくださいな^^

 ここは絶対!100円でいいのかよw

 って笑っちゃうし申し訳ねーって思わせるとこだから(*´д‘*)

ちょいのり・サザエさんver1.jpgさて次回は当然、野木町煉瓦窯の見学のお話しです^^

 気になる方は是非どうぞ。

 気にならなくてもちょっとくらい覗いてみてよねw

 ではではまたのご来店をおまちしております☆

 

第855話 栃木野木ホフマン式輪窯リニューアル編③『恐れ多くも100円の日本最大にして現存最古のホフマン式輪窯』野木町煉瓦窯ほか

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『ねえねえ琴音っちい^^ 今まで限定でしか入れなかった所に入れるのってやっぱり嬉しいね☆』

 私は夕実っちの言葉にウンウン!と大きく大きく頷いた。

 

 この野木町煉瓦窯

 不定期の一般公開か、野木町の夏のお祭りでしか見ることが叶わなかったのです。

 それがようやく常時一般公開っす!

 しかもたったの100円!

 見るしかないよね!(*´д`*) 

 

 第855話。私っちこと菅原琴音視点で、日本現存にして最大のホフマン式輪窯を楽しんでくるよっ!(*´д`*)うひょー

第855話・野木町煉瓦窯リニューアルオープン編☆琴音・感動・ブログ用.jpg 

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 それぞれヘルメットを着帽。

 と言ってもみんなそれぞれチョコンと頭にのせる程度でホフマン式輪窯の前に集まりました^^;ダイジョウブナノカナー

 

 ここで元ここの職員さんが自己紹介。

 この方のお話は堅苦しい説明一辺倒ではなく、フランクでとっても面白いのでしたっす^^

 

 私たちと一緒に見学を共にした方たちは総勢11名ほど。

 その中には地元の方も居ましたし、遠方から来られた方もいらっしゃいました。

 車いすをひかれたご夫婦さんも参加してましたよ^^

 

 さて、ここでボランティアさんの解説が幾ばくか始まります。

 ここは元々同じようなホフマン式輪窯が二基あったけれど関東大震災で片っぽは無くなってしまったとか、

 大まかなここの歴史などね^^

(※詳しく書こうと思ったけれど、これは行って実際に見聞きした方が面白いと思うので、今回は結構省略しちゃいますw)

 

 一通り概略説明が終わったところで早速ホフマン式輪窯へ突入っす(*´д`*)

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 まずはこの階段っす^^

 

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 ここは『粉炭(ふんたん)』の搬入の為に造られた外階段っす^^

 陶器とか焼き物の窯焼きって焚口に薪や炭を横から投げ入れるイメージあるでしょ?

 

 でもホフマン式輪窯ってのは『窯場の上部(二階部)から炭を落としていた』んす^^

 なんで?ってのは後にしますw

 

 つまりホフマン式輪窯ってのは二階建ての構造物なんです☆

(もしくは1階天井部には必ず作業場所が存在していたと言うこと)

 

 かつて日本煉瓦製造㈱のホフマン式輪窯も見学したけれど、その時は全然気づかなかった。

 でもその後に横浜で出会った日本煉瓦製造㈱で働いていたオジサマが『実は二階建てなんだよ^^』って言ってた意味がようやく分かった気がします(*´д`*)

 

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 ここは面白いことに『二つの煉瓦の積み方が存在』するっす^^

 本体のホフマン式輪窯は堅牢と言われるイギリス積み。

 それ以外の階段部位などにはフランドル積みだったり^^

 しかもフランドル積み(フランス積み)の方はそれぞれ焼き色の違う煉瓦を使用してアートっぽくポリクロミー的(多色彩効果)で華やかっす。

 

 本来なら作業効率優先っす。

 炭を入れる階段なんかにゃ色気なんか必要ないわけなんす

(色気。つまりは外的にアート的な感じですかね)

 

 だからこそこだわりですよね(*´д`*)

 他人が褒める機会なんてそうそう無い場所っすよ。

 でもここに職人さんの気質と言うかプライドが見えたような気がしたっす(ねえねえ?って夕実っちやルカっちにも職人さんの心意気を語ったけれど、反応ちょー薄かったっすけどw)

 

 ーーーさていよいよお待ちかねのホフマン式輪窯の内部へ突入っす(*´д`*)

 

『もうワクワクで濡れちゃうっす(*´д`*)』と皆にこっそりお茶らけて言うと、

『わきゃ・・・感動するのは分かるけど琴音っち端たないですうw』と夕実っちに怒られ、

ヘンタイの域に達してますヨン^^;』とルカちゃんには詰られ(なじられ)ちゃったw

 まあでも女子トークなんてこんなもんっすw

 と言うか変態でゴメンナーw

 

 そんなおバカなトークを後にし、内部に突入です(*´д`*)

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『上を見てください皆さん^^』と、ボランティアガイドさんに言われるがまま見上げると均等に四角い小さな穴がポコポコ。

 なんでもココが『投炭孔』と言う、粉炭を投げ入れて窯場へと落とす穴の出口なんだそうです^^

 

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 足元の煉瓦の内壁には煙を逃がす『煙道』

 ここから、あの外から見た立派な煙突へとつながるみたいっす^^

 

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 内部には隙間を開けて積まれた煉瓦ちゃんのオブジェがありました^^

 これはボランティアガイドさん曰く『煉瓦の焼成の効率を良くするため』なんだそうっす。

 

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 さて、一旦外に出てから再びホフマン式輪窯の隔壁内部へと突入っす。

『わきゃ・・・なんでこんなに小部屋がいっぱいあるですかね^^;』と、夕実っちがメンドクサそうに訝る。

 えっと・・・

 ここは流石に説明せねばなりませんなw

 

 なぜ?こんなにもホフマン式輪窯と言うのは『区切られていた?』と言う説明はしないといけないっすよね^^

 

(※ここだけは長い解説になります。重要なんでねw)

 

 そもそも日本の煉瓦の焼成ってのは幕末から明治初頭がハジマリのことなんす^^

 黒船来航による近代的外来異文化に危機感を持った幕府や政府が、

『大砲とかスンゲーいっぱい造っておかねえと日本ってマジ占領されちゃうんじゃね?』と、

 日本が鎖国政策以来、久しぶりに外への国防意識が向いた時の産物でもあるんすよね^^

 

 大砲を鋳造するには『鉄を溶かす高温が必要とされる高炉』が必要だったわけです。

 しかも大砲だから大きい高炉が欲しいのよ^^

 

 そこで高炉から熱が逃げないような高炉に最適で効率的な耐火材が必要になってくるのです。

 それが『耐火煉瓦(白煉瓦)』と言う煉瓦ちゃんなんす。

 これがそもそもの日本の煉瓦のハジマリっす^^

 その派生が建築用煉瓦である赤煉瓦であったりします。

 

 んで、

 

 幕末~明治初頭。必要急とされた煉瓦製造だったわけだけれど、

『外国に対抗するために外国の技術を取り入れた』

 なんせ煉瓦を焼く技術なんて本国『日本』は無かったのだから・・・。

 

 英国から技師も呼びました。

 オランダからも技術者呼んだのよ。

 

 するとそれは元々、川砂や粘土から家々の瓦を焼いていた日本の製瓦職人さんとマッチしちゃったんすよね^^

 だって瓦も煉瓦も材料はほぼ同じだったのだから。

 大砲鋳造と言う国策で外国人の助力を得つつも日本の職人に煉瓦を焼かせます。

 そしてその技術は文明開化が花開く明治時代に街並み彩る赤煉瓦街などにも昇華します。

 一大、大躍進するんすね~^^

 

 当初は壺やお皿を焼くような単独窯が多かった。

 煉瓦の成型も職人さんの手作業で一個一個の非常に効率の悪いものでした。

 

 そこに登場したのが『機械式成型』と言う機械による煉瓦の大量生産っす^^

 

 そして『短期間に効率よく煉瓦を大量に焼成する技術』も輸入されたんすよ^^

 

 それが『ホフマン式輪窯』ってやつなんです☆

 窯場で煉瓦を焼きあげて火を消して、また煉瓦をくべて焼き上げるなんて効率が悪いですよね?

 火を消せずして次に使えればと編み出されたのがホフマン式輪窯。

 円形状に窯場をブロック化し、

 窯火を次のブロックへ次のブロックへと移動しつつ焼き上げることで大量の煉瓦を生産できるってスグレモノなんすよ(*´д`*)

 これを『連続焼成窯』と言いやす(*´д`*)

 一々、見学場所を移動する理由は、

 ブロックごとに移動する必要があったからなんすよね~(*´д‘*)

 

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 次の部屋へ入ると補強用の鉄骨が至る所にありやした。

 これで充分だろうと思うくらいだったけれど、

『この隙間から煉瓦が落ちてくるので気を付けてくださいね。ほらアソコなんて落ちた後だからw』と、軽い感じで怖いことを言うボランティアガイドのオジサマw

 まあでもこれが限界の補強なんでしょうね。これ以上はコンクリなどで埋めなきゃいけないだろうしそれじゃ意味ないしね^^;

 

 ちなみに目の前にある焚口(ロストル)の煉瓦の壁。

 これはオブジェ的に綺麗に積み上げているけれど、本当はもっと簡易な積み方だったそうです。

 なぜならば焼き上げる度に簡単に壊せるように積み上げていたとか。

 説明するにはあまりにも長くなってしまうので割愛っすw

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(※ パンフを一応掲載しときます^^ 全部説明すると長いしねw 

 ちなみに16区画に煉瓦の焼成室が分かれていて最低5区画以上搬入して泥や煉瓦で搬入口・搬出口・空気の出入りする口以外はすべて閉じてから焼成スタートっす^^

 時計回りに窯火を移動させ、焼成・乾燥・冷却を同時に行い、約23日かけて一周

 マックスで約22万個もの煉瓦を焼き上げたそうっすよ^^)

 

 ---さて再び外へと移動です。

 いよいよ二階部位の見学へと参りますぜ^^

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『わきゃ?目の前の大きな建物も煉瓦ですう^^』

 あらやだほんとだ。

 上の部分は違うけれど下部は煉瓦積みっすね。

 

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 横を見ればクレインさんの乗馬クラブ修練場。

 今はお馬さんの調教用の屋根付きの角馬場(第二)として利用されているけれど、

 元々は焼成前(素地)の煉瓦ちゃんの乾燥場

 のようっす^^

 有効利用素敵(*´д`*)

 

 さて、ここで二階へと上がろうと言うところで他の見学者さん数人にお声がけをいただいたっす^^

『煉瓦好きなんですか^^ いっぱいお写真撮られてますよね☆』とかw

 その中でもご夫婦さんが特に話しかけていただきましたよ^^

『煉瓦のどういったところが魅力でしょうか^^』と聞かれて私は勿論即答したっすよ。

『はい~煉瓦の刻印です♪ 煉瓦には刻印を打たれてるものがあるんす^^私はその刻印探しに魅力感じて探し回ってるってとこなんす(*´д`*)』と。

『へえ~刻印なんてあるのですか!?』

 その後は刻印の説明しちゃったり、まあ~色々とお話ししたっす^^

 刻印の存在を知っていただいて、私ってばちょっとご満悦っすw

 

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 ボランティアガイドさんに導かれてやってきたのはホフマン式輪窯の二階部っす(*´д`*)

 私的に、ここが一番見たかったからチョー感動っす!

 

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『先輩先輩!琴音先輩!! なんかレールがぐるっと一周、内側と外側に二線ありますヨン^^』とルカちゃんがあっちにこっちに指を差す。

 わお! まるでデパートの屋上のミニSLみたいじゃん(*´д`*)

 

 ボランティアガイドさんが言うには

『これは粉炭運搬用のトロッコのレール』なんですって^^

  

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 二階部全体は木造組のスペース。

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 そしてトロッコレールに挟まれる形で床面にポコポコある突起物は『投炭孔』っす^^

 先ほど焼成室で見上げた穴ぼこはここに通じていて、ここから粉炭を投入してたんすね☆

 

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『あの煙突部分のヒビを見てください^^ アレは関東大震災でできたひび割れなんですよ』とボランティアガイドさんが手をかざして説明する。

 見れば屋根を突き抜け雷のようにひび割れが貫いていました。

 震源地からここはかなり遠いと思います。

 それがこの凄まじさです・・・(もう一個あったはずの西のホフマン式輪窯は倒壊で消失)

『わきゃ・・・関東大震災の被害の広大さが分かった気がしますう・・・』と夕実っちがボソッと言ったけれど、

 ほんとにそう思ったっすね・・・。

 

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 ホフマン式輪窯二階部位の内輪部をぐるっと歩きながら、ボランティアガイドさんの説明があったんす^^

 でも私ってば、この床面に敷き詰められた煉瓦(煉瓦室屋根裏)に、

 刻印は無いのか?と探しちゃって説明の半分も聞き逃しちゃったっすマジでw

 だってー、恐らくここはそこまで修復されてない場所だったしね☆

 外壁修復や補強をされたホフマン式輪窯だけれど、ここは見るからに現存当時のままを残すところだったのだから。

 

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 屋根部位を支える木の支柱。

 それは5角形か6角形に成形されたものがほとんどなんだけれど(なんでかはナゾ)

 幾つかそのままの丸木で使われている支柱もありました(これもなんでなのかはナゾw)

 

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 このタコみたいなへんてこりんな器具は『ダンパー』って言うっす^^

 見れば中央煙突部位の周りにグルッと16機あります。

 簡単に言えば階下の焼成室16室から出てくる煙などの調整の機械っすね^^

 排煙と空気の流入をこれでコントロールして素敵な煉瓦ちゃんを焼いていたってわけなんす(*´д`*)

 

 

  

 さてこれでほぼ二階部の見学を終えたところで、

『何か質問があったらドシドシw』とボランティアガイドさんがウェルカム状態です。

 

 私っちも2~3聞こうと思ってたんすが、

 さっきまで地元の人なんだろうなあ~ってそぶりを見せていたジャージのオジチャマが、

『ここで焼かれた煉瓦って東京駅にも使われたって俺(おら)聞いたよ?』と率先して質問されたのです。

 

 ---実は私もそれをちょっと聞きたいと思ってたっす

 

 1914年(大正3年)竣工の東京駅。ここには沢山の煉瓦が使われました^^

 その煉瓦の総数たるや約833万本。赤煉瓦単一建築として日本トップっす^^

(ただし、碓氷の眼鏡橋とか鉄道系で使われたものは約1500万とも言われてますので単一じゃなければ旧碓氷線の煉瓦トンネル群がダントツトップっす^^)

 

 かつては『おらが町の工場で焼いた煉瓦が東京駅に使われたんだぞ!』と、関東どころか北海道まで煉瓦工場のある町は誇っていたんすが、

 

 煉瓦に興味を持ち、刻印の存在に触れ、全国をウヒョヒョと廻って煉瓦ちゃんの歴史背景に携わる日々をしていくと、

 そこにちょっと疑問を感じていたのです。

 

 東京駅建造に使われた煉瓦ちゃん。

 調べて行くと、どうも6か7の関東の煉瓦工場さんの煉瓦ちゃんが使われていたんじゃないかと言うところに集約される・・・気がするんすよね~^^;

(※ 詳しくは→琴音の煉瓦刻印発見録『東京駅を造った煉瓦工場を探しに行ったら・・・』を参照☆)

 その中には、このシモレンさん。

 つまりは野木町煉瓦窯で焼かれた煉瓦も候補に挙がっていたんすよねえ。

 

 ジャージのオジサマの質問に、ボランティアガイドさんが少し『ふふっw』っとニヤケてから答えてくださいました^^

 

『うーん・・・確かにシモレンの煉瓦が東京駅にも使われてたって言われていましたよ^^

 でも出荷記録を見ると・・・どうなのかな?

 私としては、膨大な煉瓦量の東京駅ですし、

 少しでも使われていたなら嬉しいかな~とか思ってますw』と、おっしゃってました^^

 

 ほんとかどうかは実際わかりません。

 なんせ出荷記録に無い煉瓦が見つかったりなんて、結構あったりするのが煉瓦構造物のナゾだったり面白い部分でもありますからね^^

 

『それってただの願望ですヨンw』と言うルカちゃんの笑いに、ジャージのオジチャマとボランティアガイドさんも『そうだよねw』って付き合い笑いしてたけれども、

 私はそうは思わないかな^^

『もしかしたら・・・』って可能性を探るのも煉瓦建築巡りや、そして刻印探しの醍醐味だから☆

 

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 さて野木町煉瓦窯の見学会も残すところ僅か。

 第八号と言う煉瓦室の前までやってきたっす^^

 

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『さて皆さん。ここの外壁煉瓦は随分と丸みをおびていることに気づきませんか?』と、ボランティアガイドさんが指摘する。

 あ、ほんとだ。

 今までの煉瓦室入り口はそんなことなかったのになぜ???

『ここはホフマン式輪窯のちょうど南側部位でして、雨風に100年以上晒された煉瓦の名残です^^

 ここだけが特に劣化が激しくてねえ・・・

 放っておけば恐らくここが一番最初に崩れてしまうのではと思ってます^^;』とのこと。

 

 ここからは私の憶測だけれども、将来、真新しい煉瓦で補修されてしまう可能性もあるかもしれないっすね。

 ならば今のうちにじっくりこの目に100年を超える当時のままの姿を目に焼き付けておく価値があると思いましたっすよ^^

 

 さてこれで一通りの見学は終了です^^

 所要時間約30分でしょうか。

 最後に皆さん共々『ありがとうございました^^』と告げてぞろぞろとホフマン館経由で出口を目指すのですが、

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 その出口付近(入り口前の広場)にも煉瓦ちゃんの遺構があったので、それを最後に見学しましたっすよ^^

 このボロボロで煤けた煉瓦の塊はーーー

 

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 関東大震災で崩落した煉瓦煙突の一部分なんだそうっす^^

 これは保存修理の際に発見されたそうなんですが、今現在の煙突と煉瓦積み・目地が異なっていたことから、

 煙突の大部分が新たに積みなおされたと言う証拠だとのこと。

 ボランティアガイドさんも『どうやらねえ、昔の方が今よりも数メートル煙突が高かったらしいんだよね^^』とおっしゃってました^^

 

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 さあ~名残惜しいけれどバイバイしやしょうか^^

 興味が無い方でも100円での解説付き煉瓦遺構見学はとても魅力あると思うんだけどどうなのかな?

 今日は言葉少なな夕実っち・ルカちゃんだったけれど、

『わきゃあ~♪ ボランティアガイドさんのお話に聞き入ってましたですよw』

『実際こんなどでかい煉瓦を目の前にすると見入っちゃいますよネン^^』だって。

 

 この後は少しだけホフマン式輪窯周辺の見学をしてから最寄りの古河駅まで歩いて帰ることにしたっす。

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 植え込みの下には煉瓦片もチラホラ。

 

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 モグラかな? 敷地内の至る所にポコポコと『モグラ塚』みたいなのがあったっすよ(*´д‘*)

 

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 第二角馬場にも行ってみました^^

 まあ~大きいこと大きいこと。

 こっちも見学出来たらいいのになあー^^

 

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 角馬場付近にも真新しい煉瓦が山積みに。

 ここでルカちゃんが一つ私に疑問を投げかけた。

『ねえねえ先輩? ホフマン式輪窯の修復に新しい煉瓦が使われたって聞きましたが、見学した限りじゃどこにもこんな新しそうな煉瓦なんか見当たらなかったような気がするんですよネン^^;』と。

 ・・・ああそう言えば~そうかも。

 目立たないような部位の補修に使われたのかな???

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『わきゃ? よく見るとH13って言う刻印付きの煉瓦さんが敷地の外壁に沢山ありますですう(*´д‘*)』

 あらやだ本当だわw

 どうやらホフマン式輪窯本体には目立つようには使わないで、ホフマン館や敷地外壁・花壇・ミニ煉瓦窯などに多用されてるみたいっすね^^

 歴史あるモノは出来る限りそのままに残すその気概に恐れ入るというか感激っす(*´д‘*)

 

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 さてこれで一通り野木町煉瓦窯を見学し終えましたっす。

 そろそろ駅へと向かおうと歩き出したところで目の前に車が止まりました。

『どちらまで行かれるのですか^^ 駅まで行かれるならお送りしますよ^^』とお声をかけてくださったのは、先ほど見学をご一緒させていただいたご夫婦さんでした^^

 嬉しいお申し出ですね☆

『わきゃあ~アリガトウゴザイマスですう(*´д‘*)』と夕実っちが早速お願いしかけたのですが、

『ありがとうございます(*´д‘*) でも実はもう少しだけ煉瓦を見に立ち寄りたいところがありますのでスミマセン^^;』と私はそれを制してしまいましたw

 

『それは研究熱心ですね^^ 今日は楽しかったですよ。では皆さんお気をつけて^^』

 私たちはありがとうございましたと頭を下げてご夫婦さんの車を見送りました。

 

『わきゃあ・・・せっかくなのに~^^;』とブーたれる夕実っちだけれども、

 私はどうしても寄りたいところがあったんだから仕方がないじゃないw

 その寄りたかったところと言うのは、詳しくは書けないけれども野木町煉瓦窯のご近所だったりします。

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『わきゃ? あれ、ここ前にも来た事あるですね^^』

 そう。前にも来たことがある煉瓦の散乱する小路っす。

 ここにはーーー

 

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『Tの刻印付き煉瓦』

 つまりはシモレンさんの創業当時に主に打たれていた刻印がたくさん残ってる場所でもあるんすよね^^

 以前来たときは気付かなかったけれど、恐らく民家の煉瓦塀の名残。

 と言うことは凄い昔からこの地に住まわれていた民家さんなんだろうなあ~(*´д‘*)

 

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 その後は熊野神社脇の煉瓦の古道にも寄りました^^

 

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 ここには下野煉瓦会社寄贈とされる銘板があります^^

 見れば随分といびつな煉瓦ちゃんたち。

 以前来た時には『Tの刻印煉瓦』がたくさんあったんだけど、今回は無かったなあ(なぜ?)

 

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 最後にみんなでお参りしてきたよ(*´д‘*)

 ここの説明は過去記事でどうぞ→煉瓦の古道編『渡良瀬川の頭文字T』

 

 その後も野木町や古河市に残る煉瓦なんかを見つつも帰りました^^

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 駅近くにもこんな煉瓦塀ちゃんが(*´д‘*)ウヒョー

 

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 当然いつものやつもやりましたけどねw

 

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 帰りは古河駅近くのスーパーでおつまみを買い、グリーン車パーティーしながら帰ったよw

 いつもは『グリーン車なんて贅沢ですう^^;』と渋る夕実っちやルカちゃんだけれども、

 今日は文句も言われなかった。

 だって藪漕ぎして煉瓦見学して結構歩いたしねw

 いつかまた再訪したいなあ~。まだまだ訪れてない煉瓦の遺構がたくさんあるんだもん!野木町や古河市にはね(*´д‘*)

 いつかの再訪を胸に誓い、私たちは電車を寝過ごすのであった・・・w

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 いかがでしたでしょうか野木町煉瓦窯の見学☆

 何度も言うぜ?100円はねーよとw

ちょいのり・サザエさんver1.jpgここは絶対もうちょっと入場料とってもいいとこだと思います^^ それだけの価値が十分すぎるほどありますからね~^

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgさて次回は千葉県へと突入です!

 某有名な燈台の煉瓦を焼いたとされる煉瓦工場跡を探しに行きましたよ^^

 舞台は成田市。そのほかにも印西市など行きました。

 次回の千葉県シリーズの最後の最後に出てくる煉瓦ちゃんは・・・ぶっちゃけヤベエぞ。

 気になる方は是非どうぞw(記事的には2~3話後です)

 ではではまたの日までごきげんよー(*´д‘*)

 


第856話 利根川煉瓦ものがたりっ!安西編『安西先生!煉瓦が・・・したいです!』安西煉瓦・矢口スーパー堤防発祥の地・根木名川排水機場煉瓦遺構ほか

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『今年は千葉県の煉瓦ちゃんを攻めるっすよ!(*´д`*)』

 えーーーっ!?

 今年って、もう6月だよ!?琴音っち^^;

 いっつもいっつも思いつきなんだからー^^; 

 とは言え『なぜ急に千葉県の煉瓦ちゃんなの?』と聞いてみるとーーー

『いやね?ネットのお知り合いのJhonさんの記事に、千葉県の犬吠埼燈台にはいっぱい煉瓦ちゃんが使われてるって知ったから、それを急に突き詰めたくなっちゃったわけっすw』

 ふむふむなるほどです^^

  

 ーーーそして続ける琴音っち。

『千葉県てさ、私たちの住んでる埼玉県の隣の県だけど意外とアクセス悪かったから躊躇してたんす^^; 

 でももうそんなこと言ってらんないよね! だって沖縄だって北海道だって行っちゃう私たちなのにそれはないでしょーっ!ってとこっすかね^^』

 ううう・・・確かになんだかんだで南に北に西に東にと彼女に煉瓦旅へと付き合わされた私だけれども、

 ご近所である千葉県へは非常に少ない。

 埼玉県と隣接する栃木群馬東京は結構出向いているのにね^^

  

 ん?

 むしろ廃村サークル活動としては一度も行ってないんじゃないのかな?

(※ 厳密に言えば『千葉館山の軍事遺構編』がありますが、恐らくそれだけ。)

 

『で、今回はどこに行くですか?琴音っち』

『実はっすねえ~その犬吠埼燈台の煉瓦を焼いたとされる工場跡を歩ってみたいんすよね^^

 ズバリ目指すは千葉県成田市!

 つっても成田市中心街じゃなくって利根川流域っすけどね^^

 その利根川流域の河川敷は昔、

 煉瓦を焼く工場がたくさんあったらしいんす!(*´д`*)』

 

 千葉県と茨城の県境を流れる利根川は煉瓦工場が多かった?

 第856話、私こと石廊崎夕実視点で利根川煉瓦ものがたりスタートですう~^^

2016・かんなみ猫おどり告知・夕実ちゃん・ブログ用.jpg 

『なんだよお~オレも休みだし連れてけよー(*´д`*)』

  

 琴音っちと成田市へと向かう前日の夜、

 私は琴音っちのアパートで彼女と一緒に飲んでいたのですう。

 そこに彼女のお兄ちゃんである菅原先輩がやってきた(私、大歓喜☆)

 結果、

 今回はお仕事がお休みである私の憧れの先輩と共に煉瓦工場跡探しへの旅路になったとですう(*´д`*)ウヒョー!

 

『で、琴音? 千葉の利根川流域には明治大正にはいくつも煉瓦工場があったのは知ってんだが、どこに行くんだ?』

『まずは~犬吠埼燈台の煉瓦を焼いたとされる千葉県成田市下総地区高岡に行こうかなあ~って思ってるっす^^

 でもその近くの安西地区とかにも煉瓦の遺構が点在してるらしいんで、そこにも寄るよ☆

 その後は成田市中心街に残る煉瓦遺構を見物してから帰ろうかな~なんて思ってるっす^^』

  

 ううう・・・千葉県の地理にさっぱり疎い私は琴音っちの会話にさっぱりついていけない^^;

 

 そんな私を見てか、

 菅原先輩は妹の部屋からすんなりと地図帳を見つけて私に

『ここと、ここらへんに行こうと思ってるんだよ夕実ちゃん^^』と

 優しく示してくれるのでした(やっぱ先輩やさしくて好き過ぎです!)

 

『なんで私の部屋を網羅してんだよ兄ちゃんw』

 と、琴音っちがプライベートを抗議するんだけど、 

 先輩から返ってきた言葉はソコではなかった。

  

『それだけじゃ・・・足りねーな琴音^^』 

『『えっ?』』(;゚Д゚)(;゚Д゚)??? 

 何が足りないのかさっぱりわかんない私と琴音っちはハテナマーク。

 

 そんな私たちには構わずに先輩は勝手に続けた。

『オレにも寄り道させてくんない? そこはオレが是非一度行ってみたかったとこだし、そしてお前(琴音)が今回求めている利根川流域の工場でかつて焼かれた煉瓦遺構でもあるんだ^^

 理に適ってるだろ?

 実際目にしたとこじゃないけれど、きっとお前のハートを鷲掴みしちゃうと思うんだけどなあ~w』 

『そんだけ兄貴が言うなら見てみたいし寄ってみたいよー(*´д‘*)オニーチャーン』

 

 と言うことで今回は菅原先輩が気になってた場所にも寄ることになったですう^^

  それだけ言われちゃそこまで煉瓦に興味ないダメダメ廃村サークル(煉瓦遺構サークル)現部長の私も気になっちゃいますね(*´д‘*)

 この後はお酒が足りなくなったら近所のコンビニに買い出し~!なんてなことを繰り返して夜を過ごしたわけですう^^

 その結果・・・

『おい!もー昼じゃねーか!ダッシュで駅まで走るぞ!^^;』と、

 皆で酔っぱらって寝過ごしスタートとなってしまいましたですうw

(※ マジで大幅に出遅れました^^; 今日はやめようかと思ったしw)

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 今回、成田市へ向かうには3つのルートがあったみたいなのですが、草加市から北千住駅まで行き、

 そこから常磐線で我孫子駅へ。

 そして成田線に乗り換えて成田駅をVの字に経由して利根川流域へと言うルートで行くことになりましたです^^

 

『もう草加駅から成田空港行きの直通バスでええやんかw』と琴音っちがミラクルルート案を提案したのですが、

『確かにそれもアリだなと一瞬思ったけどな。でも成田空港行きは予約制なんだよ^^; しかも3100円だ』と先輩。

 予約していれば、どうやらのんびり座って成田空港までは行けるけれど、

 私たちの目的場所へはかなり遠くなってしまうとのこと^^;

 

 お茶を飲んで酔いを醒ます私をよそに菅原兄妹は迎え酒で旅は進むーーー

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 JR常磐線の道中、琴音っちと先輩は車窓の向こうを指さしてざわついていた。

 私はすっかり忘れてたけど、途中の金町駅近くにある三菱製紙旧中川工場の煉瓦倉庫が見えたそうですう^^

(詳しい記事はコチラ→第759話『落書きだらけの天使?』)

 

 我孫子駅でJR成田線に乗り継いだ私たち。

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 乗り合わせたシートに置き去りにされた一枚の紙に何故か興味をもっちゃったのですw

『これ・・・千葉のどこの動物園なんすかねw』

『わきゃ・・・猛獣餌やり体験(トラ)って書いてあるですう^^;』

サイにさわりなサイってネーミング、めちゃくちゃベタだなあーw ・・・つーかどこだよ!ここw』

 裏を見ても表を探してもどこの動物園なのかさっぱり分からないこの紙切れ。

 それならば道中暇ですしと、それぞれスマフォで検索バトルに突入です☆

 

 そしたら・・・

 思わず皆でほぼ同時に

『え? ・・・えええええっ!?(;゚Д゚(;゚Д゚);゚Д゚)!!!』

 と驚いちゃったのですう。

 

 だって・・・

 この座席に捨てられていた小さな小さな紙切れが示す場所って、

 私たちの生まれ故郷にある動物園

『伊豆アニマルキングダム』だったんだもん!!!

 

 ーーー静岡県は伊豆稲取

 私たち3人はそこに生まれ高校まで生活した故郷ですう。

 子供の頃は『伊豆バイオパーク』と言う名前だったけど皆とよく遊びに行きました(高校にも近いしね。2010年名称改称。施設も大幅リニューアル!)

 観覧車も乗ったし動物さんも何度も見たよ!

 そんな思い出の場所であり

 まさかこんなところでこんな地元の動物園の紙切れ(チケットの半券?もしくはミニパンフ?)に出会ってしまった感動と懐かしさに驚いちゃったのはしょうがないよね!(*´д‘*)

 

 

『うっは!まさか千葉県の人がわざわざ稲取の動物園まで来てくれたんかねお兄ちゃん(*´д‘*)』

『それは分からないけどそうだったら嬉しいな^^ ーーーと言うか、

 電車内に落っこちてた紙切れにこんなにびっくりさせられて、

 こんなにも懐かしくさせられるなんて人生で初めてかもしんないよなあ~^^

 

 もうそこからは地元稲取の話に花が咲く私たち☆

『うっは!そういや今年はエッチなお祭り(どんつく祭り)行けなかったっすねw』

『わきゃあ・・・里帰り今年してないですう・・・^^;』

『やべえ・・・オレ、叔父さんにイノシシの猟を見せてもらおうってお願いするの忘れてたぜw 貴重やし!』

 そんなこんなで尽きない地元話だったんだけど、

 ある駅に停車したときに菅原先輩が突然大きな声で私たちに声をかけて来たのですう。

『おい!皆!一か八かここで降りるぞ!』と。

 え?一か八かってどゆこと???

 

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 当初のルート予定とは大きく違う途中下車にビックリした私と琴音っちは

『え?え?何??何??』と言いながらも先輩に背中を押されて成田線を降りちゃった。

 見れば目の前の駅名は『安食駅(あじきえき)』

 ルビがふられてなければ『あんしょく』とか『やすくい』とか読んでしまいそーな難読駅に降り立ってしまいました^^;

 

『お兄ちゃん!なんでこんな中途半端な駅で降りちゃったんだよお^^;』と抗議する琴音っち。

 私は地理的にさっぱりだけれども、それでも素人なりにもオカシイと感じた。

 すると菅原先輩はスマフォ画面に表示した千葉県北東部のマップを私達に見せながらも説明してくれたんですう。

成田市・大まかな概観地図ベース.jpg

『今回、オレらが目指すのは成田市の利根川流域であり、駅で言うなれば滑河駅の付近なんだ^^

 それには鉄道だとどうしても成田駅までV字に経由しないと辿りつかない。

 だけどそれは寝坊したオイラたちには更に時間的にも大幅なアドバンテージなんだよ^^

 

成田市・大まかな概観地図・二つのルート.jpg

 だけど、よーく地図を見てよ!琴音、夕実ちゃん^^

 安食駅から滑河駅までタクシーかバス路線を使えるならば、

 かなりのショートカットだし時間短縮になるぜ^^

 ただし・・・時間も無かったからタクシーが常駐する駅なのか、

 安食から利根川沿いにバス路線が伸びてるのか全然調べられなかったけどなw』

 

 ううう・・・確かに『地図上』では最短ルートですう^^;

 目的地近辺に近づくなら最短距離?なのかもですう。

 だけど駅前にタクシーがいるとかバス路線があるのかさっぱりわかんないのに思い付きで降りちゃって平気なのお???

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 とりあえず駅のロータリーに出てみたのですが・・・

 バスは居てもどうやら利根川流域に少ししかよらない路線だったのですう^^;

 色々とバス停を調べるけれど、どうも滑河駅方面は・・・無さそう。

『ちょっとバス乗り継ぎの旅とか期待したっすけどダメみたいだねお兄ちゃんw』

『だな^^ オレもリアルバス乗り継ぎの旅できるかも?って期待しちゃったよw』

 あんたらなんでワクワクしてんだよw

 途中下車失敗も大失敗だったのにw

 

『じゃあ~バス乗り継ぎの旅みたいにバス停が繋がるところまで歩こうかお兄ちゃん^^』

『それもありっちゃアリだなw』

 チョチョチョ!?

 ちょっと待ってよお二人さん!

 地図を見た感じじゃ20キロ近くあるんですけど^^

 流石に私はモノ申す。

『わきゃ・・・先輩。流石に出遅れスタートなのに歩きを入れたら今日の予定の半分も達成できないと思うです^^;』と。

 

『流石にそうだよね夕実ちゃん^^; じゃあ~お金は掛かるけれどタクシーを拾ってショートカットを試みることにしようか^^

 だが、残念ながら駅前に常駐するタクシーが見受けられないからタクシー来るまで待機するしかないね^^;』

 ・・・ということで、

 いつやってくるかもわかんないタクシーを待つことに^^;

 幸い、駅前の道路を挟んでコンビニがあったので、そこで買い物したりして待ってましたですう^^;

 

 ーーー待つこと15分

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 駅前にタクシーがやってきたのです!(タクシー見つけて喜ぶのも久しぶりかもw)

 ロケットダッシュで駆け寄って、ようやく今回の旅のスタートです^^

 

 運転手さんに行き先を告げる菅原先輩。

『工業団地付近までお願いします^^』

 え?滑河駅じゃないの???

 もしくはその・・・琴音っちが言う、その手前の安西地区じゃないの!?

 琴音っちを見れば私と同じような怪訝な表情(ただし、んん?って唸るだけで追及は特にせず)

 やっとこさタクシーを捕まえた私たちなのに、

 やっぱり中途半端なところで降ろされることになりましたw

矢口スーパー堤防発祥の地あたり.jpg

 やってきたのは利根川沿いにポツンと存在する工場群のそばですう。

 ぶっちゃけ滑河駅までまだ半分もあるんですけど^^;

 流石に琴音っちも降りた早々に先輩に突っ込む。

『ねえお兄ちゃん。どうせならもうちょっとタクシーで行けば最初の目的地の安西地区だったんじゃないっすかね・・・^^;』

『ん?まあなw でもさ~最近競馬が不発でさあ・・

 タクシー代けちっただけなんだよねw

 だったら言ってくださいよ!私たちも割り勘で払うからw^^;

 てっきり何か目的があってこの矢口工業団地で下車したのかと思ったら違うみたい^^;

 

 ---すると、

 これが怪我の功名なのか? 降りた場所の目と鼻の先にこんなのがあったのですう。

 

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『なんすかこれ? スーパー堤防発祥の地???』

『わきゃ?スーパー堤防ってなんか聞いたことあるです^^』

『お~これは偶然だけどラッキーだったかもなw 多分こんなの誰も気にも留めないけれどレア記念碑じゃね?^^』

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 そこにはこの矢口スーパー堤防のあらましが書いてありましたです^^

 何でも昭和62年、建設省(国土交通省)が事業開始。平成4年に工業団地と共に完成させた

 特定高規格堤防整備事業(いわゆる、スーパー堤防)であり、

 第一号に出来た場所なんだそうです^^

 

矢口工業団地・航空写真.jpg

『でもさーお兄ちゃん? スーパー堤防って完成までにめっちゃ時間とお金がかかるからってことで事業仕分けでだいぶ削減されちゃったんじゃなかったっけか?^^;』

『わきゃー、そうですそうですう^^; こんなんじゃ津波とか防げないよーとかですよね?先輩』

『夕実ちゃん。そこから違うぞ? そもそも津波対策じゃないよ^^これは。

 名目上、一応~日本の大都市を流れる6河川の洪水とか氾濫対策だからね^^(利根川・江戸川・荒川・多摩川・淀川・大和川)

 確かにかなり規模縮小の憂き目にあったけれど、事業継続中案件だよ^^』

 

 先輩にはその後色々と聞かされた。『防潮堤とはまた違う』とか『市民守る為なら何年掛かろうがやりとげてもらいたい』とかね^^

 治水や防水が進んだ日本だけれど、毎年必ずどこかでそれを越える自然災害をテレビのニュースで見かけます。

 それが減るなら?私も賛成ですね^^

 

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 その後はひたすら歩くことになりましたです^^(そりゃそうですう!)

 

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 とは言え歩くのも慣れましたです(むしろ諦め☆)

 コンビニで購入した菓子パンやジュース(缶チューハイ)を飲みながら~ロングお散歩ですう^^

 

 そうこうしているうちに成田市へと突入しました(*´д‘*)(栄町から成田市へ)

 

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 歩き始めて1時間ちょっとでしょうか? 

 利根川の堤防をずっと歩いていると琴音っちが道路標識を指さした。

『やっと来たっすよ^^; 成田市安西先生!

 どうやら最初の目的地にやっとこさやってきたらしいですう(安西先生って何よ?)

 

 そして琴音っちは『じゃあ~これを皆で見てよ~(*´д‘*)』と私と先輩にプリントアウトされた資料を配りつつ説明を始めたのです。

広報なりた.jpg

『琴音?これは何だ?』

『んとね~、これは成田市の広報誌なんすよ^^ 

 広報なりたって言うんすけど、

 これに興味深い情報がのっかってたんすよね(成田市のホームページからPDFファイルでダウンロードできます)

広報なりた・拡大.jpg

『ここにはね? 昔昔、成田市の利根川べりには煉瓦や瓦を焼いていた地域がいっぱい存在したって書いてあったんすよ^^

 銚子の犬吠埼燈台の煉瓦を焼いたとされる地域もこの先の利根川沿い。

 そしてこの安西地区もまた、かつては煉瓦場であり利根川を利用して煉瓦の流通があったんだってさ^^

 しかもさあーお兄ちゃん!

 この安西地区にはその安西の煉瓦の遺構が残ってるらしいんすよねマジで^^

 それは記事によればズバリ!

 安西排水機場跡って言う煉瓦造りの排水機場らしいのよ~(*´д‘*)』

 

 

 なるほど~。琴音っちがここにまずは行こうって言った意味がようやく理解できたですう^^

 それと共に、この利根川流域がかつて煉瓦造りが盛んだったと言うことも分かったです。

 

 でも排水機場跡かあ・・・

 前回の渡良瀬遊水地の藪漕ぎをどうしても脳裏にかすめるのです私^^;

 

 

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『でもその前に目の前の十日川排水機場にもちょっと寄っていくっす('ω')ノ』と、

 琴音っちが堤防をさっさと下って行っちゃった^^;

 渋々ついていく私と先輩・・・

 彼女に促されるようにイマドキ排水機場の片隅に出向くとーーー

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 そこには何かタコさんみたいなウネウネした赤錆の物体がありましたですう^^

 

『は~んなるほど。これって昔使われてた給排水のポンプとかだろ?琴音w』

『正解っすお兄ちゃん(*´д‘*) 

 そうっす。これは昭和61年に現行の排水機場になるまで使われていたって言うポンプの跡なんだって☆

 

 へえ~。ポンプとかわざわざ残してたりするのですね^^

 イマドキなら全部廃棄してしまいそーって思っちゃったけれど、

 見てもらいたい知ってもらいたい伝えたい。そして残しておきたい!と言う意思がそこにはあるんだとも、伝わってきましたです^^

 

 

 さて、『たぶん・・・ここらへんだと思うんす^^』と、

 琴音っちに促されて安西地区の真ん中あたり?まで連れられてきました。

 地図で言うなればここらへんでしょうか?

根木名川・安西・十日川排水機場周辺地図.jpg

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 見れば随分と何もない田畑広がるのどかな風景。

 

『おい琴音。パッと見渡した感じ・・・特に煉瓦の遺構っぽいのとか無さそうだぞ?』と先輩が問うも、

『そうっすよね・・・^^; ・・・なんでだろ?』と琴音っちはめちゃくちゃ自信が無さげのご様子。

 確かに見た感じ、ここに煉瓦の遺構があるようには全然なかったです。

 近くに行けばもしかしたら・・・

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 でもどこを探しても見つけられませんでしたですう^^;

 琴音っち曰く『旧・安西排水機場の煉瓦の遺構の一部がある』らしいのですが・・・。

 

 

『なあ~琴音よ。排水機場跡って言うくらいだから利根川に流れ込む河川沿いじゃなきゃおかしくねーか?

 でもお前が言うこの辺りは河川と河川の間だぞ?

 お前の見立て違い(場所違い)なだけじゃないのか???』

『そうっすよね・・・^^; 私もどうもしっくりこなかったんすよ。もしかしたら別の場所なのかもしんないねw

 でもまあ~もう安西の旧排水機場跡の煉瓦ちゃんは時間的に考えて諦めることにするっす^^;

 その代わり!

 もう少し歩いたところに根木名川排水機場(現役)があるんすけど、

 そこには煉瓦の遺構が残ってるらしいのでそこに行きやすぜ(*´д‘*)』

 

 彼女が言うには今度こそ煉瓦の遺構が見れる場所とのこと。

『ぐーぐるストリートビューで事前に確認したっすから間違いないっす(*'ω'*)』と大見得を切る彼女。

 でもアンタ・・・岩手の軽米町の煉瓦遺構群の時もそう言って解体されてたじゃないのさw

(※ ぐーぐるストリートビューのデータがちょっと古かった・・・)

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 さて彼女を先頭にしてついていく私と先輩。

 すると直ぐに利根川に流れ込む小さな河川とその排水機場の建物が見えてきましたです^^

 根木名川と書いて『ねこながわ』

 そこに近づくにつれ『ああ~あれだろ絶対w』と、誰の目にも分かる煉瓦の遺構らしきものが見えたのですう^^

 

 

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 排水機場の敷地をグルリと囲むフェンスの中にそれはありました。

 でも、とっても目立つけれども間近では見れなさそうですう^^;

 

『おい琴音。煉瓦遺構があるのはよ~~~く分かった。だけどアレじゃ近くで見れないぞw』

『そんなの重々承知っすよお兄ちゃん^^; だからフェンスギリギリまで見に行こうっす☆』

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 と言うことでフェンスの前までやってきた私たちです^^;

 でもこの煉瓦のトンネルみたいなのって何?

 

 

『まあ~これも情報がめっちゃ少ないんすよ^^;

 形的には煉瓦の箱樋。もしくは煉瓦の樋管っすかね(樋水管とも言う)

 

 簡単に言うなら煉瓦で出来た水の流出入する管っすかね?

 

 私っちが調べたところ、明治後期(43年)の江戸川・利根川流域の大洪水を機に利根川へ流れ込む河川を持つ地域は水害対策に本腰を入れたそうっす^^

 なんせ日本屈指の大河川の利根川が増水したら付随する小河川に逆流して流域住民や田畑は被害甚大っすからね!

 

 安西地区には真っ先に煉瓦造りの蒸気動力ポンプ式排水機場が造られたらしいんす。

 当時としてはたぶん最新鋭だよ(*´д‘*)

 で、

 ここでこのナゾ煉瓦遺構が根木名川排水機場の物なのか、

 もしくはかつて存在したと言う安西排水機場の煉瓦を近隣のここへ移設したのかも?って2説があるんすよお~^^

 

 だからもうちょっと頑張って素人なりに調べてみたっす^^』

 

 

 ええ~!? 私はこの煉瓦が何なのかな?って軽く思っただけなのに、

 どうやら彼女的にはそれだけじゃ物足りないみたい^^;

 

 

 先輩ですら『お前・・・結構ガチ調べしてんのなw オレはそういうの嫌いじゃないぞw』と、むしろ琴音っちの調査意欲に頭をなでなでしていた(私もナデナデされたい)

 

 この煉瓦遺構はここにあったものか?

 それとも安西排水機場の煉瓦が移築された物なのか?

 

 

 コホン!とわざとらしい咳をひとつついてから先生のように話し始める琴音っちがそこにいた。

『これは成田図書館デジタル資料ってとこの冨澤庸裕(とみざわつねすけ)アルバムってとこから切り出した画像なんすがーーー』

 そう言って彼女はスマフォに資料画像を私たちにみせる。

旧根木名川排水機場フォト.jpg

 そこには水辺に佇む家と言うよりも、河川に埋没されかけている建物が映っていたのですう。

 

『これは昭和16年に水没したとされる旧根木名川排水機場の写真なんだそうっす^^

 昭和9年設置の根木名川排水機場。

 パッと見、煉瓦煉瓦してる建物じゃないっすよね?^^

 設置当初から7年は過ぎているし何度も改修されてるかもしんないけれど、少なくとも建物は煉瓦ちゃんじゃないような気がするっす。

 かと言って樋管はまた別な訳だけれど、昭和時代に設置ってのがまたポイントだと思うんす。

 大正の大震災以降は煉瓦からコンクリへ移行した時代でもあったっすからね^^

 ここからは私っちの推測なんすけど、

 やっぱり目の前の煉瓦ちゃんは、後年にここに移築された安西排水機場の煉瓦の一部なんじゃないかと思うんすよね^^』

 

 憶測が入ってるとは言え彼女はよく調べたもんだと思わず感心してしまった私。

 お兄ちゃんである先輩も『その説ありえるなあ~^^』と嬉しそうに言っていた。

 

 そして私たちの関心をよそに彼女が言う。

そんなんはいいんす。それよりも刻印探ししようっす!(*'ω'*)

 安西煉瓦なら広報なりたに掲載されているように〇にあの刻印があるかもだしね☆』

 あくまでも刻印探しがメインですかw

 まあ~それでこそ琴音っちらしいやWWW

 

 と言うことでみんなで手分けして探してみましたよ(*´д‘*)

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『じゃあ~次の場所いこうっすw』『だなw』

 やっぱりフェンス越しじゃ無理がありましたですうw

 私たちは時間も押し迫ってると言うことでさっさと次へと向かうことにしましたです☆

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 またダラダラと長くなってしまってスミマセンなんてこれっぽっちも思ってないからねーw

 さて千葉県に突入しましたが、特に利根川流域にはかつて煉瓦工場が多く点在していたようです^^

 そのうちのまず一つ目が安西先生!でした☆

ちょいのり・サザエさんver1.jpgそれにしても町の広報誌とか町のホームページって意外と便利だよなあ~。 

 おいら、ポストにつっこんである草加市の広報誌なんてほとんど見なかったけれど、今度からじっくり見ることにするよw

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpg次回もやっぱり利根川流域です!そして成田駅近所に移動。そこにも当然煉瓦ちゃんがありました^^

 ではではまた今度お会いいたしましょう。

 ちなみに今年のかんなみ猫おどりは8月7日の日曜日。学校のグラウンドで行われるよ!

(どうやら今まで使っていた大きな河川敷の公園は伊豆ゲートウェイかんなみ並びに川の駅の工事で使えないみたい^^; 詳細はまた今度ということで!)

第857話 利根川煉瓦ものがたりっ!フレンドリーパーク下総編!『130年ぶりの煉瓦の里帰り!?』源田河岸跡・フレンドリーパーク下総・犬吠埼燈台の煉瓦ほか

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『わきゃ?煉瓦の里帰り?それってどういうことですか???』

 琴音っちに聞きなおすと簡単に教えてくれた。

 犬吠埼燈台の煉瓦の一部が、煉瓦を焼いたとされる下総地区高岡の資料館へと寄贈されたとのこと。

 その実130年ぶりの里帰り・・・びっくりですね^^

 ではでは時間も押してるとのことでさっさと滑河駅方面まで歩っちゃいましょうです。

 第857話、引き続き私こと石廊崎夕実視点でお話は進みますです~(*´д`*)

2016・かんなみ猫おどり告知・夕実ちゃん・ブログ用.jpg 

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 ちなみに元々安西地区あたりに煉瓦工場があったらしいってことで河川敷まで出向いてみたところ、特に何もありませんでした^^;

 琴音っち曰く『かつて利根川流域に存在した煉瓦工場や河岸は利根川の底になっちゃってるんすよね~^^』ってことらしい。

 えっと・・・それって煉瓦工場跡を探りに来た私たちの目的全否定じゃん^^;

 そう琴音っちに抗議すると、

『私最初に言ったよ?探すじゃなく歩ってみたいって^^』だってさー^^;(前記事冒頭で言ってます)

 そんなん言葉のあやじゃんかー。

 まあ・・・気を取り直して進みましょう。

 ここからは一旦堤防から降りて地区の中を散策しましたよ^^

 

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 わきゃ?川も無いのに石橋がありました^^

 

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『ねえねえお兄ちゃん、なんて書いてあるんすかね?』

『よ・・・読めねえ・・・^^;』

 

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『わきゃ~!こっちは読めますです。新川橋って書いてあるですね^^』

 後で琴音っちが調べたところ、昭和8年5月竣工のコンクリ橋なんだそうですう。

 現在の新川はすぐ横です。整備されたときに元々の川は埋められて橋だけが残ったみたいですね^^

 

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 地区の中を歩いて行くと、瓦屋さんなんかもちょくちょく出くわしました。

 元々この安西地区を含め利根川流域は瓦業を営む方たちが多く、煉瓦業に鞍替えした方たちもまた多かったそうですね^^

 

 さて再び利根川の土手沿いに進みますです^^

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 ここで『はいガソリンっす(*´д`*) みんな頑張ろうね☆』と、琴音っちに缶チューハイを手渡された私たち^^;

 少しぬるいけれど美味しかったですう。

 利根川から吹き上げる心地よい風に吹かれつつ、土手をのんびりお散歩です^^

 

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 そして向こうに大きな橋が見えて来たところで琴音っちが河川敷を指さしたのです。

『あの大きな橋のある付近が元々源田河岸(もしくは原太)って言う犬吠埼燈台の煉瓦を焼いた煉瓦工場があったとされる場所らしいんすよ^^

 じゃあ~いつもの今昔マップさんを見てみようっす皆^^』

 そう言って琴音っちはスマフォの画面を開いたのです。

明治大正期滑河付近.jpg

 これは明治大正後期のここらへんの地図っす^^ 

 そしてこれが↓、現在の利根川の流路を重ねたものっす』

明治大正期・現在との比較.jpg

『わきゃ!目の前の河川敷の半分は利根川になっちゃってるですう(゚д゚)!』

『これじゃ~工場跡探すどうのこうのじゃねーな~琴音よw』

『そうなんすよね^^ ちなみに明治初期に造られた工場は明治初期で役目を終えてるので、この明治大正後期の地図には煉瓦工場の記号も記されてないっす^^』

 

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 さて常総大橋ってとこまで歩いてきましたです。

 

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 彼女曰く『この常総大橋の手前側じゃなくって、こっちの下流側の河川敷に煉瓦場があったんじゃないかなあ~^^』とのこと。

 古い地図だと上流部は猿山と書いてあり、下流部が高岡。

 詳しくは分からなかったそうですが、この近隣なのは間違いがないようですね^^

 

 さてここで再び琴音っちからの提示がありましたです。

 先輩と共に彼女のスマフォをのぞき込むとーーー

広報なりた・犬吠埼燈台.jpg

 またもや広報なりたでしたw

 

『いやあ~だってこの広報誌は便利っすよw 結構詳しく成田市の煉瓦のこと書いてあるっすからね(*'ω'*)

 で、この広報なりたには、この成田市高岡にあるフレンドリーパーク下総の資料館に里帰りした煉瓦ちゃんがあるって書いてあるんすよ^^

 っつーことで早速行きやすぜ(*´д`*)』

 まだ歩くのかーと思いましたが、もうそこまで遠くないらしい。

 ではでは行きましょうです^^

 

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 土手を下り真っすぐに地区内へとやってくると、水路らしきものが見えてきましたです。

 

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 彼女曰く『この猿山と高岡の間を流れる境川は、かつて水運として使われていたんだと思うっす^^

 かつてはって言うのは、今はところどころ暗渠になってて船が利根川まで出られないっすからねw』

 歩いてみると運河みたいな場所がいくつも。

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 お堀に囲まれた弁財天さまもありましたです^^

(明治以前は高岡藩井上氏の陣屋の外堀だったかもです) 

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 さてさてようやくフレンドリーパーク下総まで到着ですう^^

 運動公園や市役所のあるこの施設内の端っこに資料館があるそうです(まだ歩くのか!)

 

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 まるでお城跡だったんじゃないのかと思うくらい結構な起伏。

 途中、つり橋を渡ると目の前に見えてきましたよ!

 やっとゴールと思い先輩と共にせかせかと近づくとーーー

 

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『『おおーい!休館日じゃねーか!』』(-_-;(-_-;)

『まあまあ心配しないでよお兄ちゃん・夕実っち^^ 私たちの目的は資料館じゃないっすから^^

 ほら、すぐ脇にあるよ!』

 そう彼女に促され、この施設をキョロキョロと探し出す私と先輩。

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『このポンプ車みたいなやつか!琴音』

『それじゃないし!』

 

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『ああわかっちゃったですよ琴音っち!この機械のオブジェみたいなのでしょう(*´д`*)』

『そういうボケはいいからw 

 私たちが目指した物それは!

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 この資料館脇に転がってる煉瓦ちゃんなのだ(*´д`*) 

 これこそズバリ、犬吠埼灯台から130年ぶりに里帰りした煉瓦ちゃんなんすよ~(*´д`*)』

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『ほ~なるほどな。わざわざコレを見るためにここまで来たのかw なあ~でも琴音よう、灯台に使われていたならばこんなにカクカクしてなくねーか?

 どちらかというともっと流線形じゃないと^^;』

『いい質問っすお兄ちゃん。たぶんこれは燈台の基礎部か附属する官舎の建材の一部だと思うよ^^』

 そして彼女は饒舌に犬吠埼燈台と高岡について語り出しましたです^^

犬吠埼燈台史より抜粋.jpg

『千葉県銚子市の犬吠埼に燈台が建てられたのは1874年(明治7年)でございやす^^

 日本の洋式灯台としてはそこまで初期の物ではないっすけれど、煉瓦燈台とすると屈指の高さを誇る燈台でもあります(第2位)

 さて、灯台と言ったらブラントンさんってくらい、明治の洋式灯台は彼にお世話になったとです。

 ここも当然ブラントンさんが関わってくるんすが・・・

 使用する建材。つまりは煉瓦ちゃんをどうするかでブラントンさんと日本の技師はもめたんです。

 その人とは中沢孝政さんと言う内務省の土木技師さんでした。

 日本の煉瓦はまだ未熟ってことでブラントンさんは輸入煉瓦を使いたかったんすが、

 良い煉瓦土探して来っからちょっと待ってろよ!と中沢さんに言われ、

 彼は見事立派な土をゲットし、19万3000余の上質な煉瓦を焼きあげたんす^^

 ブラントンさんが『うむこれなら!』と納得したのも頷けると思いますぜ?

 だって大規模な補修なく130年もの間堅牢な燈台がそこにあるんすからね^^

 二人の技師のプライドの結晶が犬吠埼煉瓦燈台なんす(*´д`*)

 そして煉瓦ちゃんの土とその煉瓦が採取され焼かれたのがこの高岡の源田河岸なわけっす^^』

 

 いやあ~琴音っちが煉瓦にドはまりしてるのは重々承知でしたけど、随分と調べ込んだものですね^^

 そういうとこだけは尊敬しちゃうかもですうw

 

 うんうんと感心している私。

 でも先輩はどうやら違ったようでーーー

『なあ琴音よ。歴史背景は分かった。うん、よくわかったぞ^^

 でもお前が本当に気になってるのはーーー煉瓦の刻印の有無だろ?w』

『さすが兄ちゃんw 痛いとこつくねーw

 そう、私はズバリ煉瓦の刻印が見て見たいの^^

 勿論その為なら煉瓦の裏側にある歴史も調べるけれど、

 あるのかないのか?見つけられるか見つけられないか?っつーー宝探しみたいな刻印探しが大好きだからね(*´д`*)』

 なるほどねー。わかるようなわからないようなですけど^^

 ここで一応、私は聞いてみることにした。

『ねえねえ琴音っち。この高岡の煉瓦にも刻印ってあるんですかねえ?』

『うーん・・・刻印と言うか犬吠埼燈台で使用された煉瓦の幾つかには煉瓦の平面が凹っとへこんだ煉瓦なんかがあったらしいんすよ(国立国会図書館調べです!)

 でももしかしたら~刻印的な物も残ってるんじゃないかと思ってここまで来たっす^^

 じゃあ~皆も付き合ってチョ(*´д`*)

 レッツ刻印探しい~☆』

『『あいあいさ~!』』

 かくして民俗資料館前に里帰りしてきた犬吠埼燈台の煉瓦ちゃんの調査がスタートですう^^

 

DSCF7449.jpg

 さて見れる部分と言ったらほんとにちょっとですう^^;

 手分けして探すまでもないですよねw

 

DSCF7450.jpg

『お兄ちゃんこれは!』

『いや傷だろw』

 

DSCF7451.jpg

『おい見て見ろよ琴音、煉瓦の面に小石が混ざってるぞ。利根川の砂利かもしんないな^^』

『刻印じゃないから別にどうでもいいっす^^;』

 

DSCF7452.jpg

DSCF7453.jpg

 台座の下に散らばっている煉瓦片なんかも皆で覗き込みましたです^^

 琴音っちに至ってはしゃがみこんで裏側まで見ていたけれど^^;

 

DSCF7454.jpg

『なあ~琴音。こうやってじっくり見ると、汚れと言うか煤けているようにも見えるな^^』

『なんすかねこれ。焼き過ぎ煉瓦で黒っぽいわけじゃなくって明らかに後から黒くなっちゃったみたいっすね。

 灯台で火を焚いて煤けるとかあんのかなあ?』

 

 この時は先輩すらも答えが分かりませんでしたが、

 かつての洋式灯台は火を焚いて照らしていたそうです^^

 灯台守さんが常駐して、その煤を払ってたんですね☆

 だけど、それとコレが直接結びつくのか? それが答えなのか? と言われると分からないって先輩と琴音っちは言ってたけれど。

 

DSCF7455.jpg

 結局、刻印どころか文献にあった煉瓦の面が凹んだ煉瓦すらも無かったようです^^;

 でもーーー

『しょうがないっす^^ 刻印あれば勿論発狂するけど、無いからって発狂しないっすw

 簡単に見つかるならそれはツマンナイしね☆』

 と、琴音っちは遠くを見て言った。

 

『ほんとはどうなんですか?うへへへ』と突っ込んだらデコピン喰らったですう(いたあーい^^;)

 私・・・あんたの一個上の先輩なんだけどなあw

(でも幼馴染の特権?とでも言いますかね^^;)

 

 さて、この後はどうするのかと疑問に思った私はおでこを擦りつつも彼女に聞いたのです。

 

『この後? うーん・・・この後は成田駅まで電車で行って、ちょこっと煉瓦遺構を見て帰るつもりっすよ^^』

 彼女がそう答えるなり菅原先輩の突っ込みが入った。

『ちょっと時間ギリだけど、成田駅からの帰り道に途中下車するからな!^^;』

 

 ああそうだすっかり忘れてましたですw

 妹に見せたいとこがあるって菅原先輩言ってたっけね^^

 ・・・そこはどんなとこなんでしょうか?

 それもとっても気になりますです。

 

DSCF7456.jpg

DSCF7457.jpg

 そんなこんなで滑河駅までやってきましたです^^

 ここから向かうJR成田駅の近所の煉瓦ってどんなとこ?

 そして先輩が途中下車してまで琴音っちに見せたい場所って何なの?

 次回、成田市街の煉瓦遺構編ですう~(*´д`*)

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 タイトルバック画像が『かんなみ猫おどり』の使いまわしなのは許してください。

 我が地元の祭りのアピールだし番宣(番組宣伝)だかんなw

(※ 次回はキャラを変えて、やっぱり猫おどりの番宣です!)

ちょいのり・サザエさんver1.jpgさて、犬吠埼燈台を形作った煉瓦ちゃんを追い求めてやってきたのは成田市高岡でした^^

 正直、130年ぶりの里帰り煉瓦ちゃんが資料館脇に無ければ痕跡と言う痕跡なんて皆無だったわけです。

 刻印は無かったけれどそこまでの道中も含めて楽しいお散歩でしたよ☆

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpg今回はそもそもの根幹である犬吠埼燈台へとは行かなかったけれど、当然答え合わせをしに行く予定ですからあしからず^^

 では次回はJR成田駅のご近所煉瓦ちゃんです^^

 そこで撮影した写真は10数枚。

 でも色々と歴史背景膨らませて結局ながーい記事になっちゃうのかなw

(3話構成のつもりでいたけれど、どうやら4話になりそうね^^)

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgではではまた今度お会いいたしましょうず(*´д‘*)

第858話 利根川煉瓦ものがたり!成田市市街編☆『もしかして残っていれば活躍できた不要普及線?』成田宗電気鉄道・第一第二隧道ほか

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成田と言えば皆何を思い浮かべるかな^^』

 

 滑河駅から成田線に揺られている道中、お兄ちゃんがこんな質問をしてきたんす。

 真っ先に『ハイハイハイ!』と手を挙げたのは夕実っち。

『やっぱり成田山新勝寺ですう~(*´д`*)』

 

 まあそうっすよね普通^^

 じゃあ~私はと言うと無難に

成田空港っすよね^^』って答えた。

 

 すると『だよな~^^』って返すお兄ちゃん。

 てっきり、そんなことわざわざ聞いてくるくらいだから『お前らはそれしかイメージ沸かないのか。バカだねーw』って貶してくるかと思いきや拍子抜けだったわけです。

 

 その代わりーーー

 お兄ちゃんから別の質問が返ってきた。

『皆、成田山や成田空港行ったことある?』と。

 

『わきゃー行ったことないですうw』

『実は私っちもだわさw』

『ぶっちゃけオレも初めてなんだよねw』

 なんだよ誰も成田に来たことないんすかW

 

 でもまさか成田駅からあんなに近いところに煉瓦遺構がいっぱいあるとはね!

 第858話、私っちこと菅原琴音視点で成田駅駅近煉瓦ちゃんを探訪するっす^^

2016・かんなみ猫おどり・手筒花火・琴音バージョン・ブログ用.jpg

 

DSCF7458.jpg

 成田駅に30分くらいで到着っす^^

 初めての成田駅。初めての成田市街にみんなキョロキョロ。

『わきゃ?結構、都会ですね~成田^^』

『パッと見、ビルとかあって駅周辺は開発されまくりな気がするが、こんなとこに駅近煉瓦遺構なんてあるのか?琴音^^;』

 おや?

 意外や意外。

 お兄ちゃんならてっきり成田駅近くの煉瓦ちゃんを知ってるかもと思ってたんすが、案外成田市までお兄ちゃんのアンテナは立ってなかった様子(むしろ嬉しいw)

 

 ならば『しょうがないなあ~(*´д`*)』って感じで、

 早速、成田駅の駅近煉瓦ちゃんを説明開始するのでした☆

 

『まずコレをご覧くださいっす^^』

広報なりた.jpg

『『また広報なりたかW』』

『だって便利と言うか、さすがタウン誌っすよ! ここには情報いっぱい詰まってるっす(*´д`*)

 

 じゃあ~特にここんとこ見てよ^^』

 そう言って私は広報なりたのある一文を指さして見せた。

 

広報なりた・成宗電気鉄道・記述.jpg 

『わきゃ?明治43年、県内初の電車って書いてあるですが、これがどうしたの?琴音っち^^;』

『うん。実はっすね? JR成田駅辺りは昔、3つの路線が存在してたんす^^

明治後期・成田市地図・成宗電車軌道.jpg

 現行、今でも残ってるのはJR成田駅のある成田線と、京成成田駅の京成線なんだけど、

 

 かつてはもう一つ路線があったし駅もあったんすよ^^

 それは成宗電車って言う千葉県内初の電気鉄道だったんす☆

 それは宗吾霊堂~成田山門前を走ってた路線。

 簡単に言えば成田山新勝寺前までの参拝者さん御用達?の路線だったんすよ^^』

 

『ほお~なるほどな琴音^^ 

 要するに楽して参拝したい人用に造った路線ってことだなw』

『別に楽したいとかじゃないっすよ^^; 鉄道会社が参拝者さんが利用してくれるだろうと当て込んで・・・造った千葉県初の路面電車っす^^;

 

 まあでもこれが・・・案外当てが外れたみたいでーーー

 

 利用者は伸び悩み、京成線の子会社化で存続したものの、

 昭和期になるとバスや自家用車などのモータリゼーション(普及化)が始まって、

 更に貧を窮することになっちゃうんす^^;

 

 そこにとどめの一撃!

 太平洋戦争へと進む日本は武器生産の材料となる鉄材に困窮することになるんす。

 そこで不要不急線

 

 つまりは最低限必要な路線以外は廃止しちゃお!

 そしてレールなどの鉄材は全部ぜーんぶ武器への資材にまわしちゃお!ってことになるの。

 そのなかでも娯楽などの観光輸送的鉄道は真っ先にやり玉に挙げられた訳で・・・

 結果として、この成宗電車も廃線の憂き目にあったわけっす^^;』

『わきゃあ~、歴史はなんとなく分かりましたですよ琴音っち。で、それと駅近煉瓦ちゃんがどう絡むのですかあ???』

『夕実っち、よくぞ聞いてくれましたw

 この成宗電車が開通したのは明治後期(1910年・明治43年)

 その頃の鉄道構造物には数多く煉瓦ちゃんが使われていたわけっす(*´д`*)

 当然この成宗電車にも煉瓦が使われていたんすがーーー

 今でもその当時の煉瓦のトンネルが残ってるんすよ!(*´д`*)

 それはほんとに歩いてすぐだから行ってみようず☆』

 ここまでが前置きですw

 私はかつての成宗電鉄の地図を皆に見せつつも目的の場所へと向かったのです^^

成宗電気鉄道軌道跡地図.jpg

 

 京成線の高架にぶち当たったところで新勝寺方面へ。

 するとそこは明らかに築堤。つまりは電車用に土手を築いた真っすぐな道がずっと続いていました^^

 道路に転用したその築堤並びに歩道は幅員も狭く・・・

 ちょうど下校時刻の学生さんたちの波を何とかかわしつつ先へ先へ^^;

 するとようやく見えてきましたっす(*´д`*)

 

DSCF7459.jpg

『わきゃー!結構立派なトンネルですね^^』

『なあ琴音。車道としては狭かったが、このトンネルの間口は広いんじゃないか?もしかして複線だったんじゃないのか???』

『うん。開設当時は複線だったって聞いてるよ^^ でも大正時代に単線になっちゃったそうっす^^;

 で、ちなみにこれが第二隧道っす^^』

『わきゃ?地図だとこの向こうにもトンネルありますけど、向こうが第一でこっちが第二なのは何でですかね』

『それは当然新勝寺が起点だからじゃないっすかね^^

 今の感覚的にはJR成田駅が栄えてるからそっちが起点と思うけれど、やっぱりメインの成田山から第一第二って数えるのがふつうだと思うっすよ?夕実っち^^

 まあ~話もそれくらいで、ちょっと見て見ようっす皆☆』

 

DSCF7460.jpg

DSCF7461.jpg

 トンネルの坑口左右には、これまた立派な翼壁が(*´д`*)

 翼壁は主に『土留め』の役割があるっす。背後の急斜面から土砂が流れてくるのを防ぐ重要な機能でもありやす(*´д`*)

 

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『わきゃ? 軒下煉瓦ちゃんあるですよ^^』

『う~ん・・・残念ながら夕実っち、煉瓦が縦積みになってるから刻印探しても見つかる可能性うっすいかもっす^^;』

 刻印が見つけやすい平面はモルタルの中。これじゃ厳しい^^;

 そもそも煉瓦トンネルは刻印探し厳しいっす^^;

 関西圏は長手面に刻印があったりするのだけれど、関東圏は滅多にそんなのは無いのです^^;

 

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『無難にイギリス積みだな^^』

 まあ・・・お兄ちゃんが言うように堅牢なイギリス積みっすね^^;

 

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 成田山側に出てきて見上げると、立派なデンティル(歯のような装飾)

 JR成田駅側はツタに覆われていたから見えなかったけれどこうなってたのね^^

 

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 さてここには土木遺産のプレートと、その説明書きがありましたっす^^

 もうある程度説明しちゃったので割愛っすねw

 

DSCF7469.jpg

 一応、デンティル部分を望遠でパシャリパシャリと撮影。

 刻印らしきものは・・・無かったかな?

 と言うか・・・

 学生さんの往来がめっちゃ激しくてじっくり撮影なんて無理ゲーでしたw

 当然、学生さんの往来が優先。私たちは数枚撮影するだけで自重しましたっす^^

 

 さて、第二隧道を見送ればすぐに見えてきました。

DSCF7470.jpg

 成宗電気鉄道第一隧道っす^^

 

DSCF7471.jpg

DSCF7472.jpg

『わきゃ~こっちも立派な翼壁がありますです^^』

 ここには片側だけ(幼稚園側だけ)煉瓦ちゃんの翼壁がありました。

 もう片側はコンクリの法面。でももしかしたら当時はダブルウイングだったんじゃないっすかね。ダブルウイングとかかっくいいーw

 

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『なあ琴音。煉瓦の坑口が6重巻きの立派な入り口だよな~。当時としちゃ結構金かかってそうだなw』

 確かに随分と立派な6段積みのアーチ部分。

 煉瓦の量も相当。

 成田山の参拝客を当て込んでも御釣りがくると充分に踏んだんでしょうね。

 でもまさかイマイチ路線になるとはねえ~w

 

DSCF7474.jpg

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 ここは学生さんもほとんど通らず人通りも無いので撮影し放題(*´д`*)

(学校や幼稚園はこの手前なのでw もしくはこの上を通るか、翼壁手前に階段があってそちら側を皆さん通行するから車の通過がほとんどなのっす^^)

 っつーことで、望遠で手分けしてデンティルの平面を刻印探ししたっす。

 ・・・特に何もなかったっすけどねw

 

 ここでお兄ちゃんが私に疑問形。

『なあ~琴音。そもそもこの成宗電気鉄道の煉瓦の出どころを掴んでるのか?^^』と。

『う~ん・・・う~ん・・・分からないっすw

 だって千葉県の煉瓦って調べ始めたばっかなんだもん^^;

 明治後期(43年)ってことだし、他県からの煉瓦の流入も多い時代だしね^^;

 私としては~今では成田市となった利根川流域の多くの煉瓦工場たちの可能性を探ってるって感じっすかね^^』

 

 利根川流域どころか成田市街でも煉瓦が焼かれていたことが分かっているんすが、

 なんせ資料も少ないし、じっくり取り組まないことにはらちが明かないっす^^;

 今後の課題でしょうか^^

 

  

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 さて成田山側の入り口まで出てきました。

 今度は第二隧道と逆で、こちら側がツタに覆われていたっす。

 

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 目地は結構ぞんざいw

 でもまあ~美しくみせる必要性無いっすからね^^

 鉄道煉瓦建築は堅牢であるのが最重要っすから。

 

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 その後は一通り見て終了っす^^

 なかなか見ごたえのある煉瓦ちゃんでした(*´д`*)

 

 ここで夕実っちがぽつりと言う。

『わきゃ~、色々と歴史の憂き目にあったとこですが、もしかして我慢し続けて存続していたら、

 結構今ならば活躍できたんじゃないですかね^^;』

 それに続くようにお兄ちゃんもまた。

『だよな。今の時代~残ってれば案外、観光の目玉として利用できただろうって物件はたくさんあるからな^^

 今じゃ路面電車が残ってればよかったのにーって嘆く自治体も多いからなw』

 

 まあ~後の祭りってやつだとは思うっす。

 昔、こういう建物ありましたよって看板よりは人を呼び込めたかもでしょう。

 ここだって『残っていればもしかして・・・』って場所かもね^^

 仮に残ってたら私は当然、煉瓦トンネルをくぐって参道出来るこの路線を利用してたでしょうけれどw

 

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 帰りは第一トンネル脇から学生たちの後を追ってJR成田駅へ。

 すると第二隧道の上はお墓や、屋台蔵なんかがあったっす^^

 

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 こっちが正式?な成田山新勝寺へのルートっすかね?

 こちらは多くの観光客で賑わってたっすよ^^

 

 

 ちなみに、ここじゃないけれどーーー

成田市・仲町煉瓦道.jpg

 かつてはこの先の参道は煉瓦敷きだったんだそうっすよ(*´д`*)

 これも広報なりた情報。

 今回、どんなにお世話になったことかw

 

 さて、

『わきゃあ!もう見るとこ無いですよね!無いですよね?早く帰ってご飯食べたいです!(半ギレ)』と駄々をこねる夕実っちが居たもんだから、

 成田駅の蕎麦屋さんで渋々私とお兄ちゃんは彼女を鎮めることにしたっす^^;

 まあ・・・よくよく考えると、いつものように朝から碌な物を食わずに夕刻でしたから、彼女の気持ちも分からないでもないんすけどねw

 

 でもなぜ? 真っすぐに帰らずに駅蕎麦で彼女をとりあえず諫めたかと言うと、

 お兄ちゃんが言っていた『寄り道をさせてくれ!損はさせない!』って言葉があったからなんすよね^^

 

DSCF7484.jpg

 まずは皆で『『『かんぱーい♪』』』と、お疲れビヤー(*´д`*)

 これがまた旨いこと旨いことw

 胃どころか小腸突き破って大腸まで貫通する旨さですぜ!

(※ なんせタクシーのショートカットあるにせよ、かなり空腹で歩きましたしねw)

 

DSCF7485.jpg

 おつまみあればオプションで付けてもよかったけれど、無かったから皆でそれぞれお蕎麦を頼みましたっす。

 夕実っちは山菜そば。お兄ちゃんと私は鴨南蛮そば。

 普段ならそこまで美味しく感じない駅蕎麦でも、砂漠に彷徨う旅人が見つけたオアシスの一滴(ひとしずく)みたいでめっちゃ美味しかったっすよ(*´д`*)

 

 さあ!腹ごしらえも終えて夕実っちの駄々もすっかりおさまりやした^^

 目の前には我孫子駅行きの電車がホームへ滑り込む。

 電車に乗り込むなり、お兄ちゃんが拝むように手を合わせ申し訳なさそうに私たちに言ってきた。

『ごめんね皆。あと数駅で途中下車するよ^^; 嫌!って言うなら強制はしない。

 その時はボクだけ降りるから皆で草加駅まで帰っていいよ^^

 でもそこはボクが寄りたかった場所だし皆にも見てもらいたい場所でもあるんだけどね☆』

 そう言われちゃずるいよ。行くしか・・・寄るしかないじゃんw

 夕実っちは本当は真っすぐ帰りたかっただろうけれど、好きなお兄ちゃんにこうまで言われたら行くしかない。

 

『わきゃ~♪ 先輩が言うならどこまでもお~(*´д`*)』

 だよねw あんたそうでなきゃw

 

『で、お兄ちゃん。どこで途中下車すんのさ?』

『おお、目指すは千葉県印西市木下駅だ^^

 ここには煉瓦の刻印を越える物が残ってるからな^^』

 ええっ!?刻印より凄いものっ???

 もうそれだけでワクワクが止まらない!

 

 次回、印西市編。利根川煉瓦ものがたりファイナルっす☆

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 やってきたのは恥ずかしながら初めての成田駅市街でございます^^;

 その駅近の煉瓦ちゃん、成宗電気鉄道跡の煉瓦トンネル遺構。

 いや~立派なトンネルだったね(*´д`*)

ちょいのり・サザエさんver1_汗.jpg時間的に下校の学生の波にのまれちゃって大変大変^^;

 あの人なにやってるんだろうか?的な視線をグサグサっと感じつつも寄り道したわけだけれど、いいもの見たと思います^^

 色々あって廃線になった路線だけれど、今だっらばきっと有効利用できた物件なんじゃないかとちょっと思ってます^^

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgさて次回は利根川流域の煉瓦ものがたりファイナル。

 日本全国『住みよさランキング』の連続トップになってる千葉県印西市へと寄り道です^^

 そこには煉瓦刻印求めて奔走した琴音と言うキャラが刻印以外の煉瓦と言うものに触れる物語が登場。

 自分としても皆に見てもらいたい今回のクライマックスでしょうか^^

 興味がなければガッカリかもしれんけど、見て決して損は無いと思います☆

 ではではまた今度お会いいたしましょうず☆

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgちなみに今年のかんなみ猫おどりは『手筒花火』なんだそうだ^^

 大人の事情で、今回は中学校のグラウンドを間借りして開催されるそうなんだが・・・

 手筒花火って間近で見たこと無いので、めっちゃ楽しみです☆

 

第859話 利根川煉瓦ものがたりっ!印西市編☆『村の鎮守の神様の今日はめでたい煉瓦の玉垣!』大森鳥見神社・印西市中央公民館ほか

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『煉瓦と神社って融合すると思うか?^^』

 

 歩き疲れていたこともあって少し無口になっていた私と夕実っちにお兄ちゃんが質問してきた。

『え?何それ?何か哲学?』と返す私に、

『いやそういうんじゃないよ^^ 日本の煉瓦の歴史を遥かに超える歴史を持つ日本の寺社仏閣とかにさ? 煉瓦が使用されているのはどう思うかって聞いてるだけだよ^^』

 ああなんだそういうことか^^

 要するに古式ゆかしい建築物なのにハイカラな建材が使われるのはどうなのかってことかい^^;

 

 私はちょっとだけ考えてから再びお兄ちゃんに返すのでした。

『私は別にいいんじゃないかと思うっすよ^^ 流石にイマドキの煉瓦タイルなんかを神社に使われたらシビレちゃうっすけどねw 

 だって神聖な感じがまったくなくなっちゃうしさ^^

 

 そこに意味を分かってるのか怪しい夕実っちも手を挙げて参戦。

『ハイハイハイ!ですう^^ 私、群馬の太田市にある世良田の八坂神社で煉瓦敷きの参道とか見たです!

 石畳もいいですが煉瓦も趣ありましたですよ(*´д`*)』

 ああ~そう言えばそんなんもあったねw

 よく覚えてたね夕実っち^^;

 私も思い起こせば長崎五島列島で煉瓦の山門のあるお寺を見たじゃないか。

 

『そう、オレも別に悪いもんじゃないって思ってるんだ^^ 

 社殿とかが丸々煉瓦造りだと日本っぽくなくなっちゃうし歴史を軽んじてる気もするんだが、

 木造社殿を活かすような部分的な煉瓦の使われ方は許されることだと思ってる。そしてアートでもあると思うんだよね^^

 でだ、

 もうすぐ降りる印西市には、その神社と煉瓦の邂逅と呼べるものが存在するんだ^^』

 ええっ!? 何それ!

 むしろそんなに大きく出ていいのかよお兄ちゃんw

 

『ああ~もう次の駅だぞ^^ みんな降りる支度しろよ☆』

 お兄ちゃんに促されて成田線から降り立ったその先はーーー

 

 第859話、利根川煉瓦ものがたりファイナル!

 私こと菅原琴音視点で、その神社と煉瓦の邂逅とやらを確かめたいと思うっす(*´д`*)

第859話・利根川煉瓦ものがたりファイナル・琴音驚き・大森鳥見神社3.jpg

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 やってきたのは印西市『木下駅』

 読み方は『きおろしえき』っす。きのしたじゃないのかーw

 

『で、お兄ちゃん。その煉瓦が使われている神社ってどこなのさ?』

『ここから徒歩30分くらいんとこかな^^』

『わきゃ・・・また歩くですか^^;』

 どうやらバスも走ってるみたいだけれども時間が合わないらしく、結局歩いて向かうことになりました^^;

 

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 てくてく歩いてやってきたのは『大森坂上』と言うバス停付近。

 坂上って地名なだけあって途中から緩やかな丘陵をのぼってきたっす^^;

 恐らくここら辺が峠でしょうか。

 するとお兄ちゃんが『たぶんこっちだぜ!』と、おいでおいでをした。

 私と夕実っちはそれについていく。

 

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 観光の散策ルートにでもなっているようで周辺案内板や地図を見かける。

 こうやって見ると、ほんとに丘陵のど真ん中まで来たんすねえ^^

 恐らく参道だったのでは?と言う真っすぐな道を進むとソレは見えてきました。

 

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『わきゃ・・・鬱蒼とした森の中ですう^^;』と夕実っちが指さした。

 確かに急にそこだけ森

 今までは開けた場所で住宅もチラホラしていたけれど、目の前のとこだけは高い木々が囲む。

 寺社仏閣の立地って丘の上や街中と様々にあるけれど、

 森の中、つまりは『鎮守の森』が一番雰囲気あるっすよね~^^;

(神社を囲う森は『杜』とも言いますよね^^)

 

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 その鬱蒼とした鎮守の森の中にやってきたっす^^

 鳥居の横にはご丁寧に名前と由来があった。

『大森鳥見神社』

 鎮座建立の時期は定かではないそうですが、1636年・1676年・1699年の『再建』の記録が残ると言うことは相当の歴史を誇る立派な神社だと言うことが分かったっす。

 

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『わきゃ?先輩!先輩!煉瓦のれの字も無さそうな普通(立派)な神社さんに見えますですよ!』

 辺りをキョロキョロ見渡していた夕実っちが大きな声でお兄ちゃんに訴える。

 確かに拝殿までやってきたけどごく普通の神社じゃん^^;

 社に狛犬に賽銭箱。

 雰囲気はあるのは分かる。でも失礼だけど・・・

 普通っすw

 

 それに対してニヤリと、エッチなビデオでも見てるかのように実にいやらしいニンマリ顔で返すお兄ちゃん。

『この奥に秘密があるんだよ夕実ちゃん^^ じゃあ~この裏手に回ってみようぜ!^^』と、

 社殿の裏手へとお兄ちゃんは私たちを促した。

 

 ・・・正直ここまで心の中ではワクワクしてたの☆

 だって神社と煉瓦の邂逅とか大袈裟に言うし~

 煉瓦刻印を越えるものがあるやも?なんてお兄ちゃん言ってたしね。

 でも見た目ふつーじゃん!

 だからだいぶ疑いはじめてたよ私^^;

 

 ーーー社殿の脇から裏手へと一歩踏み入れた私と夕実っちは、

 同時に大きな声で叫んじゃった!

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『『何か煉瓦の壁があるう!!』』(゚д゚(゚д゚)

 っとね。

 

 表と裏じゃ大違い!

 表向きは普通でも、ここは裏手こそ真髄だったんす!!!

 煉瓦への興味にそこまで・・・の夕実っちすらサプライズにワクワク。

 当然わたしは大興奮!

 

『お兄ちゃん!煉瓦塀が裏手にあるなんて憎いとこだねここは(*´д‘*)』

『煉瓦塀って無粋なこと言うなや妹よ^^ 神社の垣根だから玉垣って言ってくれ。

 大森鳥見神社は煉瓦の玉垣を有する珍しい神社なんだよ^^

 煉瓦の玉垣を有する神社は意外とあったりもするんだけれど、ここは特に別格なんだ^^

 まあ~それは琴音。そして夕実ちゃん。じっくり見て探してみなよ^^』

 

 神社の囲いに煉瓦塀。

 実はお兄ちゃんに内緒で探索したりして、ちょこちょこ見かけたりもする。

 でもお兄ちゃんが言うように、ここは今まで見た中でも別物だったのです。

 

 

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『わきゃ!? なんか不思議な煉瓦さんがあるですよ!』

『うは!なんすかこれ♪ 初めてこんな煉瓦ちゃん見たかも(*´д`*)

 ん~でも煉瓦? テラコッタ・・・かな?ここだけ意匠のある煉瓦タイルなのかな???』

『それはよーく見れば答えが分かるから自分で探してみ^^』

 なんだよ答え教えてくんないのかよw

 しょうがないと言うことで自分で答えを探す。

 

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 意匠のある不思議な煉瓦は玉垣の上段に使われていたっす。

 パッと見、瓦屋根みたい。意匠も鬼瓦っぽいし^^

 

 ここでサクサクと先を行っていた夕実っちが『ねえねえ!琴音っちい!!!(゚д゚)!』と私を呼ぶので彼女の元へ。

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『わきゃー! ここは煉瓦が欠けてるです!』

『あ、ほんとだ。っつーことは煉瓦タイル説は否定されて完全な意匠煉瓦ちゃんじゃん(*´д`*)

 ん?

 あれ?

 よく見ると上の意匠煉瓦は長手面が装飾されてるけれど、屋根瓦的なとこは小口に装飾されてる!』

『わきゃ・・・どういうことですか(;´∀`)簡単に言ってくださいです』

『じゃあ~そこは琴音に代わってボクが説明しようか^^

 そう、ここの玉垣に使われている意匠煉瓦の装飾部分は見える部分にしか飾りを入れてないんだよね^^

 つまりはだ、この大森鳥見神社の玉垣だけにわざわざ造った特注の意匠煉瓦なんだと思うよ^^』

 かあー!!ココだけのための特注品なのか!マジすげえ・・・(*´д`*)

 しかもこんな特注品の意匠なら、煉瓦刻印と同じでどこどこの製品だって証明にもなるじゃない。

 いや、もう刻印とか越えてるじゃんw

 お兄ちゃんが煉瓦刻印を越える物って言ってた意味がようやく分かった(*´д`*)

 

 

 でも・・・せっかく煉瓦刻印がバリバリ見つけられそうな煉瓦の平面がズラリと並んでいるのを見た私は

『この意匠以外にも刻印あったりするんじゃね?』と皆に言ってみるのだ。

『わきゃ?この素敵な装飾だけで充分じゃないですかあ・・琴音っち^^;』

『オレも夕実ちゃんと同じかな^^ せっかく装飾を施してるのにわざわざ刻印を打つ必要性を感じないなあ^^;』

 う・・・確かに^^;

 とはいえ、せっかくなので煉瓦の平面も探ってみることにしたっす!

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 これは・・・傷かなあ?

 同じような傷が幾つかあった。

 お兄ちゃんに振り返ると無言のまま首を横に振る^^;チガウノネ

 

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『ねえ琴音っち。この桜の装飾が刻印ってことで充分じゃないですかあー^^』

 そうだよねえ・・・^^;

 でもこの意匠煉瓦ちゃんはどうやって装飾したんだろ?

 作業工程も気になるよね(*´д`*)

 

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 よく見ると屋根瓦的煉瓦の下一段だけ別の色合いの煉瓦ちゃん。

『焼き過ぎ煉瓦かとオレは思ったけど、よく見ると釉薬煉瓦だな^^』

 なんともまあーどこまでこだわってるんだこの玉垣は!(*´д`*)

 そして裏手へとまわった私たちは、

 

 

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 その立派な佇まいに圧倒された

『わきゃあ・・・わきゃあ・・・すごいですう!』

『私ってば玉垣ばっかり見てたから忘れてたっすけど、本殿の掘り込みと言うか意匠ってめっちゃすごくない?』

『そこなんだよ^^ あくまでもメインはこの本殿の立派な意匠だからなw でも煉瓦の玉垣含めて素晴らしいとこだ^^

 お!

 ちょうど説明版があるからそれを見ながら本殿も堪能しようぜ^^』

 

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『あれ? こっちだと紀元前93年創建って書いてあるっすねえ^^;』

『わきゃ?入り口にあった説明だと創建時不詳だった気がするです^^;』

 入り口にあったのは印西市が建てた説明版かなあ。どうも食い違ってる気がする。

 

 色々あるけどそれよりも本殿です!

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 もう言葉が無い。

 彫り込まれた圧倒的な本殿の意匠に『うわあ・・・うわああ・・・』としか出ない。

 これを造った昔の宮大工さん凄まじすぎる・・・

 神様も喜んで住んじゃうよ絶対w

 

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 さて、本殿の裏正面。つまりは拝殿と対面になるところまでやってきました。

 玉垣を見ると意匠煉瓦ちゃんが欠落したのか、意匠の無い釉薬煉瓦ちゃんで補修されてたっす^^

 

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 今度は本殿の横手へ移動。

 煉瓦の目地から草が生えてたっす(植物の生命力恐るべし)

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 こちら側も当然本殿の意匠はございやす^^

 雉かな?まるで今にも飛び出してきそうっすよね!

 そしてここまで玉垣を見ていて一つ分かったことが。

 

 

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『ねえねえお兄ちゃん。さっき傷だと思ってたヤツさ、結構たくさんあるけどどうなんだろ?』

『そうだなあ・・・よく見るとどれも同じ方向性のある傷だな。刻印とまではいかないが、煉瓦職人さんが意図的に傷をつけた可能性はありそうだな^^』

 

 

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 隙間から玉垣の裏を見ると、これまた煉瓦ちゃんの控え壁がズラリ☆

 本殿に入れる行事とかあるのかな?

 そういう祭事があったなら、いつか中へと行ってみたいっすね^^

 

 

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 さて一通り見てまわったところで、ご丁寧に『撮影される方はコチラでどうぞ!』と書かれた撮影ポイントがありました。

 まあ・・・ビールケースなんだけどねw

 

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 近すぎて玉垣と本殿が入らない・・・w

(どうやら本殿の意匠をじっくり見てもらうために用意された撮影スポットのようです^^;)

 

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 玉垣脇には階段状の煉瓦ちゃんと、

 ダンゴムシ付きの廃煉瓦がゴロンとしてましたっす^^;

 

 

『いやあ~実にいいもん見させてもらったっすよお兄ちゃん。缶チューハイ2本おごっちゃうよん(*´д`*)』

『それはそれはどうも^^; さて、もうだいぶ日も落ちかけてきたけれど最後にもう1か所だけ寄り道をするよ^^

 まだよるのかよ!w

 

ここの玉垣が造られたのは大正2年と言われてるんだが、この意匠煉瓦を焼いた可能性のある工場跡へと行ってみないか?^^』

『え?行く行く!当然行くっす(*´д`*)』

『そんなに遠出じゃないから夕実ちゃん安心してね^^ それは木下駅のすぐ裏手。つまりは利根川の近くだ^^

 ボクたちは今まで利根川流域にかつてあった煉瓦工場を探してきたわけだろ?

 この印西市もまたかつて煉瓦工場があったわけなんだ^^』

 

 

 と言うことで帰り道がてらに煉瓦工場跡に寄ることになったっす^^

 その道中の間に、お兄ちゃんは色々な資料を見せてくれたっす。

1950年代・印西市・木下地図.jpg

『工場名も創立年もよくわからなかったんだが明治後期くらいから既に地図上には表記があったんだよ^^

 これは1950年代の地図だけれど煉瓦工場の記号あるだろ?

 恐らくは結構近年までやってたんじゃないかと思って色々と引っ張り出してみたんだ^^』

 

1979年・安西・木下・六軒・中央公民館周辺図.jpg

『これは1979年ごろの航空写真だ。ネタバレだが今は中央公民館が建っている^^』

印西・木下。中央公民館前身・煉瓦工場1970年代.jpg

『そしてこれが1960年代後半の航空写真だ。違いがわかるかな?』

『わきゃ!工場みたいなのがあるです!^^』

『そう。これは推測だけど・・・中央公民館の開館は印西市の市史のPDFファイル見た限りじゃ昭和44年。つまりは1969年。

 だから少なくとも1960年代くらいまでは印西市に煉瓦工場があったんじゃないかと思うんだよね^^』

 マジかよ・・・そこまで調べたのかよお兄ちゃん^^;

 やっぱり缶チューハイ3本にしてあげようかなw

(※ 煉瓦工場名が分からなかった・・・どうやって調べればいいんだろ^^;)

 

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『わきゃ? なんか煉瓦の土台があるですよ?^^』

 あらやだほんとだ。

 道すがらの酒屋さんの土台部位が煉瓦ちゃんでした^^

 こうなってくると怪しいのです。

 今までの経験上『古い酒屋や酒蔵には煉瓦蔵や煉瓦煙突が多い』んす。

 っつーことで酒屋さんをぐるりと探ってみることにw

 

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『やっぱりあったなあ^^ 土台部位だけだが倉庫も煉瓦が使われてる感じだな琴音』

 やはりお兄ちゃんも同じ嗅覚のよう^^

 裏手に回るとそこには背の高い倉庫があり、土台は煉瓦造りでした(*´д`*)

 

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 軒下の換気口かな?

 八號って八号かな^^ 昔の漢字の鉄製蓋がかっこいいっす(*´д`*)

 

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 どこかに煉瓦の平面を見いだせるかと頑張ったけれど厳しいようで^^;

 でも結構古そうな煉瓦ちゃんだった。

 お兄ちゃんに言わせると『たぶん煉瓦工場跡にもかなり近いし、そこの煉瓦が使われてる可能性大だと思うぞ^^』だって^^

 

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 そこからはもう本当に近所でしたっす。

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 印西市中央公民館に到着。

 ここがかつて煉瓦工場があった場所なんすね^^

 

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 せっかくだからと公民館周りを探索したけれど、当時のものと呼べるものは残っていなかったっす^^

 

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 裏手は印西水の郷ネットワークさんの川巡りの乗船場になってたとです。

 ここも当然お兄ちゃん曰く~

『かつてこの地は江戸と海を結ぶ中継地点だったんだ^^ 利根川の水運を利に栄えた場所なんだよ^^

 それは煉瓦にとっても重要だったんだ。

 なんせ利根川と言う大河川は煉瓦に適した土もあり、出来上がった煉瓦を船で運ぶのにも最適だったからね^^

 水運ってのは町にとっても煉瓦にとっても、とても重要なものだったんだ^^』

 

 今のようなトラックや鉄道が無い時代、重たいものを運ぶのには河川や水路が重要だったわけっす。

 煉瓦もまたしかり。

 一個でも結構重いしねw

 かつて利根川流域に煉瓦工場がいくつも存在していた理由が、今回の旅でちょっとでも分かった気がします^^

 

 さて帰りはーーー

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『なんだよw お前、チューハイ3缶くらいおごっちゃるよって言ってたのに氷結果汁1缶だけなのかよw』

『家までここから1時間もかかんないじゃん^^; 草加駅に着いたら居酒屋でお兄ちゃんに残りの2杯分おごるから心配すんなw』

 駅に着いたら居酒屋でおごるって言ってるっちゅーのになんてがめつい兄ちゃんだw

 ・・・とは言え感謝してるよ?

 だってあんな素敵な神社の煉瓦玉垣はお兄ちゃんが教えてくんなかったらスルーしてたはずだもん(*´д`*)

 

 ここで相変わらず人の会話や流れを天然にぶっちぎる夕実っちが一言言う。

『わきゃ・・・歩き過ぎてお腹ぺこぺこですう^^;』と。

『だよね夕実ちゃんw 成田駅の蕎麦なんてとっくに消化しちゃったよねw』とお兄ちゃんがそれに笑って受け答え。

 せっかくなのでスマフォの万歩計を見るとーーー

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 タクシーで初っ端にショートカット(ズル)したけれど、なんだかんだ結構歩いてたんすねw

 そりゃおにぎりと蕎麦じゃ腹減るよ^^;

 

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 なかば廃村サークルの打ち上げの場と化している、なじみの駅近の中華屋さんへとレッツゴー(上海亭)

 品物1個1個がボリュームあるので重宝してるっす(*´д`*)

 

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『串焼き始めたアル☆』って言うから串もの頼んだらスパイシーで香料の効いた串焼きでした(モンゴル?中国北部でわりかしある串焼きかな?)

『かれー(辛い)w でもうめーかもw』なーんて言いつつも頬張り和気あいあい。

 楽しい打ち上げとなったとです(*´д`*)

 

 利根川流域にかつて多く存在した煉瓦工場の名残旅もここで大団円を迎えた訳だったんすがーーー

 

 そこに1通のメール着信がやってきた。

 私はさりげなくスマフォをのぞき込む。

『教授さん(駅員3さん)からのメール・・・え!?』

 

 そのメールの内容に私は思わず大きな声を上げてしまった。

『なんだどうした?琴音^^』

『わきゃ?何のメールですか?^^』と夕実っちとお兄ちゃんが反応する。

 私は胸に手を番い、バクバクと唸る心臓を落ち着かせてから彼、彼女に切り出したーーー

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 さんざん『煉瓦の刻印を越えちゃう?』とか『ここは是非とも寄ってみたい場所!』って煽ったけれど、

 いかがだったでしょうか?

 印西市の大森鳥見神社の煉瓦玉垣は^^

ちょいのり・サザエさんver1_汗.jpgここは本殿の意匠も含めてボク的にもトップランキングあげちゃいたいくらいに、

 目の前にしたときは感動しちまったねえ~^^

 でもほんと昔の職人さんってすごいよね!

 物に魂を刻み込む!って伝わってきたもの^^

 マイナースポットだなんて疑うくらいでした^^;

 近隣に御用がある方は是非ここへどうぞ☆

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgさて次回は文末にあったように琴音に届いた1通のメールから始まる物語です^^

 気になる方は次回もぜひどうぞご賞味あれ☆

 

第860話 煉瓦研究ネットワーク東京入会 日光橋編☆『琴音、もっと煉瓦研究の高みへ!』玉川上水日光橋・インド料理ビラシほか

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『煉瓦研究ネットワーク東京会としての正式な立ち上げがあるんだが琴音君もどうかね?アッハッハ^^』

  

 ーーーそれは教授さんから届いた一通のメール。

 煉瓦研究ネットワーク東京と言うのは、東京並びに周辺の煉瓦遺構・構造物などを 実際の目で探索し、情報を収集・意見交換などをして情報の蓄積、

 そして記録に残していく集まりなんです(勿論教授さんは所属)

 それがこのほど『会として正式に立ち上げを行う』こととなったそうなんす!

 煉瓦研究ネットワーク東京(長いので以後、煉研ネット東京としやす)は、

 今まで幾つかの巡見 をし、教授さんのご厚意もあって私も途中から参加してた。

 ぶっちゃけ一般人枠ですw

 

 周りを見ればいつも誰でも学芸員さんや資料館勤めのプロばかり。

 それなのに素人の私に『入会どうかね?アッハッハ^^』とお誘い受けたのです受けちゃったのですよ!マジで☆

 正直・・・流石に躊躇しましたよ^^;

 だってねえ・・・ただの趣味人がプロの集まりに飛び込むわけですよ^^;

 

 そこにひょいとお兄ちゃんが私のメールを覗き込んだ。

『なんだお前!教授さんの煉研ネット東京の正式会員に誘われたんか^^ いいじゃねーか是非はいっちゃえよ☆ むしろオレも入りたいぞw』 

 それを聞いてか夕実っちまでもが、

『わきゃー!すごいですう! これでもうちょっと上の世界に行けるね琴音っち(*´д`*)』と背中を押す。

 

 かつて普通では見れない中々覗けない場所も煉研ネット東京さんのおかげで見ることが出来た。

 その繋がりで神奈川横須賀の煉研さんとも出会えた。

  

 正直、大学卒業後の進路はもう決めている。

 当然煉瓦ちゃんに関われるような仕事をするつもりでいた。

  これは私にとって願っても無い大チャンスなんじゃないでしょうか?

  

 行きますか!本格的煉瓦の世界へ! 

 

 私はドキドキしながらも教授さんへと返信をしたのだったーーー

 第860話、煉瓦研究ネットワーク東京正式入会編。

 私こと菅原琴音視点でスタートっす!^^

第860話・煉瓦研究ネットワーク東京入会編①・玉川上水日光橋・琴音白衣ブログ用.jpg 

DSCF7543.jpg

『わきゃー、拝島駅とか初めて来ましたですう^^ 』

 やってきたのは拝島駅。

 一緒にわきゃーって言う人が横に居るのはご愛敬w

 煉瓦研究のサークルの部長である夕実っちも 後学の為にってことで一緒に参加することになったっす(会員にはならないらしい^^;)

 さてなぜ拝島かと言うと、

 この拝島、そして福生市 にある煉瓦遺構の巡見(見学会)を兼ねて『発起総会(会の正式な立ち上げ)』がこの地で執り行われるからなんす^^

 

『プロ相手に遅刻はやべーっす^^;』と前日に呪文のように呟いていたら、

『任せるです。私が起こしてあげるから^^』と、夕実っちが無い胸をドンと叩いてくれたおかげで(失礼だけど夕実っちおっぱい小さい)

 集合時間1時間前に到着できましたw

(※ 作者は基本、遅刻魔でありやすw 無事に起きれてホッとしたよ^^;)

 

 ・・・とは言えやっぱり緊張っす^^;

 

『やばいっす・・・私なんか場違いじゃ無いっすかね・・・』と落ち着かない私を見て、夕実っちは『任せるです!』と再び無い胸をドン!と叩き、

 駅前のコンビニに走り出した。

 そして帰ってくるなり手渡されたのがこれ。 

DSCF7544.jpg

 酒かよ!

『これを飲めばたぶん落ち着くはずですう(*´д`*)』って彼女は言うけど

 落ち着くと言うか真面目な会合の前に酒飲んでどうするよ!w

『大丈夫です!桃のフレーバーだからバレないですう^^』

 そうなのかなあ!(*´д`*)

 じゃあーせっかくの彼女の気遣いなので飲むことにしましたよ^^

 おかげで落ち着きましたw

 煉研の皆には内緒っす☆

 

 ---とは言え

 早く着いちゃったし暇を持て余す感じ^^;

 駅のコンコースにあるケンタッキーでブレックファーストして時間をつぶすのも一考したけれど、

 せっかくなので拝島駅周辺をグルリとお散歩することにしたっす^^

 

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 その中で気になったのは『インド料理ビラシ』さんってお店。

 では無く、

 

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 その軒先の花壇の煉瓦ちゃんでした^^

『わきゃ? まさか煉瓦刻印探しですか^^; ぶっちゃけ煉瓦のど素人の私でもイマドキ煉瓦さんな気がするけど・・・^^;』

 確かに夕実っちが指摘するように、いかにもイマドキ煉瓦ちゃん。

 でもイマドキ煉瓦ちゃんだって刻印あったりするものっす^^

 むしろここで刻印とかあったらもっと『落ち着ける』ような気がしたのだ。

 

 するとーーー

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『ん? これって刻印じゃね?』

『えー!あるのw あっちゃうですかw』

 縦棒2本の刻印。

 傷にしちゃおかしい。傷ならばこんなに均等に彫られているのはあり得ないっす。

 縦棒2本に見えるのはもしかしたら製造番号的打刻『数字の11』なのかもっす(*´д`*)

 イマドキであろうが嬉しかったし、これで本当に心が落ち着いたっす☆

 

 待ち合わせ時間まで時間もまだまだあるってことで夕実っちと駅前のベンチに腰を下ろし、

 インド料理ビラシさんの創業年とか口コミを検索して暇つぶししてました。

 残念ながらお店の創業はよくわかんなかったっす(2000年後半?やっぱり新しそうな感じかな?)

『わきゃー♪ ビラシさんて人気のお店らしいですう(*´д`*)』

 そう。結構良いお店らしいんす☆

 今度は是非ともランチやディナーで訪れてみたいっすね♪(煉瓦のことも聞きたいねw)

 

 さてお時間も迫ってまいりました。

 10分前行動!ってことで集合場所(西武鉄道側の拝島駅改札付近)へ行くと、

 ほぼ既に皆さん集まっていたw

 遅れてないけど『すいませーん、おはようございまーす^^;』と合流w

 何度かご一緒させていただいて見知ってはいるけれどもちょっと緊張しちゃった。

 でも教授さん居るから安心(*´д`*)

(夕実っちは山梨県の八ツ沢発電所の煉瓦水路橋シリーズでメンバーさんたちと顔見知り)

 

 まだ来てなかったメンバーを迎えつつ、今日の総会に参加する人たちが出そろったところで事務局長さんから大きな茶封筒をみんな手渡されたのです^^

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 これは今日巡見する(訪問する)場所へのスケジュールと資料っす^^

 くううーーーーー!

 やっぱり紙に資料を書き起こして手にするって本格的っすよね!

 自分じゃ・・・ある程度は調べるけれど、行った後に調べに入るからなあ・・・^^;

 ざっと目を通すと『ほとんど論文集の抜粋』

 昔の自分じゃ字が細かくて見た目だけで投げだしてしまいそうだけれども、今は興味あるおかげで脳内にガツガツ入ってくる。

 なんかそんな自分が嬉しかった。

(夕実っちは『うう・・・目がシパシパするです^^;』と、そっと資料を茶封筒にしまいこんでいましたがw)

 

 ---さて、

 まずは最初の場所へと移動することになったっす。

 そこは拝島駅からほど近い(歩いて数分)

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『玉川上水に架かる日光橋』でした^^

 ここはかつて教授さんと羽村山口軽便鉄道編で訪れた場所☆

(第762話 羽村山口軽便鉄道編☆ 歴代屈指の長編ブログ記事ですw)

 明治24年に煉瓦橋にかけ替えられた、国内現存最古の道路煉瓦アーチ橋と言われているっす^^

 玉川上水の成り立ちとかそういう詳しそうな話は過去記事へどうぞ。

 やっぱり今回は煉研ネットの巡見です。

 当然『煉瓦縛り』の話がさっそくメンバーの皆さんで議論されることになるーーー。

 

 パッと見、上部は石橋の欄干だし橋脚部位はコンクリートに見える。---つーかコンクリート橋そのものなんですが(昭和25年、今現在の姿に改修されました)

 よーーーく橋の下の中央部分を見ると分かるんす。

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『わきゃ? 橋の中身が煉瓦さんなんですか!この日光橋^^』

 そう。実はコンクリートの中詰めは当時そのものの煉瓦が使われているんす^^

 昭和初期の架け替えの際に取り壊すよりもコンクリートで覆って再利用したわけなんですよね(*´д`*)

 

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 福生市教育委員会さんの立て看板にもざっとこの日光橋の概要が記されています^^

 記されていますがーーー

 煉瓦研究陣が知りたいのは概要じゃない!

 どこで作られた煉瓦ちゃんが使われてるのか?が主題目なんですよねw

 もーそこからは資料を酌み交わし意見交換会です☆

 まだ(仮)の会長・副会長、研究担当・事務局長、会計さんに統括監査役が矢継ぎ早に議論疑問を呈しては答えを模索ですぜ!

『わきゃ・・・さっぱりイミフな言葉が飛び交ってるですうw』と夕実っちは嘆く。

 私も正直半分も付いていけないのだけれど、

 煉瓦の製造工場の件で『東京は葛飾・金町で焼かれた煉瓦が使われている』って話題になったところでピクリとしたのです。

 

 元々この煉瓦のアーチ橋である日光橋。

 ここから近隣の『日野れんが』で焼かれたものが85パーセントほど使用されているそうなんす。

 でも残りの15パーセントは、私と夕実っちの住む草加市から遠くない金町にあった和田製作所と言う煉瓦工場で焼かれた物なんだそうっす。

 残念ながらその和田製作所の歴史と場所はよくわかってないらしい。

 でもそこは恐らく電車で20分くらいの私のテリトリー(領域)っす(*´д`*)

 この時は発言できなかったけれども、ご近所だし、調べて煉研ネットに貢献したいと思った次第っす(*´д`*)

多摩のあゆみ第159号から抜粋・金町和田製作所の煉瓦刻印.jpg

(これは多摩のあゆみと言う東京多摩地区に年4回季刊されて公共機関や銀行等に置かれている無料の冊子の一ページです。

 その中で多摩の煉瓦と言う、多摩地域と煉瓦の関わりの特集の回がありました。

 こちらには今回の煉研ネット東京さんのメンバーさんが多くの情報を寄稿されてます^^

 そしてここには金町の和田製作所の煉瓦刻印の写真も掲載されてたりするんですよね~(*´д`*)

 会員の末席ではあるけれど、コレをヒントに会に貢献してみたいと思うっす!)

 

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 さて、白熱した議論も今後のスケジュールには敵いません。

 事務局長さんが『はい。時間も押してますし次へと行きますよ!』と促します。

 じゃないと研究家の人たちってその場で議論しまくって先に全然進まないからねw

 こだわりと言うのは時さえも止めてしまうようです(ザ・ワールド)

 さて、日光橋から歩いて20分くらいでしょうか?

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 次の巡見場所にやってきましたっす^^

 

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『わきゃ!? もしかして・・・ここは酒蔵さんですか???』

 夕実っちが目をパチクリさせるのも仕方がない。

 煉瓦の巡見なのに何故か酒蔵です^^

 でも今回、ここに来ることが重要だったのは後で分かること。

 

 先ほどの煉瓦のアーチ橋『日光橋』と深い関わりのある酒蔵見学。

 私にとって、これほどお酒と煉瓦と総会立ち上げがマッチするなんてね(*´д`*)

 っつーことで次回は多摩地区の酒蔵と煉瓦の関わり。

 そしていよいよ私こと菅原琴音のほろ酔い入会物語っす☆

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 駅員3さんからの一通のメールからの物語はズバリ!

『本格的な煉瓦研究への一歩のメール』だったんですよね^^

 ボクの素人趣味は趣味のままでいいとは思ったけれど、

 やっぱり好きなものならもっと追求したいと言う欲望に駆られました^^

ちょいのり・サザエさんver1.jpg駅員3さんは本当ヒドイよねー

 だってこんな煉瓦の歴史の深まりにどっぷりオイラを漬け込むんですからw

 ほんと罪な人だよw

 ---とは言え、

 その探求心と人柄と、そして人脈。やっぱりすげー尊敬するお兄さんです^^

 ブログやってなかったら決して出会えなかった方なんじゃないかと思ってます。感謝しかないよね☆

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgさて次回はズバリ!入信の儀式です。

 と言っても畏まったものでは全くなかった^^

 酒蔵の敷地の片隅の、緑の木陰でテーブルをみんなで寄せ集めて行われる小さな小さな始まりストーリー。 

 気になる方は是非どうぞ^^

 ではではまた今度。それまで御機嫌よう☆

 

第861話 煉瓦研究ネットワーク東京入会 石川酒造編☆『煉瓦とお酒の発起総会☆』石川酒造ほか

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『わきゃ? 何でまた酒蔵さんで総会立ち上げですか?』 

 

 今回の二番目の巡見地『石川酒造』さんの門前を見上げたところで夕実っちが聞いてきた。

 私的には今までの経験上から『古い酒蔵さんの建物には煉瓦が使われている可能性アリ』って感じなので、そこまで疑問にも思わなかった。

 多分、この石川酒造さんちにも煉瓦ちゃんがあるんだろうと思ってたし、それならば煉瓦研究会の発起総会の場にふさわしいんじゃないかと思ったんす。

 

 だから夕実っちにソレを伝えようとしたところ、教授さんが先に彼女に答えたのです。

『石廊崎君^^(夕実っちの苗字です) 実は先ほど見てきた日光橋。そしてこの後に向かう場所と言うのは、

 この石川酒造さんと、とても深い繋がりがあるのだよ^^

 煉瓦と酒蔵がどうして繋がるのか? それを確かめる巡見なのだよ、アッハッハ^^』

 わお! 

 私はてっきり、ふるーい酒蔵だから煉瓦建築もありだろうと踏んでたけれどそれはうわべの事だったみたい。

 どうやらこの多摩地区に残る煉瓦建築に深く深くこの石川酒造さんが関わってるみたいね^^

 ああ~ん気になる(*´д‘*)

 そして酒蔵とか私にとっても素敵な総会立ち上げ会場☆

 

 第861話。煉瓦研究ネットワーク東京入会編Vol②

 引き続き私こと菅原琴音視点で、飲んだり食べたり煉瓦するよw

(※ちなみに煉瓦はほとんどありませんw)

第861話・福生石川酒造・煉瓦研究ネットワーク東京入会編②琴音・乾杯!2.jpg

 

石川酒造全体図.jpg  

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『さあ皆さん!もう見学会始まっていますよ!』と、門をくぐるなり目の前の本蔵へと急かされる私達。

 どうやら定時でガイド付きの酒蔵見学があるらしい(要予約)

 

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 入ってみると中は薄暗くヒンヤリとしていたっす(カメラだと明るいけれど)

 そこでは私たちを含め他のお客さんもガイドさんを囲むように解説が始まりました^^

 これが身振り手振りでギャグを交えてとっても面白いのですw

 

 この手の見学会ではすぐ眠そうな顔をする夕実っちすら『面白いですうー(*´д‘*)』と惹き込まれていたっすよ^^

 

 ここでは主に日本酒の醸造のお話しだったのですが、

『私達蔵人はいつも法被を着ていますよね?これは不意の事故でお湯をかぶったり蒸気を浴びてもすぐに脱げるようにってことなんです^^』

『前掛けにも別の使い道がありましてね?お酒の樽の栓が不意に取れた場合、この前掛けをぎゅっと丸めて栓にしてお酒の流入を防ぐアイテムだったとも言います^^ なんせお酒は税金掛かってます。予定の醸造量より少ないと何かとうるさいんですw』と、

 お酒の出来るまでよりも、そのサブエピソードが面白かったと言うかなるほど!だったっす^^

 

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 一通り解説が終わったところで本蔵を出た私達。

 すると『ご覧ください、あの軒下にあるもじゃもじゃを^^ どなたかアレが何て呼ばれているかご存知でしょうか?』とガイドさんが逆質問です^^

 煉研メンバーや私は知っていたのだけれど敢えて挙手をせず、他の観光客さんたちに答えてもらう。

 つもりだったけれど、誰も答えを分からないようなので

 結局うちの監査さんが答えていましたw

 

 

『杉玉』

 簡単に言えば杉の葉を編み込んだもので、酒蔵などの軒下に吊るして酒の神様に感謝をささげるものっす^^

 今じゃ居酒屋とかの軒下にも縁起物ってことで設置されてたりするっすね(そう言えば、オイラの店先にも吊るしてあるなあ~^^)

『これは勿論わが社のスタッフの手作りなんですが、今では楽天などの通販でも杉玉が手に入れることが出来ますので、みなさんもいかがでしょうかw』

 オンラインショップで杉玉が手に入る世の中なんすか(;゚Д゚)

 私はそっちの方に驚いたっす^^;

 

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 敷地を跨ぐように小さな小川が流れていたっす。

 これは玉川上水の分水『熊川分水』っす(ガイドさんの受け売り)

 分水ってのは各家庭や田畑への水の供給の為に造られた水路っすね^^

 そしてこの熊川分水はかつて石川酒造さんの酒造りにも使われていました(現在は使われてません^^;)

『いやあ~でもこれがですね?結構色々な物が悪天候の後に流れてくるのです^^; 靴や靴下が流れてきて一人分揃ったときはドキッとしましたが、

 一番びっくりしたのは厚揚げでしょうか?調理すれば美味しく食べれそうな厚揚げでしたよ^^』

 厚揚げ!?Σ(ll゚д゚(ll゚д゚ll)゚д゚ll)

 誰か雨の日にスーパーで買った厚揚げでも落っことしちゃったのかなあ・・・^^;

 

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 そして熊川分水の横にはひときわ目立つ2本の欅『夫婦欅』が。

『みなさん?どちらが旦那さんでどちらが奥さんか分かりますか^^ じゃあ~そこの可愛いお嬢さん^^』

『わきゃ?え?私ですかあー(*´д‘*)カワイイナンテテレチャイマス』

 夕実っちがご指名された夫婦の判別。

 彼女は右手の樹皮が立派な方を指さした。

『正解です!飴玉あったらあげたいくらいです。無いけれどw

 そうなんです。右手は樹の表面がゴツゴツしていますでしょ?アレは木が健康な証拠

 片や左手は樹皮も元気が無くて現在治療中なんです^^

 つまり元気で立派な右手側が奥さんの欅なんですね~』

 ええーなんで元気な方が奥さんなのー!そこを教えてよw

 

 後はご想像にっ♪ て残すのも話術なんでしょうね。すっかり私たちはガイドさんの術中にはまっていった訳ですw

 

 

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 さて次にやってきたのは長屋門。

『わきゃ?石川・・・〇八郎さんて書いてあるです^^;』

 読めずに誤魔化したね夕実っちw

 

 正確には石川彌八郎(やはちろう)さん。彌は弥の旧字体っす^^

 代々石川家当主はこの名前を受け継いでるんだけど、

 14代目当主の石川彌八郎・千代蔵さんこそが日光橋などの煉瓦建造に大きく関わってる人物っす^^

 

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 ここからはガイドさんと煉研ネット東京のメンバーの話をざっくりと簡単にまとめて私なりに解説することにいたしやす^^

 

 そもそもの石川酒造さんのハジマリの地はここでは無く多摩川を挟んで対岸のあきる野市にありました。

 かつては鮎をお殿様に献上することで繁栄した地元の名主さんであり、それを取りまとめる名主総代だったんすね^^

 村をまとめる石川家。その中には地元の治水工事や悪水対策にも大きく関わっていきます。ぶっちゃけほとんど村長さんですよ^^

 1863年、豊富な水源と多摩川の肥沃な大地であったことから古来から稲作や酒造が栄えたこの地。

 その一つの酒蔵が廃業をしたのです。

 その蔵を借り受けて酒造業も営むことになります^^

 そしてーーー

 

 1881年明治初頭に今現在の場所へ蔵を開設して移動することになりました。

 その当時の当主が石川弥八郎・千代蔵さんであるっす^^

 彼は玉川上水から水を引っ張る熊川分水の整備にも携わり、玉川上水の往来を助ける日光橋にも出資した人なんです。

 このことで村はもっともっと拓けていく訳っす。

 根っからの地域住民思いですよね!^^

 めっちゃ簡単に解説しちゃったけれど、つまりは村の土木・治水・灌漑・農業にことさら貢献したのがこの石川酒造さんってことっす。

 さて千代蔵さん(14代目石川家当主)は、これだけじゃなかったーーー

 

 

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 私たちはガイドさんに促されるように次の解説ポイントへと移動。

 その脇には『福生のビール小屋』と言うレストランがあり無性に目についた。

『ねえねえ琴音っち。酒蔵なのにビールのレストランあるですよ?』と夕実っちが聞いてくる。

 確かに酒蔵なのにビール?

 っすよね^^;

 性格的に前調べ(事前調べ)しないので全く情報不足。

 

 実はこれも石川弥八郎・千代蔵さんが大きく関わってくる事を

 今の私と夕実っちは知らないし、後々分かるのである。

 

 

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 やってきたのは大きな大きな鉄製の何かの釜の前。

『わきゃ?この大きな物体はなんですかね^^;』と夕実っちが訝る。

 するとそこにガイドさんの解説がスタートです

(※ ここはガイドさんの説明を踏まえて私なりの解釈。本来のガイドさんの言葉とは違いますのでご了承を^^)

 

『はい。皆さんが目の前にする大きな大きな釜。これは何だと思いますでしょうか?

 ・・・はい。誰も意見が無いようなのでサクサク説明させていただきますよw

 実はこれ、1887年。明治20年に我が社が手掛けたビール工場で使用されていたビールの釜なんです^^

 14代目当主石川弥八郎・千代蔵には千里眼とでも言いましょうか先見の明があったんですね~これが。

 当時、すなわち明治初頭は外国人などの居留などが増え、

 それと共に先進文化も日本に数多く流入してきた時代でもありました^^

 そこに目を付けたのがこの千代蔵です。

 元々鮎の徳川献上から始まり、米や酒などを営んできた大庄屋の家系でもございます。

 商魂たくましいわけです☆

 彼は『外国人が好きなビヤーとか造れば売れるんじゃね?マジで!』と、東京・横浜への居留地向けにビール工場をつくって出荷したわけです^^

 ・・・ですが残念ながら

 ビヤーを詰めるボトルやボトルキャップ製造に不具合が生じてうまくいかず・・・

 2年余りの少ない期間で挫折することとなったのです^^;

 

 皆様の目の前にあるこの大きな鉄がまは結果として短い期間ではあるけれども、

 千代蔵の挑戦を伝える物でもあります^^

 

 ちなみに付け加えておきますが、

 本来ならだいぶ後の昭和期の太平洋戦争時に、この手の鉄製の物は軍用として接収される運命だったそうです。

 ところがこれが運命の悪戯なのか偶然か?

 たまたま地面に埋まっていて、まるで水を蓄えた小さな小さな池と思われたようで接収から免れて、

 そして今現在にいたるーーーなんてことらしいですよ^^』

 

 14代目当主は村への貢献や煉瓦造りの日光橋どころか、当時としては革新的なビールまで携わっていたんですか!

 挫折をしたとは言えどもその才に、ちっぽけな脳みその私だけれどもすんごく驚いた。

 絶えず考える人、突き詰める人、追求する人ってのはやっぱすげーっす^^;

 のんべんだらりと生きている私には、もはや尊敬しかないよね~千代蔵さん☆

 

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 ここは屋根瓦や鬼瓦が足元に埋め込まれていて、そのアートも楽しめます^^

 

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 その後はビール工場の館やテラス・昔の井戸を回って一通りのガイドさんの解説は一段落。

 だけれど『スズメバチが多いんですよね^^;』と言うガイドさんの言葉に気が気じゃなくって、あんまし解説を聞き取れなかったっす^^;

 だってホントに蜂が飛んでたもんw

 

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 さて、この石川酒造さんの見学の最後のメインディッシュっす(*´д`*)

 最後は本蔵前での日本酒の試飲会ですから~ん(*´д`*)

 

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 ガイドさんが小さな試飲用プラコップを皆に配り始めます(ドキドキ)

 普段は『お酒なんて・・・』と遠慮しつつも結局飲んじゃう夕実っちすら、

『わきゃー♪ コップくださいですう(*´д`*)』と、率先して受け取ってやしたw

 当然私もがっついてプラコップをいただく(*´д`*)

 

 そこへ『トポトポトポ・・・』と注がれる小さな一杯。

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 くいっ!と、一気に喉へと煽ったその瞬間!

 

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 うっは!めっちゃ美味ま(*´д`*)

 普段は日本酒を滅多に飲まないけれど(理由があります)

 これは試飲として極悪ですね!

 買って帰りたくなる至極の美味さでしたっす(*´д`*)

 

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 さて試飲で『もっとお酒が飲みたくなっちゃう~ん(*´д`*)』と言う気持ちにさせられた後は、

 残酷ですが石川酒造さん敷地内の

 和食レストラン『雑蔵』の上にある資料館でみんなでお勉強ですw

(もはや勉強よりお酒を・・・と思っちゃったよん^^;)

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 ここには石川酒造さんの歴史と地域への関わり、そしてかつて酒蔵や工場で手掛けた製品の展示なんかがあったっすよ^^

 

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(日本麦酒ってのは石川酒造さんが手掛けたビヤー)

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 その中でも明治中期~に日本各地で始まったビール工場製品の貴重なラベルたちに魅了されました^^

 こうやってまじまじ見ると昔の瓶ビールのラベルってめちゃめちゃ凝ってるよね!

 絵も細かいし配色も構図も素敵(*´д`*)

 

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 こちらは石川酒造さんが酒造を始めるキッカケとなった森田酒造の『八重菊』のラベル。

 先述したように、石川酒造さんは近隣で廃業した酒蔵を受け継いで酒造りをスタートしました。

 それがこの森田酒造であり、

 そして『八重の冠号』を引き継いで『たまの八重桜』と言う銘柄を今も石川酒造さんは造っています^^

 粋ですよねー^^

 

 

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『わきゃ? なんか大きなお釜を倒してる写真があるですよ!』

 勝手にフラフラと見学しまくってる夕実っちが大きな声で展示写真に指を差す(私は煉研メンバーさんの話をじっくり聞いてたっつーのに^^;)

 なんだよー、って感じで彼女の元へ渋々近づいた。

 あらやだ!確かにすんごい大きな釜をなぎ倒してる???

 

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 これは『甑倒し』って言って、酒米を蒸していた釜を酒造作業終了時に行う行事なんだそうです^^

 所謂お疲れ様会。慰労的イベントっすね^^

 

 この日こそが蔵人たちの年契約のお給金日。

 つまりは年棒制だったってことが分かります。

 

(※ 農業と同じ。育てて収穫して売れてからこそ銭が入ってくるわけです^^

 当然働いている間にも蔵元からお金はでるけれども、

 まとまったお金が頂けるのは新酒が出来る秋初旬から年末~にかけてのこと。

 当時は杜氏さんも蔵人(要するにスタッフさん)も田舎に家族を残して酒蔵への出稼ぎ(出張)が多かったわけです。

 

 だからこの甑倒しの日がどんなに彼らが楽しみか、ですよね^^

 だってこの後、家族にやっと会えるんだから☆)

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 そんな甑倒しのエピに感動していた私と夕実っちをよそに、

 煉研ネット東京の皆さんは、昔の石川酒造さんの写真に煉瓦を見つけて大賑わいw

 ---ああでも、石川酒造さんも昔は煉瓦煙突や煉瓦窯があったんだね(*´д`*)

 今では私がパッと見渡したところ煉瓦の痕跡はまるで無かったような気がした。

 

 昼も頃良い正午過ぎ。

『は~い皆さん、ではですね、これからいよいよ食事がてら発起総会を執り行おうと思いますのでレストランの方へ^^』と、事務局長さんがパンパンと手を叩く。

 私たちは会場となる福生のビール小屋さんへと向かいましたっす^^ 

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『おい、これだと他のお客さんに迷惑にならないか?』と監査さんが指摘。

 確かに入店してみたものの満席だしお洒落すぎだし発起総会って感じしねえええーーw

 

『え~やっぱりそうですよねw ではお食事だけして、発起総会は別の場所ってことにしましょう^^』と事務局長さん。

 結局ここでは普通にランチすることになったっす^^;

 

 さて、ここは堅苦しいこともなく皆さんでビヤーを注文です^^

 なんだかんだ煉研ネット東京のメンバーさんたちも土日休みの資料館や歴史館勤めですしね☆

 休みの日くらい飲もう!ってやつですぜ(*´д`*)

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『わきゃ~♪ このビールすうーーーっとお腹に入ってきますですう(*´д`*)』

 みんなと同じ銘柄をチョイスした私と夕実っち(教授さんは違うの頼んでた)

 飲み口良すぎておかわりしたかったけれど自重w

 だってこの後は真面目な発起総会だもんね!

 

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 こちらはなんだったっけかな?

 本日のパスタ・しらすとトマトのペペロンチーノだったようなw(そこそこ前の話なので忘れちゃったよw)

 これがまた美味しかったー(*´д`*)

 

 そしてとりわけ何が美味い!と感じたかと言いますとコレです↓

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 レストランのお水(*´д`*)

 お酒の仕込みに使用する水と同じで地下120メートルから汲み上げているものだそうです☆

 

『わきゃ!? お、お、お水が美味しいです(*´д`*)』

『くそー!実家の伊豆の水だって負けてないけど、これで造った石川酒造さんのお酒が美味いのも納得っす! だってうまいじゃないw』

 またこれが洒落たものでして

『おかわりいかがでしょうか^^』と店員さんがアンティーク調の青色のガラスボトルからとくとくとグラスに注いでくれるのです!

 お金を取れる水ですね(*´д`*)ニハイノンダヨ~

 

 皆さんのお食事がすんだところでいよいよ発起総会です!

 どこが良いのか思案した挙句、

 スズメバチが飛んでる先ほどの休憩所になりましたw

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 みんなでテーブルを寄せ

 即席の煉瓦研究ネットワーク東京の立ち上げ会場ができました^^

 さてちょっとドキドキしてきた私。

 だって真面目な席に着くなんて今まで無かった経験だったから。

 

 ---かと思えば

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『は~い皆さんの分購入してきましたよ~☆』と、

 会計さんと事務局長さんが売店で地ビールの『多摩の恵』を抱えてやってきましたっす(;゚Д゚)

 

 何も畏まることなんて無かったのです。

 この会は、つまりはそういうこと。

 煉瓦と言う名のもとに集ったけれども固い事は無いよ?って会合だったわけです^^

 

『わきゃー、実は私が一番ドキドキしてましたですよ^^;』と夕実っちにふと打ち明けられた。

 なんでも彼女的に『プロ集団の中に参加も表明してないのにこの場に来るのがドキドキだった』んだって。

 

 ・・・やっぱり彼女は優しいね^^

 だってそれなのに私を心配してここまで付き合ってくれたんだから。

 普段は歳の差関係なく彼女に接してる私だけれど

 やっぱり夕実っちは私にとって良きおねーちゃんです^^

 

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 さてまずは立ち上げを祝して乾杯です☆

 紙コップに注がれるビヤーは味が一段劣るとは思うけどそんなの関係ない。

 この時のビールの美味さと味はずっと忘れないと思います^^

 

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『おつまみも買ってきたんですよ^^ どうぞ!』と頂いた燻製チーズ。

 それは多摩の恵の王冠を小皿にしたものでした。

 感じ方は人それぞれでしょう。

 でも私にはこの王冠を小皿代わりに配るこの総会こそ、とても親近感の沸く素敵な会合だと思いましたっす☆

 

 その後は真面目に事が始まります(さすがにねw)

 正式に議長選出。役員の選任。会則についての議事・議論。

 そして今後の活動計画などです^^

 その中には書籍の刊行を目的にともありました。

『わきゃー!本とか出すですか! それに役立てればいいですね琴音っち^^』と、私の小脇をツンツン突きながら小さな声でニヤニヤ言ってくる夕実っち。

 本かあ。

 今まで本や雑誌や文献を読んだり漁ったりする立場だったのに、

 出す方へ回ると言うかちょっとでも助力できるだなんて素敵な事だよね?

 ただただ会員となっただけじゃなく、

 どうせなら書籍の巻末に名前がちょこんとでも載るように、私も頑張ってみようってなったっす^^

 

 私の中ではもう決めている。

 広報担当理事となった教授さんのサポートを含め、自分の身軽な部分を活かして煉瓦求めてガンガン日本中を特派員として探しまくることをね^^

 

 さてドキドキの煉瓦研究ネットワーク東京の発起総会も無事に終了。

 とは言え、今日はまだ『巡見』が残っているのです^^

 次はバス移動。時間も押し迫っていると言うことで足早に石川酒造さんの門をくぐる煉研ネット東京のメンバー。

 

 ーーーふと、私は一番最初の本蔵前が気になった。

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 そこには煉瓦が埋もれていたんす。

 もしかしたらかつて石川酒造さんにあった煉瓦の名残なのかもね^^

 

『琴音っちー!早くしないと遅れちゃうですよー^^;』と夕実っちが門の前で私を呼ぶ。

 私は『ごめんごめんw』と言いつつ煉瓦研究ネットワーク東京のメンバーさんの後を追ったーーー

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 さていよいよ正式入会です^^

 正直ドキドキしてたけど、案外フランクな総会でホッとしました(*´д‘*)

ちょいのり・サザエさんver1.jpg会の活動方針の目標として書籍を刊行と謳われ、

 こりゃ微力でも自分なりに助力出来たらいいなあ~って思いましたよ^^

 

 だって!子供の頃は漫画家とか憧れた自分です。

 下手でもノートの片隅に絵を描いて、中学の頃にはこっそりわら半紙にストーリー漫画書いて弟に見つかってニヤニヤ含み笑いされたオイラw

 時には静岡県の夕方5分番組のイラストコーナーにせっせせっせとはがきに絵を描いて、ローカルだろうがテレビに自分の絵が映った時は悶絶(HOT655だったかな?)

 引っ込み思案だけれど、自分が創作したりしたものをいつかは見てもらいたい!評価してもらいたい!笑ってもらいたい!って思ってた。

 自分で自分を表するならば、

 恥ずかしがりやの目立ちたがり☆

 それがオイラの性格なんだからねえw

ちょいのり・サザエさんver1.jpg漫画でも書籍でも絵でも字面でも、こっそりとでも自分の名前が本と言うアピールの媒体のどっかに載るならばがんばっちゃうよーって今回思ったわけであります(欲だね。でもそれは行動力の源だ)

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgさて次回はこのシリーズの最後のお話しです^^

 キーワード的に『古民家・風呂場跡・ホラー・煉瓦・石川酒造の遠戚・煉瓦の刻印・ボクの今までの経験が役に立つ?』ってお話しでしょうか^^

 気になる方は是非次回記事にもお越しください。

 ではではいつになるのかわかんないけどまた今度。

 ごきげんよー(*´д‘*)

 

※ 記事の一部を訂正しました(教授さんから連絡あり)

 今現在も熊川分水の水を使用していると書いちゃったけれども、今は地下水のくみ上げ水でした^^;

 ご指摘ありがとうございます!

  

第862話 煉瓦研究ネットワーク東京入会・旧ヤマジュウ田村家住宅編☆『福生市のマルサの女?』旧ヤマジュウ田村家住宅母屋・東西土蔵、〇さの煉瓦刻印

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『わきゃ・・・いつも思うですが皆さん歩くの全然へっちゃらですう^^;』

 

 石川酒造さんから次の巡見地はバスでのショートカットだったんすが、

 バス時間が切迫していてバス停まで早歩き。

 その最中に夕実っちがぼそりとこう呟いたのです。

 

『目的があるなら多分この人たちはどこまでも歩くと思うっすよ^^』とだけ返す私。

『えー・・・^^;』って彼女は言うけれど

 お宝が見れるのなら苦労何て厭わないのが趣味を追求した人たちなんですよね^^

 言わば趣味の世界の冒険家です。

 私もそうでありたいっすね(*´д`*) 

 

 ---さて、バスに揺られることほんのちょっと。

 私たちは福生市の長沢バス停に降り立った。

 教授さん曰く『ある古い住宅の蔵に謎の煉瓦が眠ってるようだね^^ アッハッハ☆』だそう。

 謎とか煉瓦とか言われたらワクワクするしかないじゃーーーん(*´д`*)

 

 第862話。煉瓦研究ネットワーク東京入会編ファイナル!

 私こと菅原琴音視点で締めくくりたいと思うっす^^

第862話・煉瓦研究ネットワーク東京入会編ファイナル・琴音・マルサの女2.jpg 

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 バス停を降り、事務局長さんを先頭に歩む私達(彼こそがこの会の巡見地の場所や日程を組み、関連書類をまとめ上げるスペシャリストさんです^^)

 

 ふと目の前の建物を前にして皆、立ち止まった。

 パッと見ふつーのイマドキ建物に見えますが、

 ここは、あの夕実っちさえピクリ!とセンサーが反応するくらい、

 よく見れば普通じゃない建物だったのです^^

 

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『わきゃ!? 十字架が屋根に建ってるです。・・・教会???』

 彼女が指摘するように真っ先に目についたのがこの真っ赤なクルス。

 

 でも煉研メンバーが見てたのはそっちじゃない!

 彼、彼女らの指さす方向は、どうも違う。

 その視線の先をなぞるとーーー

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 ん?鬼瓦に〒マーク???

 

 教会なの? 郵便局なの!?

 どっちなんだよココはw

 

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 答えは事務局長さんが教えてくれましたっす^^

 ココは明治44年に開設された旧福生郵便局の建物なんだそうです。

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 今は純福音福生教会さんが建物自体を受け継いで使っているようっすね^^

 

 そして事務局長さんはこの元福生郵便局の対面を指さして言う。

 

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『ご覧ください^^ 道路を挟んで真向かいにあるこの立派な住宅が今日最後の巡見地です^^

 ちなみに目の前の元郵便局を開設したのはこの田村さんだったりします^^

 まあ~詳しい話は中で待っておられる福生市教育委員会の方に聞きましょう。

 さあ~あんまり待たせてもいけないので早速まいりましょう☆』

 

 ・・・え?きょういくいいんかいの人が待ってるの?

 えっと・・・えとえと・・・郵便局つくっちゃう田村さんってどんな人なんよw

 

 ---やっぱり個人の趣味探索とは別物だ^^;

 まさか最後の巡見が福生市の教育委員会の方の立ち合いの元の見学会だとは思わなんだw

 

 と言うことで、さっそくドキドキしながらも立派な門をくぐる私と夕実っち^^

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『旧ヤマジュウ田村家住宅』

 平成26年12月に国の登録有形文化財に指定された出来立てホヤホヤの文化財っす^^

(出来立てホヤホヤってのもおかしい表現だけれど、一般公開されたのは数週間前だったのでw)

『お待ちしてました^^』とにこやかに応対していただいたのは福生市の教育委員会のオジサマです(*´д`*)

『せっかくなので是非どうぞ^^』と 

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 パンフレットを頂戴いたしました^^

 

 ---っつーことで、

 ここで教育委員会のダンデーなオジサマから、このヤマジュウ田村家住宅の概要・歴史などを聞くことになったっす^^

 

『えーと、まずは敷地内の建物の説明からでしょうか^^

 主屋が一棟。そして裏手側には土蔵が東西に二棟建っています^^

 建築されたのは明治35年(1902年)でして、大正期に一度改築されています(大正5年、1916年)

 西の土蔵は明治37年建造。

 東の土蔵は明治44年建造となっております^^

 さて、そもそもこのヤマジュウ田村家とは何なのか?を簡単に説明したいと思います。

 

 このヤマジュウ田村家は田村酒造の分家でありました。

(※ ヤマジュウってのは屋号です)

 先ほど皆さんは石川酒造さんにお邪魔してきたと聞いております。

 実はこの田村家、田村酒造は石川酒造さんの遠戚でもございます^^

 田村家もまた石川酒造さんと同じく田村分水と言う水路を引き福生村に貢献した名主だったんです。

 

 さて、田村家分家として明治35年にこの地に建てられたのが皆様の目の前の建物です^^

 本家と分家とではありますが、やはり有力な名主さんであります。

 住宅向かいに郵便局開設など福生市、旧福生村に大きく尽力された家人でした。

 それが近年、独身者であった住宅の所有者様が亡くなられたのですが(平成24年)

 歴史的にも建造物的にも非常に文化的価値があると言うことで、

 福生市が土地を購入し一般公開向けに改修工事を行い今に至るということなんです^^(建物自体は寄贈なんです)』

 

 なるほどー!

 つまりは分家と言えどもココも町や市を支えてきた名主さんの家屋であり、そして

 この拝島や福生の多摩川上流地域が、多くの造り酒屋さんと共に発展してきた土地でもあるんだと納得。

 お酒好きな私にとって最高の地域やんけw

 

 ーーーさて、

 一通り説明を受けた後、さっそく見学に!って歩み始めた頃合いに夕実っちが私の服の裾をクイッと引っ張るのだ。

『ん?どったのよ?夕実っち^^』

『いやあの・・・だってさっき家の人が最近亡くなったから文化財になったって言ってたですう^^; そう言われると気が引けちゃうですう^^;』

 なんだよ、そんなことでビクビクしてたのかい^^;

『亡くなられたのは4年も前っすよ? 昨日今日じゃないんだからw』って笑って私は彼女に返すのだが、

 そこに事務局長さんがボソリと私たちに言ってきたのだ。

 

『実はですね。この旧ヤマジュウ田村家住宅には煉瓦が使われている部分がありまして、

 我々はそこを特に見学し、意見交換するわけなんですが・・・

 家人さまが亡くなられた場所が煉瓦のある場所でもあるのですよ。ウシシw』と嫌らしく笑うの!

 ちょ!そんなこと言われちゃうとやっぱ怖えーよ!w

 

 さて、この後は福生市教育委員会のオジサマの案内により主屋の見学に進みます。

 写真撮りたかったのだけれどオジサマの熱心な説明を聞いていたら撮影する前に主屋見学終わっちゃったw

 でも『時間はまだたっぷりありますよ^^』との事で、主屋撮影は後程に。

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 やってきたのは裏手に東西2棟立ち並ぶ土蔵前です^^

 

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 見上げれば屋号を記した鬼瓦に、段々段になってる観音開きの土戸の真ん中にドーーン!とこれまた屋号っす☆

 こんな意匠を持ち合わせる建築です。

 分家たってさ~、やっぱりお金持ちだよねーw

 

 

 さてここからが煉瓦研究ネットワーク東京の見せどころっす!

 と言うか福生市教育委員会さんのお心使いの賜物でありますぜ!

 

 この西に東に二つの土蔵。

 東土蔵は旧福生郵便局に関わっていたと言うことで、元々はその郵便局の道具や書類が収納されていました。

 でも今は一般公開の為に改修整備されて市の風景画家さんのギャラリーとなっております(この画家さんすげーんだぜ。昔見た記憶だけで景色を思い出して絵に描いちゃうんだよ?

 目の前にモデル無いんだぜ?しかも詳細で昔の風景と忠実なんだ^^)

 そして私たちが用事があるのはコチラ

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『旧田村家住宅西土蔵』

 でありやす(*´д`*)

 こちらの西土蔵は主にお祝い道具や日用生活品が収納されていたんすがーーー

 この蔵には古い瓦や煉瓦ちゃんが残されていたんですよ(*´д`*)

 ちなみに一般公開は一階部のみ(東西の土蔵共々)

 福生市教育委員会の方々ありがとうございます(*´д`*)

(※ もうひとつちなみに言うと、もしかしたら・・・整備の際に処分検討されていた瓦や煉瓦なのかも?)

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 残念ながら二階部位は私達でも覗けませんでしたが、

 

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 靴を脱いでいそいそと中へと進むとーーー

 

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 壁際の棚下に瓦や煉瓦がごっそり(*´д‘*)

 これは恐らく建築時の余材だったのかも。

 

 あらかじめリサーチされていた事務局長さんが許可を得て、煉瓦ちゃんを床の間に引っ張り出して皆で観察するんだけど、

 写真を撮るには暗すぎりゅ^^;

 

『えっと、軒先に運び出してよろしいでしょうか^^;』と事務局長さんが教育委員会のオジサマに尋ねると、

『ええ、どうぞどうぞ^^』と許可をいただきました☆

 そこからが早いし手際いい。

 さすがプロの煉瓦マニアの軍団でありやすw

 ベルトコンベアーのように明るい軒先へと皆で運び出したんすw

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 そして早速、ここからがメインイベントでしょうか。

 煉瓦をひっくり返したり、煉瓦を巻き尺で寸法測ったりです^^

 その中でもやっぱり注目はこれでしょう。

 

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 煉瓦の刻印です(*´д‘*)

 

『わきゃ? 〇に漢数字の?ですかねー^^

 他には瓢箪に小さなカタカナのサ?ですか???

 こっちは〇にカタカナのサですう☆』と、

 夕実っちが指さすように数種の煉瓦刻印があったのです。

 もう私はうひょー!ですぜw

 

 さてと、ここからはこの刻印を前にして意見交換会がスタートするっす。

 それこそが今回この旧ヤマジュウ田村家住宅に来た目的でもあるのですから^^

 

 ーーー煉研ネットワーク東京は、主に日野市にかつて存在した日野煉瓦工場並びに、

 近隣の八王子に存在した煉瓦工場(関東煉瓦株式会社・長沼工場。後にそこを大阪窯業が併合し大阪窯業八王子工場)を研究するところから始まっています^^

 と言うことで多摩地域にかつて存在した煉瓦工場の製品と思える(可能性のある)煉瓦には思い入れも熱もあるんす^^

 

 だからその意見が私の頭ごなしに飛び交う飛び交うw(私は多摩地域の煉瓦にそこまで知識が無かったのもあるからw)

 一通り意見交換を聞いていると、

『日野れんがでも八王子煉瓦でも見たことない刻印』らしい。

 そしてここの煉瓦で一番多い刻印は『〇に漢数字の九』と言う共通見解だったのです。

 答えはそうそう出ないもの。

 だからこそ面白い☆

 

 でもここで私は『どこかで似たような刻印を見かけたような?』気もしてました。

 だけれども思い出せないので夕実っち共々、他をグルグルと廻ってみることに。

 

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 土蔵の奥ではこれ以外にも刻印煉瓦が無いのか?と、他の煉研メンバーさんがライトを照らして探し込んでたっす(追求心すごいよね!)

 

 私も混じって他に何か無いのかなあ~と探すんだけど特に無いようだし、夕実っちがちょっと飽き始めて来たから、

 気分転換に先ほどじっくり撮影できなかった旧ヤマジュウ田村家住宅の主屋を回ることにしたんす^^

(※ 写真の羅列が続きます)

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『わきゃー! ちょっと琴音っちの家にも似てますです^^』と夕実っちは言うけれど、

 ここまで立派じゃねーよw

 

 私っちは確かに土間もあり石組みの釜もあり長座敷も奥の部屋もある旧家屋っすけれど、

 どちらかというと蜜柑栽培で財を成した、ちょっと大きな農家の家なだけだよん^^;

(※ ちょいのりの実家の話じゃないからね。あくまでも伊豆稲取にある本家の話をモチーフに書いておりますのであしからずーw)

 一通り主屋を再見学していたらーーー

 何やら、ある一角に監査さんと会計さんが居てマジマジと見学されていたので、

 私と夕実っちは気になってそこに行くことにしたっす^^

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 そこを覗くと、どうやら浴室っぽい。

 あ、でも煉瓦がみえりゅ(*´д‘*)

 意気揚々と『煉瓦の壁の浴室なんですね☆』とお邪魔すると、

 

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『お~君たちか^^ そう。ここが家主さんが最後に亡くなられたって言う浴室らしいぞい^^』と監査さん。

 そんなことわざわざ聞かさないでーw

 

 ・・・まあ~気を取り直して煉瓦ちゃんです!

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 見れば立派な覆輪目地の煉瓦積み☆

 煉瓦と煉瓦の間を埋めるモルタルがプックリと蒲鉾形状に浮き出てるのは職人さんのこだわり。

 それゆえお金も技術もかかりやす。分家とは言えお金持ちだったわけですぜ^^

 

 で、あらかた浴室の煉瓦も見たことだしメンバーのいる西土蔵へと戻ることにした。

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 すると今では事務所として使用している炊事場跡で何かゴソゴソしてるメンバーさんを発見。

『どうしたんですか?』と聞くと、

 

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『ボイラーかな?釜のとこにも煉瓦があったんだよ~^^』だってさw

 実を言うとここは事務所なんで見学ルートじゃないんだけれどねw(許可を頂いています)

 とは言えその煉瓦の嗅覚に脱帽です!^^

 

 ーーーさて西土蔵に戻ってくると・・・

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 相変わらず熱心に煉瓦刻印の研究をされていましたw

『これご覧よ^^』と見せて頂いたのは、先ほどまで見られなかった『〇に漢数字の八?』の煉瓦刻印。

 でも出どころ掴めずって感じでした。

 

 すると事務局長さんが先ほどの〇に漢数字の九だと思っていた刻印を私と夕実っちに見せてこう言うのです。

『さっきまでは漢数字の九だと思ってたんだけれどね? 向きを変えてよーく見てごらんよ^^』と煉瓦を見せてきたのです。

 さっきも見たよ!って思ったけれど、

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 あれ?

 あれれ?

 漢数字の九じゃないじゃん!

永字八法から見る煉瓦刻印の文字のあり方.jpg

 ひらがなの『さ』じゃん!w

 向きを変えてじっくり見るとこうも違うのかー^^;

 と言うことで皆さんの見解は『〇にさ』となった。

 すると他の刻印も『カタカナのサ』が多く、

『さ』が何か煉瓦工場名を差すものでは?となったっす^^

 ん?

 ここで私はようやく思い出すのだ。

 そう言えば・・・私、この刻印と似たようなのをアソコで見たじゃん!と。

 

 ーーーそれは私の住む草加市のお隣さんの川口市にある、

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『旧永瀬邸・煉瓦外壁』っす^^

 そこには何箇所か刻印があってーーー

 

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名称未設定 1.jpg

 あの時は〇に九だと思ってたけれど、もしかしたら『さ』だったんじゃないかな?

 一応、事務局長さんにもスマフォの画像を見せたら『似ているね!』と議論になる^^

 

 さてそこで問題が。

 似てるだけで同じでは無いかもだし、可能性があるとしか言えない。

福生市~川口市間.jpg

 しかも福生市から川口市まで3~40キロは離れてるしなあ・・・となったわけ^^;

 すると誰かが『玉川上水に架かる橋は水運で運ばれてきた伊豆石も使われてるんだよ^^

 トラックも無い時代に静岡県の石を運ぶことを考えたら川口市なんて近い近いよw』だってえw

 まあ確かにそうっすよねw

 

ここからは私なりの考察

 永瀬邸のある埼玉県川口市は明治初頭~中期は煉瓦工場が結構ありやした^^

 その中には旧碓氷峠の煉瓦トンネル群の煉瓦を焼いた煉瓦工場や、

 赤羽~川口を渡る高崎線の初代荒川橋梁の煉瓦を焼いた工場もあったんです^^

 

 このヤマジュウ田村家住宅に残る煉瓦は建物が建てられたのが明治35年だから、恐らく明治35年前後のもの。

 永瀬邸は土蔵が明治33年。外壁もそれに付随するならその年代前後(建てる前に煉瓦を造るんだからそれより前かw しかも外壁は明治初頭に流行した貴重なフランドル積み)

 どちらも同じような時期です^^

 

 福生・拝島には小規模な煉瓦工場(こうば)があったかもしれないけれど調べた限りじゃ見当たらない。

 多摩地域に明治からあったとされるのは『日野』『八王子』の煉瓦工場。

 でもメンバーさんはそのどれもじゃないと言っていた。

 

 と言うことは、田村家さんの財力も充分だし、

 少なくとも遠方から持ち込まれた煉瓦ちゃんを使用してたんじゃないかなあ~って思うんすよね^^

 関東の煉瓦工場は明治中期に分かっているだけで45~50位の工場が存在していたし、

 川口市にも10~とか存在していたと言われてる。

 似たような刻印見っけたからって、それが川口市なのかは分からない。

 

 でも同じ可能性あるなら嬉しい発見っすよねマジで^^

 これは隣町だし、今後自分的にも調べ上げて報告出来たらいいなと思うっす。

 せっかく煉瓦研究ネットワーク東京さんへの入会の儀式を済ませたんだもの。

 微力でもお力添えしたいっすよね(*´д`*)

 

 ---さて、

 一通り見学を終えた煉研メンバーはヤマジュウ田村家住宅にバイバイすることに^^

 本日最後の巡見地、本家である『田村酒造』さんへと向かいましたっす(すぐ近くですw)

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 本日は休業日と言うことで外観のみの巡見。

 休みじゃなければ多数の国登録有形文化財建築の見学ができたんだけど、まあしょうがないよね^^

 その中でもひと際目立つ酒造蔵の煙突に皆さん興味深々っすw

 当然私も(*´д`*)

 っつーことで光学50倍ズームの威力を試すのだ!

 

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『わきゃ? 煉瓦さんが鉄で亀甲縛りです^^』と、お兄ちゃんが聞いたら喜んじゃいそうな発言しちゃった夕実っちだけれど、確かに鉄で雁字搦めな煉瓦煙突っす。

 これは『帯鉄補強』と言う補強っすね。

 古い煉瓦煙突や反射炉塔の補強によく使われるっす(世界文化遺産の韮山反射炉なんかもこうでしたよね)

 本来ならコンクリで塗り固めたりして補強すれば耐震的にも御の字だけれども、

 そんな昔の煉瓦や石積みが見えないような補強じゃ

『見に来た人が文化的価値を知るなんてさっぱり分からないし納得しねーよw』って言う苦肉の策と言うか今ありうる最善の手法っす。と言うかこれが一番安価な補強なんすよね^^;

 

 ちなみにここもまた関東大震災で上部が崩落し、上っかわはその後に付け加えてます。

 昔の建築を後年まで形を残すことって非常に難しいものなんですよね・・・

 

 この後は外観から見れるものは全部見つつーーー

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『わきゃ(*´д`*) ココは煉瓦抜きでじっくり再訪したいですう~☆』と、

 煉研メンバーさんに怒られちゃいそうな発言をする夕実っちに、

『それもいいなw 酒造巡りも研究会の一環に入れるかw』と笑って返す監査さん(実質煉研役員さんトップ)

『それはまた議題と言うことでw』と、それにおどける事務局長さん。

 皆、アッハッハってにこやかな感じでこの日の最後の巡見地『田村酒造』を後にしたっす(*´д`*)

(監査さん筆頭にみんな良い人たちであります♪)

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 その後は福生駅近くの居酒屋での懇親会っす(*´д`*)

 私と夕実っちは帰宅まで遠いってことで途中抜けすることにはなったけど、楽しかったなあ(*´д`*)

 

 その道のプロさんがいる集まりだしおこがましいことだけれども言うよ?言っちゃうよ?

『共通の趣味を追いかける集いってやっぱり楽しいっすよね(*´д`*)』

 次回の巡見も待ち遠しいと思った、

 夏本番前の、私のある煉瓦刻印物語でしたーーー

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgお久しぶりです^^ まあいつものことですがw

 さて今回は煉瓦研究ネットワーク東京入会編の最後の物語でしたがいかがだったでしょうか。

 今回、おおげさですが自分の武器って言うものを再確認と言いますか少し感じたっす^^

 割と自由人なおかげか、色々なところに出かけて色々な物を見つけてくる事が何かしらの貢献になるのではないのかな?ってね^^

 それが煉瓦の歴史を探る上で今現在は正誤ある事かは分からないけれども、

 少なくともどこかで発見したことが煉研ネット東京の助力となるのなら、なれるのなら幸いですね^^

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgさて次回は煉瓦研究ネットワーク東京に入ったっつーーーのに東京じゃありませんw

 舞台は『茨城県』

 キーワードは『電気ブランと煉瓦』そして『茨城と神谷バー?』ってことになるかな^^

 気になる方はぜひどうぞ^^

 ではではまた次回お会いいたしましょうず(*´д`*)

 


第863話 ワインと煉瓦のテーマパークにようこそ!牛久シャトー編①『お使いの端末はこのバージョンに対応していません・・・だとお!?』牛久シャトー・シャトー神谷・ポケモンGO

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『ぐは!ポケモンGOめっちゃやりたかったのにw』

 

 琴音っちが廃村サークルの部室で熱心にスマフォをいじってるもんだから、

 私はてっきり今後取材予定の煉瓦建築でも調べてるのかと思ったら違ったのですう^^;

 なんでも巷で話題ポケモンGOを配信日にやろうとしていたものの、

 彼女のスマフォのスペックが足らなかったようですうw

『なんかさー、もうちっと配信日とかスマフォの適応環境とか事前にアナウンスしてほしかったっすよマジで^^;』

 まあ・・・結構情報は右往左往してましたね^^;

 とは言え私はそこまでポケモン世代でもないしそこまで気にしてはいなかった

(一応やったけれどもポケモンルビー・サファイヤ時代。お父さんお母さんは初代ポケモンの赤・緑らしい。初代は白黒画面だったって言うんだから時代を感じますですw)

  

『まあ~そんなことよりも次に行く煉瓦建築はどこでしょうか琴音っち^^; あんた煉研ネット東京のメンバーになったんでしょ?』と彼女に発破をかけると、

『もう決まってるっす^^ 目指すは茨城県の牛久シャトーっす(*´д`*)』と、さっさと答えが返ってきた(決まってたんかい)

 牛久シャトー?

 そこは一体どんなとこなんだろ?

 

 第863話、牛久シャトー編☆

 私こと石廊崎夕実視点で煉瓦建築ゲットですう~(*´д`*)

第863話・牛久シャトー編①・夕実ちゃん・葡萄足踏み☆2.jpg  

no!pokemongo.jpg

『もしかしたら・・・って思ったけどやっぱダメっすかw』

 諦めの悪い琴音っちは茨城県へと向かう車中、しつこくポケモンGOのアプリを落とそうとしてましたですw

 ちなみに私のスマフォもお父さんからの大学の入学祝で買ってもらって以来機種変更してないので、ポケモンGOのスペックには足らないみたいです^^;

 

『ん?そういやお兄ちゃんボーナス出た!って言ってたっすw これはチャンス! ・・・いやいや。せっかくだし旅行に無理やり連れ出そうw』

 ・・・何か意味ありげな思惑をしている琴音っち。

 先輩のボーナスあてにして機種変更とか旅行とか画策するなんてほんと悪い妹ですよね琴音っちってば^^;

(※ 実はこの牛久シャトー編の後はお兄ちゃん。つまりは菅原先輩のボーナスを当て込んで遠出した物語がスタンバってたりしますw そちらも気になる方は見てください^^)

 

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 草加から常磐線に乗り換えて電車は進みますです(当然、レッツ焼酎ハイボール☆)

 そう言えば最近は常磐線を経由した千葉・茨城方面の旅が続いてるような気がしますね^^

 

 ここでふと私は、今回向かう『牛久シャトー』ってところをなぜ選んだのか彼女に聞く。

 

 するとーーー

『教授さんに煉瓦の魅力をたっぷり刷り込まれた当初のことなんすが(笑) 自分でも煉瓦建築を訪れてみたいと思ったんすよ^^

 そこで色々調べたところ、

 お酒もあって煉瓦もあると言う最強物件を見つけたの!

 それがこれから目指す牛久シャトーなんすよね^^

 実は昔ね?皆に内緒で出向いたんだけど・・・

 東日本大震災の影響で修復工事中で何も見れなかったんだ~^^;

 だからずっと再開を待っていた場所だったんす^^

 それが今年いよいよリニューアルされたんだよー(*´д`*)

 今年は同じような理由で見学できなかった下野の野木町ホフマン館も再開して行けたしさ、私にとって最高のリベンジの年でもあるんだよね!』

 そう言うことだったんですね^^

 彼女としては、かつて訪れたけれども震災の影響で見れなかったものが見れるリベンジ戦だったと。

 あんなにポケモンGOに雄弁に語ってたはずなのに、つらつらつらつらと意気込みをまくし立てる彼女に対して、

 私は彼女の熱意に納得した。

 

 ---さて、

 そうなってくるとその牛久シャトーってどんな煉瓦建築?ってなるんだけれど、

『それは牛久シャトーの記念館に行ってからおいおい説明するっすから今は内緒っすね☆』だってさーw

 まあいいけど。前情報無い方がワクワク感あるからね^^

 

 

 ---時間にして約1時間ちょっとかな?

 私たちは無事、茨城県は『牛久駅』へと到着ですう^^

 

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 改札を過ぎて、さっさとその目的地に行けるとばかり思っていた私だったのだけれども、

 おもいっきし駅前の造成に邪魔をされることになる・・・

 

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『うは!なんか駅前のロータリーの工事してるっす! なんか煉瓦っぽいのいっぱいありゅう(*´д`*)』

 そう言って彼女は駅前の工事かなんかでしょうか?

 そこに積まれた煉瓦さんにもう夢中です^^;

 

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 降り立ったのは牛久駅東口。

 そこには括弧で『シャトー口』とも書かれていましたです^^

 駅口のサブネームに書かれるくらいなんだから、この駅や牛久にとっても結構な場所なんですかね。

 真新しい煉瓦に興味も無いクセに必死で刻印を見つけようとする琴音っちをその場からひっぺ返し、

『で? ここからどうやっていくですか(憤慨気味)』と、その先のルートを彼女に尋ねた。

 

 

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『駅から徒歩で8分くらいだし色々道があるけど、やっぱここからかな^^』

 そう言って彼女が案内してくれたのは、

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 駅のロータリー脇から続く『シャトー通り』と言う、ちょっとこじゃれたストリートでした^^

 

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 そこを進んでいくと、

 

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『シャトー通り散策コース』なる案内板が登場ですう。

 

 ここでふと琴音っちが訝る『うーん・・・私的にこのシャトー通りって昔なにかに使われていた道なんじゃないかなあ~って思ってるんすけどね^^;』と。

 確かに他にもシャトー神谷さんに辿りつくルートはいくつもありそうなのに、わざわざこの道をシャトー通りって名づけてるのも不思議かもですねえ。

(その答えは次回の記事で出てくると思います。たぶんw)

 

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 さて、ここを歩けば目的地に到着・・・だったはずなのですが、

 いつの間にか行き過ぎていたようですう^^;

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『行きすぎちゃったっすねw』とお道化る琴音っちに、ちょっと小言を言おうと思った矢先(ポケモンGOの話ばっかしてるからだよ!)

 

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『ねえねえ夕実っち!このお店の軒先に刻印煉瓦ありゅう(*´д`*)』と、花壇の煉瓦を指さした。

 うーん、たしかに刻印がある煉瓦さん。

 だけど今どき煉瓦さんだよね?

(※ ドンナイ? かな。恐らくベトナムかベトナム系の製造会社のモノっぽいです^^

 海外の煉瓦にも刻印ってあるんですね!

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 結局、目的地から行きすぎちゃったので公園を突きってUターンすることになりましたです^^;

 とは言えこの公園にある構造物は結構、古そうな感じがしましたです(調べませんけどねw 話が長くなっちゃうしーw)

 

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 ようやく見えて来たのは一目で分かる煉瓦の建物!

 と言うか、わきゃ・・・大きいですね☆

 どうやら私たちは裏手側をウロウロしてたようなので正門へと向かいましたです^^

 

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 立派な門をくぐって見上げたそれは凄かった。

 いいえ、

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 まるでディズニィーランドとかにあってもおかしくないような建物でした(ほめ言葉じゃないよなあw)

 

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 琴音っちが説明版をなぞりながら説明開始!

『これはこのシャトー神谷にある重要文化財御三家がひとつ事務室(本館)っす(*´д`*)

 明治36年に建てられた煉瓦造りの建物っすよ~☆』

 え?この立派な建物が事務室???

 しかも同じ敷地内に重要文化財が3棟もあるの???

 これは・・・琴音っちがリベンジしたかったのは分かる気がした^^

『ちなみに前回来た時は工事の衝立に大きな事務室の絵が描いてあってねえ・・・屋根の部分くらいしか見えなかったっす^^; だからモノホン見れて感激(*´д`*)』

 

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 残念ながら中までは一般公開に至ってないとのこと。

 でも窓から覗き込んだ感じじゃ素敵なお部屋がありました(*´д`*)

『うーん・・・でも結構修復したのか外壁がテーマパークのソレに近いものを感じるっすねえ^^;』

『そうですそこですう。綺麗過ぎてちょっと違和感ですう^^;』

 そこで私たちはもう少し昔の部分が残ってはいないかと建物を一周することに。

 

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 すると事務室跡の横手に、どうも煉瓦の風合いが違う場所を発見。

 昔の物置か倉庫でしょうか?

 随分と色気のない煉瓦造りさんがいましたです^^

『んじゃま!さっそくいつものやるっすかw』と腕まくりする琴音っち。

 やっぱりやるのね刻印探しw

 と言うことでレッツ刻印探しですう^^;

 

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『うはー、全然それっぽいのすらねーw』と嘆く彼女。

 確かに私も見たけれど刻印どころか傷もあんまりなかったですね^^;

 

 さて事務室跡の裏手には、これまた重要文化財がいらっしゃるとのことでそこへ。

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 現・レストラン『キャノン』

 そしてこれもまた重要文化財であり、かつてはワインの貯蔵庫だったそうですう^^

 ん?ワイン???

 ああなるほど。ここまできて分かりましたです。

 ここはかつてのワイン工場だったんですね(夕実ちゃん反応遅そっw)

 

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 ここでお食事を取れると琴音っちに聞かされていたのですが、

 どうやらリニューアルオープン当日であり、関係者さん達の貸し切りになっていましたです。残念^^;

『夕実っちダイジョウブダイジョウブ^^ ここではランチ出来ないけれど、このシャトー神谷さんには他にも食事を取れるとこあるっすから☆

 そこも結構お洒落だしいいとこっす(*´д`*)

 一通り見学したらそこでランチする予定だから安心してちょ(*'ω'*)』だって。

 いつもなら結局ランチもせずに帰ってから居酒屋で済ますくせに、今日に限っては彼女の意気込みが違う。

 まあでもちょっと楽しみかも^^

 期待せずに待ちましょうねw(※ちゃんと行きます)

 

 さてーーー

 ここも当然いつものやつです^^;

 ではでは渋々行きましょうw

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 外壁にはところどころチョークで書かれたような数字が。

 彼女曰く『外壁の修復時の目安かなんかじゃないっすかね?』とのこと。

 こちらは一階建ての平屋だけれど、やはり地震の影響を結構受けたのですかね。

 

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 入り口周り、軒下の煉瓦、土台部位の張り出しと、煉瓦の刻印が見受けられそうなところを二人で一緒に探しましたが、それらしいものは特に見当たらず。

 時折窓から中を覗き込むとホールスタッフさんが忙しなくテーブルセッティングをされていました。

 

 さて琴音っちはそのまま外壁伝いに刻印探しに没頭して進んでいきます。

 それについていくと、何か慌ただしい音がガシャガシャ聞こえてくるし料理の匂いもしてきたの。

 たぶん厨房なんでしょうね^^

 そこさえも過ぎてもう少し裏手へと行くとーーー

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 なんだか今度はりっぱな入り口のある場所にやってきちゃいましたΣ(゚Д゚)

『ねえねえ琴音っち~、ここもずーっとキャニオン(貯蔵庫跡)に続いてる場所みたいだけど、なんだか雰囲気違くない?』

『たぶんっすねえ、ココは元貯蔵庫と繋がっていた醗酵室の跡か、ワインなどの入搬出口だと思うっす^^

 ここは・・・見た感じ古い煉瓦が結構残ってるっぽいっすねマジでw

 んじゃーここも刻印探しするっすよ(*´д`*)』

 ここもやっぱりいつものです^^;

 でもなかなかそれっぽいのも無い。

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 あったのは何個かの〇っぽい傷くらいでしょうか。

 琴音っち言うところ『こんなん、ただのヒビっしょ^^;』だそう。

 と言うことで貯蔵庫の裏手側は諦めて表側へ戻ることにしましたです^^

(※ これは傷だけれども? 実は次の記事でこの牛久シャトー。つまりはシャトー神谷の煉瓦の刻印がどういったものなのか分かります^^ 案外似てたりねw)

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 さて貯蔵庫の表側と言いますか。事務室跡の門を潜った先は、この旧醸造施設跡のメイン広場となってます。

 目の前の建物もまたキャニオン(貯蔵庫)と続いている醗酵室の建物の西側入り口ですう^^

 さっきの東側と違ってお洒落ですね(*´д`*)

 

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 琴音っち曰く(またかい)

『あの鉄板瓦の色と煉瓦の色合いがたまらんぜよ(*´д`*) 特にあの小窓を見てよ夕実っちい。

 白い木枠が最高っす!』と指さしつつとろけてる・・・^^;

 うん。わからなくもないですう。青に赤に白でお洒落さんですよね^^

 

 さあ、ここでも当然アレです。アレやっちゃいました^^;

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 でもうぎゃああああ!

 あったのは虫さんの繭かなんかの跡くらいでした^^;

 

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 さあいよいよメインの建物?まで来たようです。

 貯蔵庫跡、それに繋がる東西の小さな醗酵室跡。

 そしてそしてそれらに繋がる大きな煉瓦の建物の前まで来ました。

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『ここはね?旧醗酵室なんすよ^^』

『さっきのキャノンの小部屋も醗酵室って言ってたじゃんw

『ノン!ノン! そこも醗酵室跡っすけどこの建物の続きの1部分なだけ。

 言うなればこここそがメイン工場なわけっす^^

 簡単に言うとワインの醸造場。

 詳しくは中にはいってからね!

 地下1階付きの2階建ての煉瓦造りであり、勿論国指定の重要文化財っす^^

 

 ・・・ところで夕実っち? 電気ブランって飲んだことある?

 

 なぜいきなり唐突に電気ブラン???

『んま・・・あるですよ? 昔、菅原先輩に、たまにはこういうのも飲んだ方がいいよ!って飲まされたことあるです。

 すんごく強いお酒だったのと・・・

 何か・・・歯磨き粉とかモンダミンみたいな味で苦手だったのは薄っすらと覚えてるですう^^;』

『そう!その電気ブランを作った人でもあり、国産ワインの祖でもあり、この煉瓦造りの建物残る牛久シャトー(神谷シャトー)の創設者

 神谷傳兵衛さんなんす^^

 そしてその神谷さんとワインと電気ブランと、そして使われている煉瓦が全部分かっちゃうのがこの旧醗酵室跡(醸造場)だったりするっす☆

 今は『神谷傳兵衛記念館』と名前を変えた歴史館。

 私にとってどんなに待ち焦がれた一般公開日初日か!

 行くよ!行っちゃうよ!夕実っち(*´д`*)』

 そう言って力強く私の手を引っ張り、中へと連れ出す琴音っち(ちょっと痛いよお)

 でもやっと彼女の意図することが分かってきたかも。

 要するに日本のお酒と煉瓦の歴史が一緒に味わえるってことですよねここは!(それだけじゃねーよ夕実ちゃん)

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『落ち着いて落ち着いてですう^^;』と急かす彼女をなだめつつも、

 一歩踏み入ったその世界はーーー

 

 

 

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 大きな大きな樽が向こうへ向こうへと続く、私にとって初めて見る世界だったのです。

 

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 さて最近、ブログをなぜすっぽかしていたかと言うと・・・ 

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ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgやっぱりポケモンGOのせいですw(※1)

 スマフォのスペック足りなくてさ~、速攻!機種変更してきて早速ポケモンGOですよw

 元々今のスマフォを3年半も使っていて不具合か、ネットも途中で落ちること多々だったし、そろそろ機種変しようかな? でもめんどくさー・・・って思ってたところ、

 ポケモンGOが背中を力強く突き飛ばしてくれましたw

 まあ~おもろいおもろいこと!

 まるで宝探しだよね(*´д‘*)

 しかもさあ、ガンガン歩くフィールドワーク主体のオイラの趣味にドンピシャのゲームじゃねーかw

(※1 後は、休み→1勤→休みの変則シフトだったから愛知県や茨城に遊びに行ってたってのもあるけど)

ちょいのり・サザエさんver1.jpgそのうち当然、煉瓦探索とポケモンGOのコラボ記事も書くと思いますw

 これは刻印探しと相通じるところがございますからね!

 願わくばブログの世界に戻ってこられるよう、自分に言い聞かせたいと思います(しばらく無理なんじゃね?w)

ちょいのり・フィーバー・サザエさん.jpgさて、今回やってきたところは牛久シャトー(シャトー神谷)です^^

 ここは煉瓦の刻印に興味を持ち始めた当初に行ったのだけれども、残念ながら震災の影響でほとんど工事中で見れなかった物件でした(しかもムカついたのか当時のボクは、その時の写真をその場で消去してしまった・・・)

 とは言え野木ホフマン館と共にずっと再開を待っていた場所でもありました。

 それが同じ年の同じ時期にリニューアルです^^

 まあこんな嬉しいことはないですよ(*´д‘*)

ちょいのり・サザエさんver1.jpg今回はさわりの部分でありほとんどこの牛久シャトーが何なのか?を説明できていませんが、次回の記事でなるべく詳細を伝えたいと思ってます。

 ではではまた今度。

 愛知編も押してるし、もうすぐ猫おどりだし、ポケモンGOしたいし、もーワケワカメw

 

第864話 ワインと煉瓦のテーマパークにようこそ!牛久シャトー編ファイナル『最強にして最高の婿養子?』二人の傳兵衛・煉瓦刻印ほか 

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『わきゃー!大きな樽がいっぱいです~(*´д`*)』

 

 神谷傳兵衛記念館(旧醸造場)に一歩踏み入ったその先は、

 暗がりの中に大きな大きな樽が縦列に続く魅惑ワールド!

 しかもそこは外の熱気が嘘のようにしっとりひんやりだったーーー

 

 第864話 牛久シャトーファイナル。私っちこと菅原琴音視点で煉瓦とワインとお食事を召し上がれ!っす(*´д`*)

第864話・牛久シャトー編・琴音・モンスターボール2.jpg 

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 夕実っちが叫ぶように、私たちの目の前には延々と大きな樽が続く景色。

 ここがどれだけワインを醸造していたか、今の私たちには知る由もない。

 言うなれば『すげーたくさん』でしょうかw

 おおっと、いけないいけない。

 勿論、醸造場見学もするけれど目的を見失っていたっす。

 私たちの目的はあくまでも『煉瓦』

 っつーことでさっそくここからスタートいたしやしょうw

 

 

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 建物の内壁も当然煉瓦造りなんすが、

 ここは大樽を支える土台もまた煉瓦ちゃんなのです(*´д`*)

 どこまでが当時のものでどこまでが新しいものなのかの判別は私には厳しい感じだったけれど、質感と見た目的に結構ふるそーな煉瓦ちゃん^^

 しかもあまつさえ刻印のありそうな煉瓦の平面が剥き出しじゃないですかー(*´д`*)

 さっそく夕実っちをアシとして調査開始っす☆

 ・・・でもこれまた暗すぎて^^;

 結局刻印らしいものはみつかんなかったっす^^;

(※カメラ画像と目視は違うね^^; もっと暗いよ!) 

 

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 一応、見学順路があるんすが、

 いつの間にやら順路の正反対の一階部の小部屋へと来ちゃったw

 

『メトル・ドゥ・シェの部屋』

 そこは小さな小さな小部屋。

 でもかなり重要な場所っぽいのは二人で案内板を読んで分かったことだ。

 

『シャトー』って日本の各地のワイン産地の建物でも使われていたりするでしょ?

 あんまり気にしないけれど意味があるのです。

 シャトーと言うのは元々は『フランス・ボルドー地方の格付けされたワイン農園の名称や概念』

 ほんとは・・・おいそれとネーミングライツしちゃいけないのね^^

 ただやっぱり高級感あるから使われたりしちゃうんすけどそれはおいておこうっす。

 この部屋はいわゆる醸造の最高責任者の部屋

 ここでワインの全てを決め、全てを執り行う司令部なんす^^

 せっかくなので順路無視で突入ですw

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『二代目傳兵衛さんて書いてあるですよ?』

二代目? 実はっすね夕実っちい。私もこの牛久シャトーとか傳兵衛さんをよくわかってないっすw

 でもこの二階部分が資料室になってるらしいから、そこでじっくりおさらいしようっす^^』

 

 実は本当に下調べなしでここにやってきた。

 牛久に古い煉瓦ちゃんの建物あるから!ってことでやってきただけ。

 しかもリベンジ戦だっちゅーのに歴史も何も調べてないw

 なんとなーく知ってるのは電気ブランや神谷バーと関わりがある人物であり、その人が建てた歴史的煉瓦建造物という大雑把な知識だけだった。

 でもまあ~答え知らないで行く方が楽しいっすよね^^

 今回は私と夕実っちが肌で体感し、この牛久シャトーの歴史を習得していくお話でもあります^^

 

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 二代目傳兵衛さんがフランスのワインに関する書籍を日本語訳した本?

『わきゃ・・・フランス語もわからないですし訳した日本語すら読めませんですう^^;』

 ごめん私もさっぱりだw

 ただ、傳兵衛さんがかなりの努力家で勤勉家であったのは間違いない。

 

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 小部屋の奥には・・・えっとなにこれ???

 ワインボトル?

 でも瓶底が尖っていて座りが悪そうなんだけど研究用とかなのかな???

 私はどちらかと言うとイギリス積みの内壁煉瓦ばかりに目を奪われていましたっすw

 

 ---さて、

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 ようやく順路順に進むことにしましたw

 表示を見ればさっきの小部屋は二階を見学した後に訪れるスポットだった模様っすw

 

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 さてこれまた随分と雰囲気のある階段へと突入っす(*´д`*)

 

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 煉瓦壁を擦りながら(愛でながら)一歩一歩階段をあがっていくとーーー

 

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 醸造場跡の二階部にやってきましたっす(*´д`*)

 ここは言わばこの牛久シャトー(シャトー神谷)が何なのか?を伝える資料館。

 ではでは早速夕実っちと片っ端から見学っす(*´д`*)

 

 そして私たちが最初に出会ったのは歴史年表でした。

 簡単にそれを指でなぞるとーーー

 

 神谷傳兵衛生誕:1856年(安政3年) 現在の愛知県西尾市・一色出身

 幼少期は家庭を顧みない父親の影響で酒樽造りの弟子として働きに出て家庭を助けていたそうです(ここにもうお酒との関わりがあるのですね)

 その後は若くして商才の格を得るも、これまた若くして失敗し全財産を失う^^;

 

 明治6年、恐らく神谷傳兵衛とワインの本当の出会い(縁)が訪れます。

 フランス人経営の酒造場に勤めることになった彼に病魔が襲い掛かります。

 それは命を落としかねないほど体力を奪われた。

 そこに主人が『これは滋養にいいんやで^^』葡萄酒を彼に与えるのです。

 すると死地の縁まで降りかけた彼の体力は回復。

 恐らくこの葡萄酒との出会いこそ彼への天啓だったのかもしれません(ちょっとオーバーに解釈しすぎちゃったかなw)

 

 19歳で横浜の醸造会社から東京麻布の天野酒店にトラバーユ。

 そこでコツコツと資金を溜めた彼の目指したもの。

 それは自分の店だった。

 

 明治13年、東京浅草に彼の最初の城が建つ。

 そう。それこそが日本初のバーであり、今もなお愛され続けるオールドバー『神谷バー』

 その前身が『みかはや銘酒店』なんすよね^^

 

 輸入葡萄酒などを取り揃えつつも自身による日本人好みのワインにも着手。それが好評を受けます。

 そしてそこで蓄えた資金で彼は更なる野望を打ち立てることになる。

『どうせやるなら最初から(葡萄から)自分のワインつくりてー!しかもめっちゃ美味いやつ☆』

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 それがこの『牛久シャトー(シャトー神谷)』

 彼は明治政府の開拓地の払い下げられた土地に注目。茨城県の牛久に葡萄栽培からワイン生産・瓶詰・出荷までの完全一貫生産する工場を作ったわけっす(明治36年)

 勿論、日本初の本格国産ワインの醸造場っす^^

 バーも日本初なら国産ワイン工場も初って言う凄い人なんだね☆

 

 ここで先ほどの『二代目傳兵衛?』の意味も分かることに。 

 彼は婿養子に迎えた伝蔵さんをワインの本場フランスボルドーに留学させてワインの知識を学ばせ、

 ワイン用の葡萄の苗木を持ち帰らせた。

 後に彼の名を譲り受けることになる伝蔵さんあっての偉業であったのも忘れてはいけない。

 

 

(※ 彼のお兄ちゃんの長女さんの旦那さんっす。子供のいなかった彼は長女さんと伝蔵さんを養子縁組したのです。

 びっくりするのは結婚式の三日後に初代傳兵衛に渡仏を言い渡されてフランスへ^^;

 伝蔵さん・・・それでもめげずに頑張ります。

 伝蔵さんが居なかったらこんな偉業は達成できなかったでしょうね^^ 伝蔵さんパネーっす!

 

 

『わきゃー!初代さんより伝蔵さんが私は好きかもですw』

『そうっすよね^^ っつーか血が繋がってないけれども最強にして最高の親子だったからこそ偉業を成しえたんじゃないっすかね☆

 ・・・ん? あれ?』

 すっかり二代目傳兵衛(伝蔵さん)に共感してしまった私達だったのだけれども、

 ふとその後の歴史年表に、私は煉瓦絡みの記述を発見する。

 

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 初代傳兵衛さんは、その後色々な会社設立創立に寄与するんだけれど(取締役や社長にもたくさんなってる)

『東洋耐火煉瓦株式会社』

 って言う耐火煉瓦会社を設立していたみたい!

 まさかワインどころか煉瓦まで携わっていたとは・・・

 やっぱり初代もハンパネーっすねw

(※ 東洋耐火煉瓦株式会社。現・クアーズテック株式会社。今はシリコンウェハーやセラミックス主体の製造販売などを扱うメーカーさん^^ かつては耐火煉瓦も作ってたんですね☆)

 

 さあ~て一応のここの歴史と人物相関図が見えたところで見学開始っす^^

 ここにはかつて醸造場で扱われた機械類や製品、そして昔を伝えるパネル写真がズララ~と軒を連ねてやすからね!

 見なきゃ損損☆

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 昔のポスター。

 明治の頃の絵師さんは色遣いがみんな似てるなあ~。

 

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『わきゃ? この床にある扉みたいなのはなんですかね???』

 私は大体の答えが分かってたけれど『なんすかね~^^』とあえてお茶を濁した。

 

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『わきゃ? これが初代さんですか。伝蔵さんも見て見たいかもです^^』

 伝蔵さんの写真あったかなあ?

 あったかもしれないけど見落としちゃったかも^^;

 

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 これは明治35年頃の建設途中の本館と、奥に見えるのが今、私たちの居る醸造場の写真^^

 

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 これは完成して二年後(明治38年)のシャトー神谷^^

 昔は大きな煉瓦煙突があったんすねえ~(*´д`*)

 

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『わきゃ~そういうことだったんですね^^ この床の扉☆』

 そう、夕実っちが納得しているように、この二階部の床扉からワイン用ブドウを一階にあった大樽に投げ入れていたわけです^^

 

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 ん?おや?

 事務室(本館)のとこからトロッコが走ってる???

 そう。かつては葡萄農園へと南北に、

 そして牛久駅へと荷物の搬出入にトロッコが使われていたそうっす^^

 正確に答えが出なかったけれども、私たちが牛久駅から辿った『シャトー通り』ももしかしたら牛久駅へと荷物を運んだトロッコ軌道跡なのかもしれないっすね☆

 

 

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 これは明治45年、浅草に開店した日本初のバーと謳われる

『D.KAMIYA BAR』

 今とは違って随分ハイカラな建物でやんすねw

 私的に注目は一階部位の柱がさりげな~く煉瓦ちゃんってとこでしょうかw

 

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『わきゃ!? 美人さんが写ってますです。モデルさんですかね?』

 あらやだ時代は違えど素敵な女性が写ってるっすねえ(*´д`*)

 パネル写真の説明書きを見ればーーー

『昭和41年にシャトー神谷に来園された女優の岩下志麻さん』だって!

 くはー!極妻シリーズの啖呵切ってかっちょいい姉御ってイメージしか無い私っすけれど、

 若い頃は気品溢れる和美人だったんすね(*´д`*)

 

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 そしてこれは『蜂ブドー酒』

 神谷バー時代から受け継がれる主力商品っす^^

 これが無かったら、この牛久シャトー創設もなかったんじゃないかと思うっす。

 

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 そして神谷傳兵衛と言ったらばこれだよね!が登場するーーー

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『わきゃ!? 私、電気ブランのボトルはじめて見ましたですよw』

 私もはじめてかもっす。いつもお店じゃショットグラスにも似た小さなグラスでストレートかロックで飲んでたしね(勿論、チェイサー付きよ?)

 

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『わきゃ・・・道理で薬っぽい味がすると思ってたです^^;』

 そう、元々は薬用で輸入されたブランデーをベースにワイン・ジン・ベルモットなどをブレンドして作られたカクテル。

 それプラス国産の何かの薬草(ハーブ)が入ってるそうなんすけどーーー

 製法も薬草も秘伝とのことで非公開(気になるなあ~w)

 

 

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 さてそれ以外にも素敵な展示物満載で時を忘れてしまいそうだけれども先へと進みましょうずw

 なんせあくまでも私たちの目的は『煉瓦視点の牛久シャトー見学』なんすからね^^

 

 本来ならメトル・ドゥ・シェの部屋へ行くのが順路だったけれど、もう行っちゃったから次のワインセラーへと突撃っす!

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 階段を下りる途中から今現在の施設内がちょこっと見えるっす。製造タンクでしょうか?

 

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 地下に辿りついて改めて振り返ると、こちらは煉瓦だけでなく石が多く使われていました。

 

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 石階段に石の壁。触ってみるととてもひんやり☆ ワインの貯蔵にいいんでしょうね^^

 

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『わきゃ・・・暗くて怖いです^^; じめじめしてるう・・・』

 やってきたのは地下ワインカーブ(セラー)

 明治期からその形を残す貴重な貯蔵施設っす^^

 夕実っちが言うようにココは照明も必要最小限。

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 見学順路となってはいるけれど・・・

 ぶっちゃけ一人で歩くと結構怖いかも^^;

 私の服の裾を引っ張ってついてくる夕実っち共々、恐る恐る先へ進んでみた。

 

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『わきゃ? 地下なのに窓があるですよ???』

 あ、ほんとだ。一体全体どうやって明り取りしてるんだろ???

(※その答えは施設を出てから分かります^^)

 

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 一番奥には小さな小部屋と左右に分かれる道が。

 その左右の道の先はワインボトルが山積みになってたっす(ボトルで塞がれているけれど、もしかしたらこの先ずっと地下道が続いていた?)

 

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 ここでも当然、煉瓦刻印探しをしようと試みる私だったけど、煉瓦面どころか地下全体は黒カビに覆われていて諦めたw

 

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 ーーーさて

 地下探検も終わりっす。

 階段上って地上へといきやしょうず^^

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 階段を上ってやってきた先は最後の見学場所。

 先ほどの大きな旧醸造場に併設された小さな部屋『旧洗滌場』

 とは言うもののーーー

『わきゃ? 展示物が何もないですう^^;』

 うん、確かに何もないっす^^;

 あるモノと言えば

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 この洗滌場跡の解説を掲げた布製パネル(たわんでて字が見にくいよ!)

 でも読み進めていくと私にとって『今日一番収穫のある場所』だと知らされることになった。

 

 

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 ここもまた東日本大震災の影響で甚大な被害をうけたそう。

 その復旧作業の過程で、なんと謎の窯場二基と煉瓦の煙道の遺構が発見されたそうなんす^^

 そこには『常滑焼の焼酎甕』『耐火煉瓦』が!

 煉瓦ですよ奥さん!!!(キマシタワー♪)

 

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 布製パネルがたわんでめっちゃ読みずらいけれども必死に読み進める私。

 

『くはー!品川耐火煉瓦の写真あるけど画像荒い^^; どうせならモノホン(本物)を見てー!』と嘆く私の肩を夕実っちがトントンと叩く。

『ねえねえ琴音っち? 後ろに煉瓦あるですよ^^』

『ホワイ???Σ(゚Д゚)』

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 そこに飾ってあったのかよw

 パネルの記述に夢中になりすぎて、すっかり周りを見ていなかったようっす^^;

 ほんじゃませっかくだし拝顔いたしましょうね~煉瓦ちゃーーーん(*´д`*)

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 うおー品川耐火煉瓦ちゃん☆

 ちなみに刻印の下に星のマークが3個あると一級品なんだそう(無いのが普通。シャトーに使われていたんだから一級品か?と思ったけどモルタルがついててワカラン・・・)

 

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 昭和窯業?

 なぜ疑問形かと言うと、私は白煉瓦(耐火煉瓦)に興味薄いってのもあるしメーカーもさほど知らないからであるw

 

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『わきゃ~このA.TIYAって煉瓦さんは何てメーカーさんなのかなあ^^?』

 ごめん夕実っち。さっぱり私もわからんぞいw

 

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 ああでもこれだけは分かった。三石耐火煉瓦の煉瓦ちゃんっす(*´д`*)

 岡山県備前市にある耐火煉瓦の老舗っす(創業明治25年!)

 

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 YTRの耐火煉瓦

 うーん・・・これは昔一度調べた気がするっすね。

 夕実っちと共に鶴見川の桜を見に行った時っすかね。

 確か横浜耐火煉瓦製造所じゃなかったっけ?

横浜耐火煉瓦製造所YTR.jpg

(近代デジタルライブラリーより。横浜磯子区。明治34年創業)

 

 ここまでは煙道や煙突に使われていたであろう耐火煉瓦(白煉瓦)だったのだけれども、

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 赤煉瓦ちゃんも1種ありました(*´д`*)

 

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『わきゃー、〇だけの刻印ですね琴音っち^^』

『うーん・・・うーん・・・〇だけの煉瓦刻印っすかあ。

 正直言うと私は初見だと思うっす^^

 どこの煉瓦工場とかさっぱり分からないね^^;

 しかもこれが事務室や醸造場やキャノンの赤煉瓦と同じなのかも分からないしなあ~。

 牛久シャトーが出来たのが明治36年なんだけど、先ほどの耐火煉瓦の年代がバラバラ過ぎて時期から煉瓦工場を絞り込むのも難しいっすねマジでw

 

(牛久シャトーが明治36年。品川耐火煉瓦や三石耐火煉瓦はその前の時代からあるから分かるけれど、横浜耐火煉瓦製造所はそれより後の製品。

 洗滌場が牛久シャトー創建より後年に造られたのなら辻褄が・・・合う気が。

 建設当初は煙道も煉瓦煙突も無かったのかな???

 

 でもこの〇の刻印。前記事のどこかで登場してますよね。フフフ^^』

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 これで見るべきものは一通り見たのかな^^

 煉瓦に関するパンフもあったのでしっかりゲットして私たちは外へと出ることにした。

 

 

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 ここに訪れた時は薄曇りだったけれど、すっかり晴れ間も覗く良い天気☆

 やっぱ赤煉瓦は青空に映えますね(*´д`*)

 

 そして改めて外観を見つめていると、先ほどの地下のワインカーブがなぜ窓があり採光を取れていたのかが分かったのです。

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『わきゃー分かってしまうとこんなもんですねw』

 そう。簡単な答え。

 地下のワインカーブの窓になる部位まで掘り下げて外光を取り入れていたってだけでしたw

 

 ーーーさてっと腕時計を見るともう昼もだいぶ過ぎていました。

『ランチしてくんですよね!ランチ!ランチ!』と夕実っちが脅迫してくるが、

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『まあまあ。とりあえずお土産を先に買ってこーっす^^』と施設内のスーベニアショップへと私は向かうことにした(後でいいじゃーん・・・って夕実っちは渋ったけどそんなん知らんわw)

 

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 当然購入しました電氣ブラン☆

 ちなみに二種類存在し、アルコール度数30度が『デンキブラン』

 アルコール度数40度が『電氣ブラン』なんだそうっす^^

 当然度数の高い方をお土産にw

 飲むのがこえーなーw(実はまだ飲んでない。8月現在)

 

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『わきゃ??? なんで鍛高譚の梅酒までここで売ってるですか??????

 ・・・私も夕実っちと同じように不思議に思ったんす。

 かつて2000年代初頭の本格焼酎ブームの最中に『乙甲混和焼酎(甲乙混合酒)』だけれど飲みやすさを武器にヒットを飛ばした鍛高譚。

 ぶっちゃけさりげなく牛久シャトーに関係ないお酒を置いてあるのかなあ~くらいに思ってたよ^^;

 そしたらビックリっす。

 実はこの鍛高譚も歴史を辿れば神谷傳兵衛に行きつく製品だったわけなんすよね~(後で分かります)

 

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 せっかくなので蜂ブドー酒もゲットっす☆

 甘口ワインは苦手だけれど、お兄ちゃんにあげてしまおーw

 

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 さてさてさてお土産もガッツリ買ったし~、後はお酒・・・じゃなくってランチすることにw

『ビアガーデンもいいですう~(*´д`*)』と夕実っちはよだれを垂らすけれども、

 私は彼女の首輪(二の腕)を引っ張って、

『ここは夕方5時からだからw』と諭して先へと進んだ^^

 そしてやってきたのがココ↓

 

 

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『ラ・テラス・ドゥ・オエノン』

 牛久シャトー敷地内にあるクラフトビヤーと創作料理のお店っす(*´д`*)

 クラフトビールってのはとどのつまり大手メーカーじゃなく小さなビール醸造場(マイクロブルワリー)で手掛けたビールってこと。

 牛久シャトーってビールも小規模ながら作ってたんすね!

 

 

 そしてこのお店の屋号に存在する『オエノン』と言う言葉こそ、

 先ほどのお土産屋さんで見かけた鍛高譚と神谷傳兵衛に繋がるのです。

 

『オエノングループ』

 元々は神谷傳兵衛が神谷バー創設と牛久シャトー創建の間に北海道旭川に『日本酒類製造株式会社(神谷酒造旭川工場)』を設立したのが発端となりやす。

 そののち北海道の酒造会社を合弁してできたのが合同酒精株式会社と言う会社。

 合同酒精こそオエノングループの母体^^

 鍛高譚やデンキブランも合同酒精。つまりはオエノンさんなのっす☆

 

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 店の前のメニューを見ただけでもう私と夕実っちはヨダレじゅるじゅるですw

 実は前にもこのお店の目の前まで来たけれどお洒落すぎて断念したことを夕実っちに告げる私。

『わきゃー♪ じゃあ今日はリベンジ戦ですね^^』

 そう言って彼女が私を連れだって扉を開ける。

 

『いらっしゃいませ^^ 二名様ですね。こちらのテーブルにどうぞ☆』と通された。

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 ・・・庭園も見渡せてすごく・・・お洒落(*´д`*)(内観ほとんど撮影してないがw)

 

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 頼んだのは勿論ビールです☆

 日本初の国産ワイン醸造施設で何故かビアーってのも不思議な感じっすけどね^^

『『かんぱーい』』とグラスを鳴らして喉に放り込む私と夕実っち。

 くああー!真夏のお散歩の後の冷たいビールは最高っすね(*´д`*)

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 料理も美味しい!

 この牛肉地ビール煮なんてお肉トロトロっす(*´д`*)

 

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 最後はやっぱりワインっす☆

 煉瓦見てお酒飲んで幸せなひと時をすごせたっす(*´д`*)

 

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 帰りも結局飲んじゃったw

 もはや勉強や調査に行ってるのかお酒を飲みに行ってるのか分かりませんねw

 

 『わきゃー♪ 今日は私も大満足でしたよお^^ あんまり歩かなかったしねw』

『大丈夫っすよ夕実っち。来週の旅行ではたっぷり歩くからね(*´д`*)』

『えええっΣ(ll゚д゚)いったいどこに行くの?連れられてっちゃうの私^^;』

『フフフ。目指すは愛知県常滑市!去年行く予定だったけどお兄ちゃんが半田赤煉瓦の鉄扉で負傷して行けなかったからリベンジ戦だお(*´д`*)』

 今回の牛久シャトーにもこっそり出てきた常滑焼。

 煉瓦の兄貴分である瓦や陶管の聖地でもありやす^^

 いざいかん!れっつ愛知県編☆

 

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpg皆さんお久しぶりです(12日ぶりくらい?)

 ちょっと長い旅に出ていましたw

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgもう暇があったら昼夜問わずに歩いてましたよw

 でも色々と生活がおろそかになるので区切りの良いところで小休止っす^^

 

 さて牛久シャトー編いかがだったでしょうか?

 見ごたえあるしお酒もお食事もうんまいよ!

 お近くに寄ることがあるのならおすすめしますよん^^

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgでは次回は予告した通り常滑やその他の愛知県リベンジ編と行きたいところですがーーー

 猫おどり祭りに行くので猫記事が先になりそうですw

 ではではまた今度。

 次記事は・・・なるべく早くアップしたいと思いますw

 

第865話 2016猫おどりGO!前編☆『今年もシロにゃんゲットだぜ!』丹那トンネル火薬庫・ずり山・不忍池付近でポケGOほか

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『今年は都合により規模が縮小したかんなみ猫おどり』 

 どうやら町の中学校のグラウンドを間借りして行われるみたい。

 噂によれば我が地元『函南町』に『東駿河湾環状道路』が通ることによって、

『道の駅・川の駅(仮)伊豆ゲートウェイ函南』を造るから

 今まで猫おどりで使っていた会場は、その関連の町道線改良工事の為に今年は(?)使えないんだそうだ。

 

 その代替え地が町の中学校のグラウンドと聞いた時、

『はあ?がっこーのグラウンドで人数収まんの?捌ききれるの???』って思った。

 だってただでさえ盛況で手狭に思い始めていた猫おどり会場だったのに(肥田グラウンド)

 ボクのイメージじゃ今回のがっこーのグラウンドはそれの半分以下の面積だよ^^;

 一抹の不安を抱えながらもそれでも今年も参加してきたよ☆

 そしたらそこには狭さなんか感じさせないスタッフさんと参加者さんの頑張り物語があったのだーーー

 

 第865話。2016かんなみ猫おどり編前編。スタートです^^

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgはい今年も行ってきました猫おどり。

 まずは午前に家を出て上野駅で途中下車したところからスタートです^^

ぎゃる魅.jpgなんで上野駅なんだよw さっさと会場の函南町に行けやw

うおっか姫1.jpgゼブラ2.jpg絶対真っすぐに行かない(帰らない)よね^^;

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgまあ~なんで上野に途中下車と言われると、今回は新幹線じゃなく上野から函南町の最寄り駅である熱海駅へと『上野東京ライン』でのんびり行こうと思ったからだ^^

 つまり乗り換えの為に上野駅に降り立ったわけだが・・・

 ほんとの理由はーーー

 上野恩賜公園でポケモンGOをちょっとやろうかなーって思ったからだ(むしろ本気)

ぎゃる魅.jpgポケGOかよw

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgここは職場に近いし、いっぱいポケモン出るからと、最近は出勤前に無駄に通ってるオイラですw

うおっか姫1.jpgほんとあんたってばドハマりしてるわねえ^^;

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgさあ~!いっぱいポケモンげっとすんぞ(*´д‘*)

 ・・・っとその前に『孵化そうち』セット!セット!

ゼブラ2.jpg『ふかそうち』って何でしょうか?

うおっか姫1.jpg私もやってないから意味不なんですけど・・・^^;

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg孵化装置ってのはーーー

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg手に入れたポケモンのタマゴを実際に歩いた距離で孵化させるシステムだ^^

 2㌔・5㌔・10㌔のタマゴが存在し、長い距離を必要とされるタマゴこそレアなポケモンをゲットする可能性があるんだよ^^

ぎゃる魅.jpgおいオッサン!なんでタマゴの孵化装置がそんなにあんだよw

ゼブラ2.jpg無課金ではそんなにやすやすとゲットできないはずでは?

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそこはそれ『大人のたしなみ(課金)』ですよw

 さて、実家(田舎)に帰ったらポケモンGOのアイテムをゲットするポケストップも少ないだろうと踏んで、

 都会でアイテムと経験値をわんさか稼いでから帰省しやしょうw

 

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うおっか姫1.jpgあら。世界文化遺産の国立西洋美術館ね^^

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg美術館や動物園近辺でアイテムをしこたまゲットしてから向かった先は『不忍池』

 なんせ不忍池付近は美味しいポケモンをゲットできるチャンスゾーンだかんな^^

『ルアーモジュール』が常に焚かれている良環境でもあるしね!

 っつーことで上野の山を下って行ってきたよ☆

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 するとそこにはーーー

 

 

 

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ぎゃる魅.jpgうおっか姫1.jpgゼブラ2.jpgうっはw 凄い人だかりw

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgこの日は夏休みの日曜日ってこともあってめちゃむちゃ人が多かったよ^^;

 普段もポケモンGOやってる人多いスポットなんだが・・・

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ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgいつも思うが出店の人たちにとっては大迷惑だよな^^;

 この先にある弁天堂付近や供養塔群の周りもスマフォを見つめて佇む人が凄い数。

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgちなみにオイラはここのじゃがバターが好きなのでポケGOついでに購入し、それから出勤してたりするw

(500円って書いてあるけど、1000円渡して600円御釣り貰ったことがある) 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpg時期的に絶好の蓮の花を愛でることができるのだが、今年はあんまり見てる人少なかったかもな^^;

(なんかポケモンGOをやっていた連中が突然走り出したから思わずついていくと・・・レアなポケモンが出たらしい^^; まあ~オイラもつられて移動してゲットしたけどさw)

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgさてっと予定していた時間を軽く1時間はオーバーして

ぎゃる魅.jpgハマりすぎだよおっちゃんw

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgようやく上野東京ライン『小田原行き』に乗り込んだ。

ぎゃる魅.jpgなぜ小田原。

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgちょうど小田原行きしか無かったから、小田原で途中下車して後発の熱海行きを待つ間にポケモンGOでもしようと思ったからに決まってんじゃーんw

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgするとここでいつもの新幹線ではなく各駅停車の上野東京ラインを選んだ成果が出た。

ぎゃる魅.jpgおや?

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgタマゴの孵化には時速10㌔以下の速度で移動しないと歩いたとみなされないのだが、

 電車移動の徐行や制動、走り出しのゆっくりとしたスピードは距離に加算されるんだよね^^

うおっか姫1.jpgそれってズルよねえ~^^;

ポケGO6.jpg

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgまあ~いつものようにグリーン車ですし、セルフ食堂車と化してますが気にしないでね☆

ゼブラ2.jpgブログ始めた10年前は飲まず食わずの電車旅でしたよね・・・

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgそのくらい許してくれよ^^;

 これが旅好き独身貴族のささやかな憩いのひと時なんだからw

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg今回も熱中症対策にコールドスプレー2本常備!

ぎゃる魅.jpg一本おいくら?

ちょいのり・猫おどりバージョン・驚き.jpg一本700円だ☆

ゼブラ2.jpgうおっか姫1.jpgぎゃる魅.jpgリッチやなあ~w

 

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgまあ~そんなこんなで小田原駅に到着。ここで幾らかポケストップを巡ってアイテムの備蓄。

 それから熱海行きに乗りなおして熱海駅へ。

 隣の函南駅まで乗り継ぎ時間があるから、駅前の足湯や、ようやくできた駅前喫煙所で煙草吸ったりジムバトルして遊んでましたw

(※ 熱海駅周辺は常にピッピと言うポケモンが数多く出現してましたよ)

 

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそーしてやっとこさ地元『函南』へと到着です(*´д‘*)

 腕時計を見やればもう猫おどり開演まで1時間だったw

ぎゃる魅.jpgあんまり余裕無いじゃん^^;

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgいや、今回はそこまでがっついて無いのだよ。

 例年オイラは開演に合わせて出向き、ステージ前の絶好スポットにシートを広げていたわけなんだが・・・

 どうも炎天下の最中から陣取ってたせいか、お祭りの後半戦には体力が無くなっちゃってたもんで、

 今年からはもう少し日が落ちてからのんびり猫おどりへ出勤しようかと思ってたからね^^

ぎゃる魅.jpgただのオッサン化ですね!

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgなんとでも言ってくれw 暑いのは苦手なんじゃよホッホッホ(じいさん化)

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgさて函南駅前に降り立つと猫おどりのパンフが置いてあった。

 今日の日程も書いてあるだろうし参考にと手に取ったらばーーー

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgぎゃる魅.jpgうおっか姫1.jpgゼブラ2.jpgネコ顔でGO!!!

ぎゃる魅.jpgこのロゴ、どう見てもポケモンGOをパロッてるじゃんw

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgいや、流行りものに乗っかるのもお祭りの鉄則だよw

 ーーーさて、

 ここでちょっと危惧していたことがあったオイラはスマフォの画面に指を這わせてみることにした。

うおっか姫1.jpgまさかポケモンGO?

ゼブラ2.jpg都内と田舎じゃアイテムがもらえるポケストップもジムの数もポケモン出現率も差がありますしなあ^^;

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgそうなんだよ!

 田舎はポケモンGOの世界でも『不便』だったりするんだ^^;

 もしかしたら・・・函南駅前って何も無いんじゃね?って思ったから、早速、アプリを開いてみた。

 そしたらジムが一個とポケストップ一個完備で少し一安心w

ポケGO7.jpg

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgならば早速ジムで経験値稼ぎでもすっか!と思ったけれどもそれはやめておいた。

ぎゃる魅.jpgなんでよ?

うおっか姫1.jpg猫おどりが待ってるからじゃないの?

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg時間が多少押しているのもあるけれど、猫おどりやポケモンGOばかりが目的では無いのだよ。

 ボクはね?

 毎年『猫おどり』を契機に里帰りする際に、

『地元の函南町の歴史やスポットを一個くらいはアピールしたい』と思って寄り道してたりするんだよ^^

 去年だったら函南町に昔走っていた軽便鉄道跡とか、

 その前なら猫おどり発祥の地『丹那』の事とかかな。

 だから今回も『函南町にまつわるスポットへ』寄ろうと画策してたわけ^^

ぎゃる魅.jpg地元愛ってやつっすね

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgその中でも今回は丹那トンネルを取り上げようと思った。

 熱海~函南区間。つまりは箱根山を突っ切る東海道本線・東海道新幹線屈指の長大トンネルだ^^

 ここにはかつて煉瓦ちゃんが使われていた。

 しかもその煉瓦は今オイラが住んでる埼玉県草加市の工場で造られた可能性がちょっぴりあるかも?と思われるものなのだ。

(大阪窯業製品の煉瓦が使われているのは間違いが無い。大阪の工場からよりも東京にある二つの大阪窯業の工場が近いので関東の大阪窯業ではないかと。

 その関東の二つのうち一つが草加工場。

 東海道線経由で熱海まで建材が運ばれ、函南町大竹口側は伊豆半島をぐるりと船運で資材を運びこんだりもしたそう。

 ちなみに沼津には蛇松線と言う廃線跡があるのだが、船運で運ばれた資材は蛇松線経由で三島市大場駅まで移動。

 そこから丹那トンネルのある大竹まで敷設されたのが函南軽便鉄道です^^)

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg故郷と今住んでる場所が趣味の煉瓦で繋がってるかも?ってなったら調べたくなっちゃうでしょ? 

うおっか姫1.jpg確かにね~。そんな縁はそうそう無いしねえ^^

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg草加市と函南町。縁故なんてまるっきし無い場所ですよ。

 だからこそボクはその小さな繋がりを探ってみたくなっちゃったわけでありまする^^

 

 ---さて、色々と考えた。

 まずは煉瓦の痕跡なんかが見れればいいかなあ~と思ったんだよ。

 その中で素人でもなんとか見つけられそうな場所を色々と調べてみた^^

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそしたら可能性として出てきたのが『丹那トンネル建設時の火薬庫』と『ずり山』と言うスポット。

 火薬庫ならその時代を考えても煉瓦造りだったんじゃね?とか

 ずり山なら不要煉瓦とかも埋まってたりしないだろうか?ってさ^^

 

 調べて行くと・・・

丹那隧道・弾薬庫.jpg

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg昔の地図表記に記された火薬庫と火薬庫への道を今現在の地図に重ねて見れば・・・

 

丹那隧道・弾薬庫・今現在の地図.jpg

うおっか姫1.jpgゼブラ2.jpgあっ!? 同じような道がある!

ぎゃる魅.jpgしかも建物らしきものも健在っぽいい!

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgだよな^^ しかもこの火薬庫へと続く道の手前の道は(白い標記の道)

 元々軽便鉄道だった軌道跡だと思う(トンネルへの資材運搬用軌道)

 残念ながら今は私有地となっているので行ったとしても手前までしか行けない^^;

 こっそり行くなら山の裏手から藪漕ぎすれば可能だけど行かないよw

ぎゃる魅.jpg行かなくていいと思います!

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg実は猫おどりの後にもう少しだけ色々と火薬庫を調べまくったんだが(結構大変^^;)

 どうやらこの火薬庫は『石造り』らしい記述を発見。

うおっか姫1.jpg煉瓦造りじゃなくて残念ね^^

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgまあ~それでも残っているのなら是非ともいつか見て見たいよね^^

 さ~ではでは先に急ぎますか!

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg北条宗時の墓なんかをチョロッと見た後に向かったのはこちら。

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ゼブラ2.jpgん?上に線路が通ってるってことは・・・東海道本線の築堤でしょうか?

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそう大正解! ここは元々大きな谷だったんだが、丹那トンネルで掘り出した土や石で埋め立てた『ずり山』なんだってさ^^

ぎゃる魅.jpgすげー高いっすね!

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそれだけ膨大量のずりが出たわけですよ^^

 で、

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg元々の川を埋めるわけにはいかないので、暗渠化してトンネルの下に川を通した。

 それにしても立派なトンネルだよな~☆

うおっか姫1.jpg三つもトンネルを用意したのはなぜ?結構大きい河川なの???

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgそこがちょっとオイラにも分からなかった^^; ここもまたいつか再検証してみたいね^^

 さて、ようやく実家に帰ったオイラは少しのんびりしてから出かけることにした。

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(妹がオイラを勝手に撮影してたヤツ^^;↑)

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg歩いて10分だし荷物も要らないだろうとカメラだけを首にかけ出かけることにした。

 実はそれこそが大失敗になるのだが・・・

 この時のオイラはそれを知る由もないシリーズ☆

ぎゃる魅.jpg多分バッテリーね!

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgそ・・・それはどうかな(震え声)

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg肉眼ではくっきり見えていた夏の富士山(*´д‘*)

 でも・・・

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ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpg随分と街並みも変わってしまいましたね~^^;

ぎゃる魅.jpg函南駅周辺と大違いっすね!

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgさあやってきました今年の猫おどり会場『函南中学校』

 ちなみに家から近いけど母校じゃありません(ちょうど学区の境目だったので別の中学)

 早速会場へと思ったのだが、

 オイラはおもむろにケツポケットからスマフォを取り出しタップする。

うおっか姫1.jpgゼブラ2.jpgまさかポケモン!?

ぎゃる魅.jpgさっさと行けや!おっちゃんw

ポケGO8.jpg

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgだってポケストップあるのか気になるじゃんw

 残念ながらジムしか無かったのでジムバトルすることにしたぞい^^

ぎゃる魅.jpgバトルするのかよ

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgだってだってタマゴから『カビゴン』っつー、強いポケモンが孵化したんだし試したかったってのもあるんだもん(*´д‘*)

 もしかしたら・・・田舎だし、敵も大して強くないと思ったからな!(ゲス顔)

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgまあ勝ったけど自分と同じ赤のチームだったのでトレーニングバトルだったんだけどな。

 東京に帰ったらこいつでガンガン稼ぎまくるぞい(*´д‘*)

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgはい、そんなこんなで入場です!

うおっか姫1.jpgやっぱり学校のグラウンドだけあって手狭な感じがするわね^^;

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgこれでも中学校としては結構大きいグラウンドなんだけどな。

ぎゃる魅.jpg去年までの解放感がないっすねマジで。

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg入り口横に猫神社を発見!

 まずはやっぱり手を合わせていきましょうね^^

 するとーーー

 ん?

 あれ?

 ええええええっΣ(゚Д゚)

ぎゃる魅.jpgうおっか姫1.jpgゼブラ2.jpgええっ!? どうしたの???

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgなんとびっくり!神社の横には見覚えのあるお兄さんが佇んでいました。

 チラッと目が合ったオイラは、彼の周りをグルグルと回り続け(この間、お互いにニヤニヤw)

 そしてご挨拶したのはなんと!

 かつて共に何度も猫おどり会場に出向いてくれたあの方でした(*´д‘*)

ぎゃる魅.jpgあの方って誰だよ

うおっか姫1.jpgミスターXさん?(吟遊さん)

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgミスターXさんじゃないよ^^

 そしてお土産までいただいてしまった(*´д‘*)

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ゼブラ2.jpgうおっか姫1.jpgぎゃる魅.jpgなるほどw

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg分かる人だけ分かってくれればいい。あえて元のブログネームは控えさせていただきやす^^

 でも嬉しかったなあ~。久しぶりに会えて嬉しかったし、何よりも遠方からはるばる来てくれたことに感動したぞい(*´д‘*)

 じゃあ~ってことで、ここからはミスター〇まさんとご一緒に会場を巡ることに決定です!

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg当然次に向かったのはコチラ!

うおっか姫1.jpg猫メイクね!

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgまずは下地の白塗りブースに赴いたんだが、

『フルメイクよね!あなた絶対フルメイクでしょ!』と、

 今年もおばちゃまに二の腕掴まれて強制連行されましたw

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgんで、これが下地の白塗り!

ぎゃる魅.jpg白塗りすると老けたの分かるねw

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpg余計なお世話じゃ^^;

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg下地を乾かしてから向かったのは『がっつりフルメイク』のブース。

 グラウンドの規模もあってか猫メイクブースは軒並みスペースが少なくなってた。

 それでも賑わってたけどね^^

 

 さあ~今年も行きますよフルメイク。

 顔をなぞるお姉さんの筆使いにハアハアしつつも(*´Д`)

ぎゃる魅.jpgはあはあ(*´Д`)すんなや!

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg完成したのがこちらです↓

 

 

 

 

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ぎゃる魅.jpgうおっか姫1.jpgゼブラ2.jpg今年も良い化け猫ですね!w

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg次回はいよいよ後半戦(むしろスタート)

 色々と手狭感があったけれど最後の最後に大逆転の猫おどりの底ヂカラ!

 とくとご覧あそばせ!!!

 

第866話 2016猫おどりGO!後編『手筒花火に猫まっしぐら!』かんなみ猫おどりほか

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『今年の猫おどりはどんなだろう?』

 正直規模縮小でこじんまりな感じになりそうな気がしてました。

 でも違った。

 熱い祭は場所なんて関係なかったようですね^^

 

 さて、〇まさんと共にまずは会場内を闊歩してみましょう!

 ではでは第866話。2016かんなみ猫おどり編スタートです(*´д`*)

第866話かんなみ猫おどり編2016・夕実ちゃんシロにゃんぱすー2.jpg 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg出店の配置はおおむね今までの肥田グラウンドの時を踏襲。

 入り口から入って右手側が猫メイク子供たちの為の出店。

 そして左手側が飲食の出店がずっと連なっていましたよ^^

 

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ぎゃる魅.jpgこれがいつもの中央ステージ? ちっさくね?

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgいや、そう見えるだけで今までと大して変わらない広さだと思うぞ。雰囲気に騙されてはいけないぜ^^

 さて、昼飯から何も食べてないし~

 ここは駆けつけ三杯、パーッと屋台巡りで美味しいものでもいただこうぜ!

 っつーことでまずは屋台巡りから開始です^^

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg特段目新しいものが無かったので、去年もお邪魔した『三嶋ぎょうざ』さんのブースで餃子でも食うかと近づくとーーー

 

『おー、お兄ちゃん久しぶり^^ 是非とも三嶋ぎょうざ買ってってよ☆』と、

 何故か三嶋ぎょうざのブースで売り子していた弟に声を掛けられた(;゚Д゚)なんでお前がここにいるん?

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うおっか姫1.jpgここで働いてるの知らなかったの?

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgいや・・・たぶんヤツは三嶋ぎょうざの関係者でも何でもない・・・はず。

 なんせ今の職業を聞いても教えてくれない弟だったりする^^;

 だから色々と質問をしてみたのだ。

『このブースに居る方たちはどういった関係なんだ? そしてお前がなぜここにいるw』と。

 するとーーー

『ふふふ・・・皆さんとは常連仲間?って感じかな^^ その縁でボランティアだよお兄ちゃん^^』

『常連仲間って・・・おまえ、どっかの飲み屋の常連か?』

『フヒヒ・・・まあ~近いかな~。違うかもだけど^^』

 ・・・とまあ~

 のらりくらりとかわしやがる^^;

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpg昔からそーなんだよねー・・・弟は^^;

 いい奴なんだが自分の手の内見せないと言うかぼんやりさらりとかわすんだ^^;

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg『お店の宣伝ヨロシクたのむよっ!(*´д`*)』と、オジサマから春巻きみたいなのもサービスされちゃった。

 見れば弟の嫁さんも売り子さんだった。

 もしかしたら嫁さんのお父様???

 でも話が長くなるので割愛☆

ぎゃる魅.jpg宣伝しなくていいのかよw

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg来年も出店するだろうしいいじゃないかw

 

 ---さ~て、三嶋ぎょうざだけじゃお酒のお供には少ないね(美味しいけどな^^)

 ということで他のお店に食料調達へ! 

 

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ゼブラ2.jpgしかメンチ?

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgここでふと目にとまった『しかメンチ』

 〇まさんに聞くとーーー

『ボクは先ほど食べたんですが、好きな人は好きかもです^^ クセがありますが好きなら大丈夫っす☆』だってよ^^;

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うおっか姫1.jpg結局頼んだの?

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg伊豆の人間でシカやイノシシ食えないとか怒られちゃうよw

 むしろ好きなクセでもありやす☆

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ちょいのり・猫おどりバージョン・驚き.jpgほお~!ちょっぴりクセがあるのが分かる程度。むしろそれがコクだし味があるよ(*´д`*)

 機会があったら一度食すのをおすすめします☆

 さてお腹も喉も落ち着いたことだし、ステージに視線を向けましょう^^

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg壇上では『なりきりコスプレコンテスト』と言う、猫にちなんだ格好ならば何でもOK!に出場される方たちの紹介が始まってましたよ^^

ぎゃる魅.jpgみ、水着の人がいりゅうう!!!

 

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うおっか姫1.jpgん? もしかして男の人?

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgたぶん・・・な^^;

 

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ぎゃる魅.jpgうっは!可愛らしい(*´д`*)

 この子は当然、優勝が約束された『子供枠』っすよね?

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgこらこらこら。そういうことを言うんじゃありません^^;

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ゼブラ2.jpgこれまた随分と逆光ですな^^;

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgう~ん、中学校のグラウンドの形を考えると丁度西日になっちゃうんだよね^^;

 肥田グラウンドの時は観客が南を向く配置だったから平気だったけど。

 

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ぎゃる魅.jpgなんかお面かぶってる人もいりゅ!

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそしてここで先ほどの水着の猫さんが紹介され、セクシーポーズをしてくれました(*´д`*)ウヒョー!

 男性の観客から大声援!

 テレビだったら『ほわ~お(*´д`*)』ってセクシー効果音が流れた瞬間でもありやす(*´д`*)

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgその他には今大人気の妖怪ウオッチの・・・

ぎゃる魅.jpgいや、もう流行ってないから^^;

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgテレビ局のカメラも結構居たよ^^

 そして今年も出場です!

 我らが『まいにゃん』です!

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ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgぐおお・・・逆光でよく見えん^^;

 これじゃ拝顔できんので逆光にならないとこへ移動!

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpg横からだけどようやくまいにゃんをクリアに見えました^^

 でもちょっと納得のいかない撮影だったから、

 ステージから降りてきたまいにゃんに声をかけて撮影させていただきましたよ^^

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うおっか姫1.jpg可愛らしい猫ちゃんよね^^

ぎゃる魅.jpgコンテスト二連覇中じゃなかったっけ?おっちゃん

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそう。3連覇が掛かってるのだよ!

 いつも思うが投票制じゃないので順位をどうやってつけてるのかわかりませんが(恐らくこの後出場者は場内を闊歩し、お客さんとなるべく沢山触れ合うってのがポイントになるのかな)

 今年も陰ながら応援したいと思うっす(*´д`*)

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgついでに被り物のおねー様達も撮らせていただいたよ(*´д`*)

ぎゃる魅.jpgついでとか言うなw

 

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgふと、おいらたちの横をゾロゾロと通り過ぎる怪しい軍団を見かける。

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgあの手に持ってる筒みたいなのはなんだろうな?

ぎゃる魅.jpgさあー(すっとぼけ)

うおっか姫1.jpg(空気を読んだわね)

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpg日が落ち始めてるとは言えめっちゃ暑いのでかき氷などを所望。

 するとステージ上では

『猫じゃ2(猫じゃ猫じゃ)コンテスト』が始まった。

うおっか姫1.jpg猫の恰好で音楽に合わせてダンスする3人以上のチーム戦ね^^

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ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgバックステージからだったのでちょっと申し訳ない画像でごめんね^^;

 狭い壇上を目一杯アグレッシブに動き回った素敵なステージです(猫おどりのメインでもあるよね^^)

 

 その後はーーー

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg再び飲んでましたw

ぎゃる魅.jpg祭だしね!仕方がないね!

うおっか姫1.jpgゼブラ2.jpg(もっと猫じゃ2のレポートしてくださいよ^^;)

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg夕刻5時を過ぎるころになると更に大勢の人たちが。

 正直収容しきれるのか?って感じです^^;

 いつもならば屋台も列をなす時間帯じゃないのですが、もうこの時間帯からどこも長い行列です。

 今年はあえてステージ前にシート広げて陣取るのは止めておきました。

 だって今年は自分だけだと思ってたからね^^

 ますます盛り上がってきた猫おどり会場。

 するとここで〇くまさんが

『実は連休とれなくて^^; そろそろここらへんで御いとましようと思ってるんです^^』と告げてきた。

うおっか姫1.jpg日帰りでわざわざいらっしゃってくれたのよね。

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg有り難いよね!感謝しかないよ^^

 ということでここで〇くまさんに手を振った。

 これからはオイラのソロ活動である。

 

 会場内は学校ってこともあり喫煙所は設けてない。

 だけれども隣接する函南町商工会の軒先に喫煙スペースを設けてあったのでそこでちょっと一服です^^

 ・・・さて、ここで無性にポケモンGOしたくなったオイラ

うおっか姫1.jpgゼブラ2.jpgぎゃる魅.jpgポケモンGOかよ

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg会場入り口付近のジムへと移動です(*´д`*)

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ぎゃる魅.jpgん?なんかいっぱい用水路があるっすね。

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそうなんだ。ジム付近には『八ツ溝』と呼ばれる農業用分水路が存在するんだ^^

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg今は数本しかないけれど、かつては8つの堀となって来光川の水を田園地帯に振り分けていたんだよね^^

 これも函南町の宝物かな^^

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgさてステージを囲むように、ぬまず熱風舞人さんのよさこいや、全体踊りがスタート。

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg猫おどりの大団旗も棚引いて賑わいを見せる会場内!

 ・・・するとここでアクシデントが発生した。

うおっか姫1.jpgゼブラ2.jpgぎゃる魅.jpgアクシデント???

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgカメラのバッテリーが残りわずかになっちゃったのだ^^;

 ボクのはこういうこともあるからと充電式じゃなく電池交換式なんだが(旅先での万が一にもコンビニで電池買えばすむから)

 替えの電池はリュックの中。

 身軽に行きたいと実家にリュックを置いてきたのが大失敗だったよおお^^;

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpg最寄りのコンビニに行くのも実家に戻るのも大して変わらないってことで、一旦会場を後にして実家に戻ることにした^^;

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg実家で身支度を整えたオイラはリターントゥ猫おどり会場です^^

 するとすっかり会場内は暗闇に包まれてました。

 オイラはここでステージを目指さずに、その奥の花火会場へと向かった。

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg花火規制区域では花火師さんたちが猫メイクでスタンバってた。

 うう・・・どうしようかな^^;

うおっか姫1.jpgいったい何を迷ってるのよ?

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgいや・・・手筒花火の場所取りにしようか、ステージを見届けようか非常に悩んだのだよ^^;

 恐らくステージを見続けていたら手筒花火の良いスペースは確保できない。

 かと言ってコンテストの結果も見たいし、餅撒きにも参加したいからなw

 

 正直言うとさ?

 手筒花火を眼前に見るのは人生初なので、より良い席で見てーなーって思ってた。

 でもこれじゃ手筒花火だけを見に来たみたいな気がしてさ

 オイラはステージへと戻ることにしたんだ^^

ぎゃる魅.jpg私なら手筒!

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg戻ってみると、観客も入り乱れての全体踊りがスタートして盛り上がってた(パート2)

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgステージ脇では、まいにゃんさん達も踊ります^^

 さあ~そしていよいよ今日一日のコンテストの結果発表のお時間がやってまいりやしたぞ!

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgまいにゃんさんは惜しい準優勝!三連覇ならずとも、このかんなみ猫おどりをここ数年盛り上げてくれた立役者です^^

 ボクは腕を振りかぶり大きく拍手をした。

 

 そして優勝者はーーー

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ぎゃる魅.jpg子供わ・・

ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgうおっか姫1.jpgゼブラ2.jpg優勝おめでとう!可愛らしい猫ちゃん!^^;

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそして猫じゃ猫じゃコンテストも結果発表っす^^

 優勝者はーーー

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うおっか姫1.jpgあら?アナタが唯一写真撮った子たちじゃないの^^

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそうなんだよなあ。アクシデントあったりでまともに写真撮れなかったコンテストだったんだが、

 かわいい子っちが踊ってるなあ~とバックステージからカメラを向けた子供たちでした^^

 みんな笑顔が可愛らしいね☆

 優勝おめでとうございます^^

 さて、結果発表も終わり、いよいよ例のヤツです^^

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ぎゃる魅.jpg足元に段ボールがいっぱいってことは・・・

猫・餅撒き.jpg

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそうだ!餅撒きだあ(*´д`*)

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg自分の年齢とか忘れて拾いまくれ!

ぎゃる魅.jpg子供か!

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgさすがにこういう時の子供たちの『本気度』は違うね^^;

 おじさん・・・子供たちに吹っ飛ばされましたよ(女の子たちだった・・・)

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgなんとかハイエナのように拾えたのはこれ一つ^^;

 めんたい味好きだからいいかな・・・

 って!

 そんなことしてる場合じゃねえ!!!

ぎゃる魅.jpg早く早く!花火会場っす!

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgそう。オイラはなるべく手筒花火が良く見えそうな場所を目指してロケットダッシュをしたのである。

 

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・汗汗・・・.jpgバックステージに居たからその後ろの花火会場で良い席に巡り合えると思っていたけれど、

 さすがにそう甘くはない^^;

 随分と横に移動した場所での観覧となりやした。

ぎゃる魅.jpg仕方ないよね!

 

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg手筒花火スタートのアナウンスと共にグラウンドの照明がひとつひとつ消えていき、辺りは暗闇に包まれた。

 テレビでは見たことあるけれど、実際の手筒花火ってどうなんだろ?

 今までの打ち上げ花火からすると規模が小さいよね?

 ・・・とか、そんなことが開演前に頭を過る。

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgでも、手筒花火がスタートしたらそんなんどうでもよくなった。

 というか猫まっしぐら(釘付け)だった。

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg初めてだからってのもあるけれど、こんなに感動で圧倒されてしまったのはいつ以来だろうか?

 うわーーー!うわーーー!すげーーー!って、ずーーーっと言ってたよオイラw

ぎゃる魅.jpg綺麗だけど熱そうw

うおっか姫1.jpg手筒花火師さんが火花に動じることなく真っすぐ先を見据えてるところに職人魂感じるわねえ~(*´д`*)

ゼブラ2.jpg来年もむしろ手筒花火が良いのでは?

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgいや~ぶっちゃけ来年も手筒花火見たいね!

(※ しかも打ち上げ花火より時間長い気がするし^^)

 今までのグラウンドが使えなくなって、猫おどりのスタッフさんたちはかなり苦慮したと思います。

 河川敷じゃなく人家が取り囲む中心街での猫おどりにどれだけ制約がかかったことか。

 勿論、近隣住民住宅や町民の協力あってのものですが、

 ボクは素敵な『かんなみ猫おどり』を今年も見させて頂いたと思っています^^

 函南の観光協会・青年会・スタッフさん・ボランティアのみなさま。

 ありがとうございました^^

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpg司会者さん達もお疲れ様です^^

 そして最後に撮影会となったこの子たちの笑顔で、今年のかんなみ猫おどり編を終えたいと思います☆

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ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgいい笑顔だよね☆

 来年もまた、この笑顔に会いに行きたいと思います^^

 

 

 

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgここまで読んでくださりありがとうございました^^

 いかがでしたか? 今年の猫おどり。

 見に来て決して損は無いお祭りですよ^^

 勝手に親善大使として皆様のご来場をお待ちしております☆

ちょいのり・猫おどりバージョン・ベース.jpgさて次回は愛知県編へと突入です^^

 琴音と菅原君のリベンジ編でもあるお話。

 けっこー煉瓦刻印も見つけてきましたよ(恐らく初☆ むしろそこにあるのかよ!って感じw)

 ただ・・・

 遅めの夏休み4連休がもらえることになったので、その旅行計画に没頭中なのとポケモンGOに夢中だから、

 更新はいつになるのやらw

 ではでは気になる方だけでも待っていてください^^

 

第867話 白き煉瓦と褐色の陶管 愛知・常滑編①『土管坂の焼酎瓶がモンスターボールに見えるよっ!』でんでん坂・土管坂ほか

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『なあ琴音。愛知県に去年と今年の煉瓦リベンジに行かないか?』 

  

 ・・・いきなりお兄ちゃんに言われてビックリした。

 なんでもお兄ちゃんが言うには『アクシデントで貴重な機会を失ったまま』なんだそう。

 

 去年、半田赤レンガで足を鉄門扉に挟まれて、その後に行けなかった常滑市。

 今年、朝早すぎて開門してなかった名古屋ノリタケの森。

 

『ボーナスも出たし親にもちょっと仕送りしたし、日帰りでも良ければ付き合わないか?^^』

 だってさ!

 そりゃーもー行きますよんお兄ちゃん様(*´д`*)

『えっと・・・夕実っちも連れてっていいかな?』と聞けば、

『実質、煉瓦サークルの部長さんを誘わないわけにはいかんだろ^^』と快諾っす☆

『ただし、オレの遅い夏休みの旅行代金もとっておかないとイケないから、色々と切り詰めるけどなw』

 ・・・ん? そっちも気になるなあ(どこいくんだろ?)

 

 っつーーーことで!

 第867話。私っちこと菅原琴音視点で、愛知県リベンジ物語スタートっす^^

第867話・愛知・常滑焼編①・琴音・水瓶座2.jpg

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『わきゃ・・・おにぎりばっかりです^^;』

『夕実っち。堪えてつかぁーさい。節約、節約っす^^;』

 今回はお兄ちゃんに旅費を出してもらっての同伴だから別にたいしたお金は掛からない私たち。

 私も夕実っちもバイトをしてるけれど(私はプラス仕送りw)

 今回の旅は飯にそんなに予算は割けないのである。

 なぜ『今回の旅は』と強調したかと言うと、

 待ち合わせ時の雑談中に、

 お兄ちゃんの一人旅計画を知ったからである。

 知ってしまったからなのだ!

 

『寝台列車で旅するのが夢だったんだよね^^ それを今年は実行するつもりさ☆』なんて言われちゃったもんだから、

 もおおおおーーーーーーーーーーーーー!

 夕実っちと私も寝台列車に興味持ちまくりw

『『私たちも寝台列車に乗りたい!』』ってな流れになり、

『え?みんな行きたいの^^; オレ・・・みんなのチケット代とかまでは無理だぞ? 自費でいいなら付き合ってくれてもかまわんけど。

 もしほんとに行きたいってなら、ちょうど東京駅のみどりの窓口もあるし問い合わせるけど、よく考えた方がいいぞ?決して安くねーし^^;』

(※ 寝台列車系統は個人のネット予約は不可が多い。直接窓口への問い合わせが主流)

 

『わきゃ!私行きたいし乗ってみたいので節約してでも一緒に行きたいですう^^』

『ぐう・・・夕実っちがそこまで気合い入れてるなら私だって行くよ!行く行くお兄ちゃん(*´д`*)』

『じゃあしょうがねえなお前たち。ちょっくら手続きしてくっから待ってなさい^^』とお兄ちゃんは窓口へ。

 すると無事にチケットが取れたって感じな訳でありやすw

 

 かくして、

 私たちは愛知への日帰り旅行をキメてる最中なのに夏の大旅行も予約してしまったわけでありやすw

 はじめての寝台列車に乗れるなら食費切り詰めなんて安い安い☆

 魅惑の寝台列車旅行にもうワクワクっすね!

(※ なお、この寝台列車物語編は愛知編の後に続きます^^)

 

 それからは今日の目的を忘れるくらいに遠くの旅行計画に、みんなで盛り上がっちゃったw

 だからあっという間に愛知県は名古屋駅に到着っすw

 

 さてここから乗り換えですが、

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 犬山市の明治村に出向いた際に作ったmanacaカードが役に立ちましたっす^^

 名鉄線の常滑駅へとピッピと改札抜けてレッツゴーっす(よく考えたら私だけかw お兄ちゃんと夕実っちは切符買ってたけどねw)

 

 ---ぶらり揺られて約30分

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 去年叶えられなかった『常滑駅』への入国に無事成功っす☆

『わきゃ?いろんな国のアイスってポスター気になりますです^^』

 確かに気になるし、うまいキャッチコピーだなあ~って思ったけれど、

 今日の目的はアイスじゃない!

 今日の目的はズバリ

『常滑焼と日本の煉瓦の関わり』なんす^^

 

 

 日本には元々、大陸から伝わった伝統の陶器焼きが特に盛んな地域がありやした。

 瀬戸焼・越前焼・信楽焼・丹波立杭焼・備前焼。

 そしてこの常滑市の『常滑焼』

 これらを総称して『日本六古窯(にほんろっこよう)』とも呼ばれてるんす^^

 そのどれもが明治期には『煉瓦』と少なからず関わってくるんです。

 土から皿や瓦や壺や陶管を造る行程は煉瓦もまた同様と言いますか、ほぼ兄弟分ですからね^^

 だから煉瓦工場も数多く存在した愛知県

 しかも関東に残る明治期の陶管や瓦や、その技術は愛知県の影響を色濃く残してたりします^^

 つまり、愛知県常滑のルーツを追えば、きっと日本の近代煉瓦の歴史が見えてくる・・・と思ってるわけっすw

 歩いて探って感じて見やしょう^^

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 お兄ちゃんが早速向かったのは常滑市観光プラザっす。

 

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 ここには常滑を散歩するにはもってこいの解説付き街歩きパンフレットが置いてありました^^

 ということで、これを手にして『ぶらり常滑散歩』っす^^

 

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 さて、常滑駅前がスタートなんすが、

 この手の散策マップにお約束の『ルート選び』が存在します^^

 サクッと短い時間で街並みに触れるAルートと、

 ちょっとディープに街の奥まで覗いてみない?って感じの2~3時間散策Bルート

 私的には当然Bルートなんだけど、

『まあ~ここはAもBもチョイスして自分たちなりのCルートを遊んでみようぜ^^』とお兄ちゃんが言う。

 要するに良いとこ取りっすね^^

 歴史も拾えて観光もできるぞ!と、お兄ちゃんがパンフを見ながら幾つかピックアップ。

 と言うことで、今日は(今日も)お兄ちゃんを先頭に行かせてレッツ常滑物語っす☆

 

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『わきゃ? なにか壁に猫ちゃんがいっぱいですう(*´д`*)』と夕実っちが指を差す。

 常滑駅から県道をのぼり始めたところで切通の法面に猫のオブジェがズラリとあった。

 せっかくなので見てまわろうっす^^

 

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 ここは『とこなめ招き猫通り』

 色々な招き猫が飾られていたっすよ^^

  

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 どれもこれもが良い笑顔の猫ちゃん☆

 夫婦円満に学業成就などなどなど。

 中にはーーー

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『おうう?何すかこれ? なんで煙草???』なんてオブジェも。

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『わきゃあw 成就だけじゃなく戒めの招き猫さん?もあるのですね~面白いですう^^』

 禁煙したい方は是非とも拝んだり擦ったりしてね☆

 

 さて、歩くこと数分でたどり着いたのがココ。

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『常滑陶磁器会館』っす^^

 ココこそが『常滑さんぽ』の出発点っす。

 常滑焼の即時販売もする言わばターミナル的存在っす^^

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 ここの脇の小路に入り込むところからが『本番』

 おトイレもあるのでここで出していくのもいいのではないでしょうか(女の子なのにハシタナイ言動w)

 なんせこの先あんまりトイレは無いですから^^

 

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 歩き出したところで夕実っちが壁を指さしはしゃぐのです。

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『わきゃー☆ 何か壁画があるですよ^^ 小学校とかで見かけるようなのがあ(*´д`*)』

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 見れば『トコトコ常滑探検隊』と書いてあった。

『ねえねえお兄ちゃん。これって?』

『たぶん陶壁画ってやつだな^^ 作品見た感じじゃ地元の子供たちの作品だと思うぞ^^

 下絵を紙に書いて粘土の陶板に重ねて刻み込み、焼きを入れて完成させたんだろうね^^

 ひとつひとつよく見れば、恐らく常滑にあるスポットに関係ある絵柄なんじゃないかな。

 小さな水先案内人だね☆』

 ふえー!そうなんか!

 と言うか焼き物に描いた絵で常滑の自己紹介とか焼き物の土地ならではっすね(*´д`*)

 私たちは思わず一個一個指でなぞっては、これはなんだろ?って興味を持ち、

 この先にその答えがあるのかも☆ってワクワクしてしまいました^^

 さあ~その答え合わせのためにも先へ進みましょうず^^

 

 

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『わきゃ??? 土管がいっぱいですう(*´д`*)』

 道を進めば至る所に土管!土管!

 壁にも塀にも家の土台にまで土管!土管!

 ん?でも『土管』なのかな?

 『陶管』じゃないの???

 

 いつの間にか最後尾で私たちを見ていたお兄ちゃんに振り返ると、これまた感が良いようで教えてくれた。

『土管も陶管も一緒かな^^ 正確に言えば焼く温度の違いなのかもだが。

 今はコンクリート製とか塩化ビニールが主流だけれど、

 土管や陶管と言ったら本来は土(粘土)を焼いた管って意味だ^^

 そしてこの土管こそ常滑を象徴するものかもな。

 明治期の急速な近代化の際に、家々のシステムも変わるんだ。

 その中でもこの陶管・土管は影の立役者だったと言っても過言じゃないんだぞ^^

 上下水道の整備ってのはこの頃から普及し発展して人々の生活を大きく変えていったんだが、

 そこでとっても活躍したのがこの陶管・土管ってやつなんだよ^^

 汲み取り式便所から水洗へ。

 井戸の水汲みから水道管へ!

 そして当時、日本一の生産量を誇っていたのがこの常滑の陶管なんだよ琴音、夕実ちゃん^^』

『『へえー!Σ(゚Д゚)Σ(゚Д゚)』』

 ・・・そうだったんすか^^; 思わずビックリ。

 

 そして矢継ぎ早にお兄ちゃんは続けた。

『ちなみにTOTOとかINAXとか聞いたことあるだろ? おトイレとかでふんばってるときに便座のロゴとか見たことないかい?夕実ちゃん^^』

『わきゃ・・・見たことあるし知ってますけど・・・ふんばってるとか先輩言わないでー^^;』

『そこはごめんね失礼したねw とは言え皆も知ってるしどこかで聞いたことのある衛生陶器(便座とか)の大企業さんだ^^

 そしてそのINAXってのは元々は伊奈製陶株式会社と言う常滑市の伊奈さんが起こした会社なんだ^^

 この常滑市発祥の焼き物文化ってのは明治どころか今現在もみんなの生活を支えているわけなんだよ~☆』

 うは・・・そうだったんだ。

 普段そこまで気にしてないけれど、おトイレ事情にそんな歴史があったとは。

 しかも日本の発展を影に日向に支えたのが、この常滑だったとは素直に驚いてしまった私と夕実っちでした・・・。

 

 

 そして何故かお兄ちゃんが私だけにこっそり耳打ちしてきた(ゴニョゴニョ)

『なあ琴音。今年、名古屋市のノリタケの森に朝早く行きすぎて入場できなかっただろ?

 この常滑市街の散策が終わったら行こうと思ってるんだがーーー

 実はあそここそTOTO・INAXの繋がりと衛生陶器の歴史を知る格好の場所であり、そしてお前が大好きな煉瓦の刻印の巣だったりもするんだぜ? フヒヒw』

 な、なんですと!?(◎_◎;)

 煉瓦の刻印もいっぱい???

 常滑やTOTO・INAXの繋がり???

 もうそれだけで次もワクワク☆

 今日はいったいどうなっちゃうんだろ私(*´д`*)ヌレチャウー

 

 さあ~魅惑のチキチキ常滑さんぽ旅、ワクテカで進むよん♪

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 パンフ片手に再び先導するお兄ちゃんについていくとーーー

 ちょっとこじゃれたギャラリーさんが。

 そしてそこの階段にはーーー

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『うっは! 煉瓦の刻印ちゃんあるっす(*´д`*)』

『琴音。これは耐火煉瓦の刻印だな^^』

『う、でも・・・白煉瓦っすか・・・^^;』

『わきゃ?どうしたですか? 耐火煉瓦とは言え立派な刻印ですよお^^』

 

 実は、私ってばどうしても白煉瓦の刻印を好きになれないのよん^^;

 簡単に白煉瓦(耐火煉瓦)と赤煉瓦(普通煉瓦。もしくは建築用煉瓦)を説明するっすけど・・・

 熱に強く耐久性があって主に工業の炉材に使われる煉瓦が白煉瓦ちゃん。

 外壁・建築・装飾に主に使われるのが赤煉瓦ちゃんなんす。

 そしてなぜ?白煉瓦刻印ちゃんがそこまで好きじゃないかと言うとーーー

『アルファベット表記ばかりで味が無い』からなんす^^;

 やっぱり赤煉瓦の刻印みたいに記号みたいなのがいいんだよなー

 しかも生産数的にも白煉瓦は豊富であり、レア度も低い気がするんだもんw

 分かりにくい表現ではあるけど

『ビックリマンチョコのキラキラシール(ヘッドシール)が大量にある』のが白煉瓦なんすよね(もしくはビックリマンチョコの後期は、やたらにキラキラシールが多くなりすぎてうんざりみたいな^^;)

 

 ・・・その私の表情を読み取ったのかお兄ちゃんも

『まあ~お前がそんな顔をするのも分からないでもないかな^^

 確かに白煉瓦の刻印は会社名の頭文字のローマ字表記ばかりだし特色無いもんなあw

 でもな?琴音。

 白煉瓦こそ日本の近代化の礎でもあり、そしてこの常滑さんぽ道の隠れたキャラでもあるんだぞ^^

 話が長くなっちゃうから手短にするが、

 江戸~明治初頭。外国勢力に対当する為の大砲などを鋳造に必要とされた日本の初期の煉瓦は白煉瓦(耐火煉瓦)なんだ。

 ぶっちゃけ赤煉瓦さんより歴史の先輩だぞ日本じゃw

 この先もたくさん白煉瓦刻印が歩く先々に点在するからそれを探してみるのも面白いと思うよ?

 そしてなぜ常滑市に白煉瓦が多く存在するのかを探ってみるのも歴史や産業の成り立ちの勉強になるんじゃないかなあ~ってボクは思うよ^^』

 う・・・

 確かにお兄ちゃんが言う通り白煉瓦こそ赤煉瓦ちゃんのちょっと先輩^^;

 

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 やってきたのは『いそむら窯』

 昭和初期築窯・昭和56年火止め。

 つまりは今は使われていない焼き窯っす。

 だけれども現在は七福神めぐりと称して使われなくなった登り窯などを活用しているみたいっす^^

 

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 みんなでお賽銭を投入した後は再びルート散策へ。

 

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 小さな路地も味があるっすよね(*´д`*)

 

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 煉瓦煙突が歩くたびに目の前に!

 白煉瓦ばかりだと思ってたけど外壁は赤煉瓦。

 私っち的にも嬉しい(*´д`*)

 

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 もうどっちもこっちも煉瓦ちゃん(*´д`*)ウヒョー

 その土台部位には丸石や廃土管・石煉瓦などなど様々に使われてるとこもありやした^^

 

 ふとここで夕実っちが道路を指さしてーーー

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『わきゃ? さっきからこの道路のプレートを見かけるんですがあ・・・なんでしょうかですう?』

 ああそう言えば私も気になっていた。

 するとお兄ちゃんが

『それは常滑さんぽ道の道しるべだよ^^ これを見つければ迷子になってもルートに戻ってこれるシステムだ^^』だって。

 へえ~こんなところにも気遣い。観光客に嬉しい配慮っすね^^

 

 そしてここからが『白煉瓦刻印のオンパレード』でしたっす^^

 垣根や道端、至る所に白煉瓦刻印が存在したのです。

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『ほー、ディンプル付きの白煉瓦か(お兄ちゃん)』

 ディンプル(くぼみ・溝)付きだとチョビットレア度上がるかな^^

 少し嬉しい!

 

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『わきゃ? こっちはAの刻印ですう^^(夕実)』

 あれ?これは白煉瓦じゃないかもw

 赤煉瓦欠片も多くありましたっすw

 

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 こっちは堂々と白煉瓦刻印!

 下に書いてある『SK30』ってのは耐火度の表記っすね^^

 

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 さて道しるべを辿ってガンガン進みます^^

 あちこちに焼き物が散りばめられていて見ているだけで楽しい☆

 ーーーふと、

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 民家の軒先に刻印が。

『んー・・・でも煉瓦刻印じゃ無いような気がするっすね^^;』

『そうだな琴音。これはオレも違う気がするぞ^^;』

 妙に手書きっぽい。

 でもこういうのも楽しい発見っす☆

 

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 そして土管の坂道を練り歩いた先に見えて来たのが!

 

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『わきゃー!見たことあるです^^ ここが有名な土管坂ですね先輩』

『いや夕実ちゃん、ここはーーー

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 でんでん坂って言うとこだよ^^

 土管坂はもうちょっと先なんだw』

 なんだここじゃないんすかw

 私もすっかり夕実っちと同じく騙されそうになったっすよw

 

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 歩道にも常滑焼が埋め込まれてる。

 瓦片や瓶や甕の欠片なのかなあ?

 どんのくらい埋め込んであるのか気になる。

 

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 右手側には焼酎瓶がズララララー。

 私は当初『タコツボ』かな?って思ってたんだけど、

 お兄ちゃん曰く昭和初期ごろから生産していた焼酎瓶なんだそう^^

 ポケモンGOのモンスターボールにも見えるね(中毒)

 

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 側溝も陶器。さすが常滑さんぽ道でやんす(*´д`*)

 

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 でんでん坂を堪能した私たちはもう一段小高い道へとやってきた。

 そこの法面にはーーー

 

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 煉瓦積みと焼酎瓶と石積みとコンクリ壁と言う4種の土台があったっす(しかも陶壁画のおまけ付き!)

 お兄ちゃん曰く『あんまり語られないけれど、地味に常滑の景観を表している場所だと思うぞココは^^』

 確かに『THE・常滑』っぽいかも^^

『じゃあ~みんなお待ちかねの土管坂はこのすぐ先だ^^ その景観、目に焼き付けようぜ!』

『『はーい(*´д`*(*´д`*)』』

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 やってきたのは有名な『土管坂』

 明治時代にこの地域で数多く生産された『土管・陶管』と、

 昭和初期に生産された『焼酎瓶』を埋め込んだ有名な坂道ですよね^^

 昭和30年代から街づくりや景観美を工夫していたんだから凄いよね。

 だって当時はガンガンモノを作り、景観や汚染は後回しの時代だったはずなんだから。

 常滑市はやっぱり凄い!(*´д`*)

 さあ~初めての土管坂。行ってみやしょう(*´д`*)

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 ほわ~お(*´д`*(*´д`*)*´д`*)

『わきゃー!なんかいいですう(*´д`*)』

『そうだね夕実ちゃん。なんかいいよね(*´д`*)』

『お兄ちゃん夕実っち・・・もっとちゃんとした言葉で表現してくれませんかねえ^^;』

 イマドキの言葉で言えばヤバイでしょうか。

 ヤバイで表現できちゃうんだから今の人たちは楽だよねえw

 

 ふとそこに同い年くらいの若者数人を引き連れて老齢なおばあさまが解説していたので、私たちはこっそり聞き耳をたてる。

『昔はねえ、この土管坂のすぐ先はもう海だったのよ^^ 埋め立てられちゃって海岸線は遠くなってしまったの。

 この壁と壁に挟まれた小さな小さな土管坂から見えた望遠鏡を覗いたように見える海を見せられないのはとっても残念。

 でも御覧なさい^^

 それでも素敵な景観でしょ☆

 1000年を誇る焼き物の町の今の姿、目に焼き付けてくださいね^^』

 

 はあ・・・なんか感動しちゃったなあ。

 お兄ちゃんも夕実っちも、その解説を踏まえて感動しちゃったようで、

 改めてこの土管坂を見つめるのでした。

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 土管坂の後は休憩所で休憩・・・と思ったけれどまだやってなかったので先に進みます^^;

 

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 道端には『NYK』の白煉瓦刻印ちゃん。

『これでも一応調べてきたんだぜ? 白煉瓦の刻印をさ^^ まあ~わからないことだらけだったけれど、

 これは多分、日本窯業株式会社の製品・・・かな^^;』と、お兄ちゃん。

 白煉瓦の刻印について調べる方は、おそらく赤煉瓦よりも少ない。

 だからお兄ちゃんですら四苦八苦するのも分かる気がするっす^^;

 

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 その後は町の景観を堪能しつつも『登り窯広場』と言うところにやってきたよ^^

 常滑おさんぽ道としては中間地点になる場所。

 平成7年に作られたターミナルスポットっす。

 トイレもあるし観光案内もあれば、脇には陶芸教室や角窯なんてものも保存されていたりするっす。

 

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 ここで改めてお兄ちゃんから今後のお散歩についての説明がありました。

『この後は、このすぐ横にある日本現存最大の登り窯の見学と、その後はこの常滑市に多大な影響を与えた人物のお墓参りに行く予定だ^^

 ちなみにどちらも煉瓦造り。

 まだまだ歩くからここで体力整えようぜ^^』

 え?日本現存最大の登り窯???

 ええ!? 煉瓦のお墓???

 くー!俄然燃えてきた私である(*‘ω‘ *)

 おトイレ休憩を済ませた私たちは、いよいよ公園の奥にある登り窯へ。

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 途中ギャラリーの茶トラに目を奪われつつも(実はこの子は後で再登場します)

 

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 やってきたのは『登窯(陶栄窯)』っす^^

 明治20年築窯、昭和49年に役目を終えるまで使われた国指定重要有形民俗文化財。

 

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『あれ?でも肝心な煉瓦の登り窯が見えないよお兄ちゃん^^;』

『心配するな琴音^^ この建物の脇から裏手に歩いたところにそれはある^^』

 なるほど。

 日本屈指の登り窯だけあって、そうそう拝めない仕様ですな!(違います)

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 裏手は土管の土台も。

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 階段には白煉瓦刻印ちゃんが。

『お兄ちゃんNTBってどこの会社?』

『すまん、わからねーw』

 わからないのかー。まあしょうがないよね(そこまで興味ない私w)

 

 そして森づいた白煉瓦の階段をのぼり左手にそれたところで視界が上方へと急に開けた。

 そこに見えた煉瓦に私は大きく息をのみ込んだ。

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 え!? デカイ登り窯煙突がひとつドーン!だと思っていた私は面を食らう。

 10連の煙突のある窯だとうっΣ(゚Д゚;)

 

 連房式登り窯と言われるその煉瓦の登り窯。

 次回はこの内部見学とそして、煉瓦のお墓に突入っす☆

 

 ここまで読んでくださりありがとうございました^^

 ポケモンGOも落ち着いてきたのでボチボチ再開しようと思います(大嘘)

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